「最高師範空手日記」 大石道場ウェブマガジン 2010.08.23 掲載
大石道場ウェブマガジンに掲載している「最高師範 空手日記」より。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 8月22日(日) 兵庫カップ(於・姫路) 演武を行った。80点位の出来だと思った。自分としては上出来だと思った。 今回は、短い時間の中で、凄く沢山の事を経験した。昨日は、本当に調子が良かった。今日も、と思ったが、何回かリハーサルをしている内に、体が物凄く重くなってきた。特に足が、異常に重く感じた。気持も落ち着かない。エアコンに当たり過ぎたと思った。 この足の重さは、7月のベルギーの合宿でも経験していた。合宿3日目の朝、06:30からの稽古に合わせて05:30に起床したら、足が重くてとても動けない。どうにもならない。ふと、年とはこの事かと思った。それでも何とか、道着を着て外に出たら、皆、体が重そうであった。重い足を引きずりながら、体育館へ向かう。 負けん気の塊の私は、嫌がる私の体と足を、無理矢理動かした。目の前の外人の黒帯達は、とても疲れて辛そうであった。気合いと共に、私の体が動き出した。異常に重く感じた足で、蹴りを出していた。気が付いたらいつもの様に、いや、いつも以上に動いていた。この時、私は直感で、70才まではこのままいけるのではないかと、自分の心と体で感じた。 今日、演武の直前に、足が鉛の様に重く感じたが、ベルギーでの足の重さに比べれば、何て事はない。その事を頭に思い浮かべたら、足の重さはそんなに気にならなくなった。 何とか無事に役目を果たした。大山総裁がよく言われていた、「極意は体験の中にあり」という言葉を、思い出した。