55 土曜日8時全員集合
聡美には子供の頃から友だちがいなかった。大人になって就職しても友だちはいなかった。仕事を辞めて船に何回も乗っても知人は出来ても友だちはいなかった。別にいなくてもいいと思ってきた聡美だったが初めて裕子という素晴らしい友だちが出来た。一生一度友だちが一人出来ればいい。そして自分に感激したがとんでもないことが起き始めた。聡美は一人では裕子のためには何も出来ないと思うようになってきた。ベリーダンスのせいかもしれない。 とりあえず28番にみんなを集めて欲しいと頼んだ。すぐに話は決まった。3番にも声をかけてもらい初めてE子も入れ38 ベッドメイキングのE子の部屋で集まることになった。聡美と28番と3番とE子。もちろん全員集合のいかりや長介は聡美。だが荒井さんが来ないのが心配だった。そう思ったとたんドアの音がした。近づいてドアを開ける聡美。こっそり顔を出したタムタム。「すぐにわかりました?」「えぇ だけどね 来るのをどうしようかと思ってね」「どうしてです?」「この前聞いたけど裕子さんはおかしくない」「おかしいとかおかしくないとか」「じゃあ認知症だとか認知症じゃないとか」「しっ!! とにかく中に入ってください」「やっぱり中には入らない」「何でです」 離れて行くとタムタムを追いかける聡美。「裕子さんは私の妻よりずっと普通だ」「奥さん!? いらっしゃるんですか? なのに船にいる」「船は3ヶ月後は妻といる 船は私の夢だ だがそろそろやめるよ」「田村さん」 タムタムの背中が丸く見えた。とりあえずいかりや長介は大失敗。