2023/07/29(土)10:00
おもしろ日光東照宮(2)三猿のストーリー
陽明門より手前に、ご神馬をつなぐ厩(うまや)、「神厩舎」があります。
この中の神馬を守るため、長押(なげし=柱と柱をつなぐ横材)上に8面の猿の彫刻が描かれています。
一面目は、無邪気な子猿と小手をかざして遠くを見る母猿です。
子供の未来がすばらしいものになることを願っています。
二面目が有名な三猿(さんざる)です。
子供が悪いものを見たり、聞いたり、言ったりしないようよい環境で育てようという意味での「見ざる言わざる聞かざる」です。
三面目は思春期の思い悩んでいる様子。
独り立ちも間近です。
四面目は、青雲の志を持って立とうとしているところ
五面目は、若い悩みと友情
六・七・八は、側面が立ち入り禁止でしたので3つ一緒にしか撮れませんでした。
左から、恋に悩む六面目。
七面目は、結婚して荒波を夫婦で乗り越えていってほしいという願いが込められています。
八面目は、お腹が大きくなり、親となる喜びや苦労を知っていきます。
こうしてまた人生のすごろくは1面に戻ります。
8面の猿の彫刻に託して、人の一生を物語っているのですね。
(つづく)