山の名(1)浅原橋からの山
「名もない花」はないと中学時代の恩師に教わりました。それは「名も知らぬ花」だと。山も同じですね浅原橋(あさはらばし・地元ではあさばらばしとも)から釜無川上流を望む。西(左)南アルプス市、東(右)は中央市です。八ケ岳の右側に見えるこの山々は、左から茅ヶ岳1,704 m(日本二百名山・山梨百名山)、曲岳1642m(山梨百名山)、黒富士1635m(山梨百名山)、金峰山2,599 m(日本百名山・山梨百名山)、朝日岳2,579 mです。釜無川にかかる浅原橋周辺は、駿州往還の要でありながら明治まで橋が無く、「浅原の渡し」と呼ばれ、船で渡っていました。茅ヶ岳は八ケ岳によく似ているので「ニセ八ツ」というニックネームがあります。茅ヶ岳と曲岳の間のほぼ直線に見える低い部分は観音峠です。難工事の末橋がかけられたのは明治6年。しばらくは渡るたび橋銭(はしせん)が徴収されたといいます。この山々の左側にはおなじみの八ケ岳や南アルプスが広がっています。上流に開国橋がかけられるのは浅原橋から遅れること26年、明治32年のことです。