初恋もの2作。
古川くんのお相手に、片や樽さん、片や興津さんというので、双方とも原作予習の上で愉しみにしてた。それぞれ、心地いい佳品に仕上がって、とても嬉しい~♪まずは、高校で出逢い、10年越しで相愛になる物語。密かに想いながら、友達として傍らにいる事を選んできたけど、ある夜、街角で姿を見られてしまい…古川くんは、極々抑えた芝居で、だから、ふと漏らす吐息に本心が毀れて、相手が大切で、想えば想うほど苦しくて、聴いていて切なくなってしまう。樽さんは、あまり含みを持たさず、極当たり前の好青年で、無自覚な言葉が、相手を傷つけてしまっている未熟さを嫌味なく聴かせる。失ってから真実に気付く…のは、まぁ、お約束なんだけど、それからの巻き返しが気持ち良い。相手へ向かって、想う気持ちが真っ直ぐで、それを受け止める側も、とっても素直で…特典CDの番外編ともなると、もう甘やかで、古川くん可愛い♪ 樽さん可愛い♪と、大喜び。原作にはないモノローグも良くて、この二人はもう大丈夫だなぁ!と、思えるのも嬉しい~♪♪♪もう一方は、高校の野球部の先輩と後輩の、再会もの。後輩は、先輩に対する気持ちを、大切に抱いてきて、先輩は、後輩の事をすっかり忘れてたけど…再会して、改めていろいろ認識して、それで、先輩が初恋に落ちた…個人的に、興津さんは「綺麗で美人さん」枠なので、原作を読んで、「野球部の先輩」という配役がピンとこなくて…先に、雑誌付録の番外編を聴いて、何となくモヤモヤが残ってしまった。で、本篇を聴き出したら…あ! 先輩だ!やっぱり、物語の最初から聴かなきゃダメだなぁ~と。音色的にいつもより骨格がしっかり気味で、語尾の雰囲気とか、ちょっとした芝居の変化から、ちゃんと先輩感が伝わってくる。古川くんは、ほっそりとした音色で、ちょっと若めな雰囲気にして、後輩感ばっちり。先輩を想う気持ちが、ひしひしと伝わって、切ない…本編を聴き終えて、改めて番外編を聴き直して、いろいろあった末の甘やかな二人を堪能して…でも、この時点では、まだ本当の終わりではない事にも、頷いてしまう。先輩が初恋で、本当の恋人としてはこれからで、後輩も、先輩が大切なばかりに、どこか臆するものがあって…そのあたりが、続編で描かれているのだけど、後輩の気持ちが、ホント切ない!ちゃんと二人で成長して、先輩の想いも深まって、後輩の心も強くなって、改めて本当の恋が成就する続編、是非聴きたい!!!