亀田の世界戦を見て
今日はTVでボクシングの亀田興毅vsランダエタを見ました。わたしは詳しくはないのですが格闘技好きですので少し語りたいと思います。1ラウンドの最後でダウンを奪われて「やばいな」と思いました。本人は平気と思っていても頭を揺らされてのダウンは意思に反してしばらくは体が動かなくなるからです2ラウンドが始まりガンガン攻める亀田。安心しました。根性ありますね。途中のラウンドは攻めたり攻められたりで一進一退。パンチの数では圧倒的にランダエタ、いいパンチのヒット数では亀田。頑張れ亀田11ラウンドで亀田の動きがおかしくなってきました。疲れとダメージが蓄積されている様子がわかります。それでも倒れません。相手も疲れが見えるのですが、亀田の方が倒れそうです。すると亀田はクリンチ(相手に抱きつく事)を繰り返します。プライドの高い彼がクリンチを繰り返すのは「死に物狂い」の証拠です最終の12ラウンド。亀田はクリンチせずに打ち合います。恐ろしく根性がありますさっきまで立っているのがやっとだったのにですよ。何度も倒れそうになりながら終了のゴング。勝負は判定に。うちの母親と見てたのですが、母親は見た目で上手く攻めているように見えた「相手の勝ち」と言いました。わたしもその可能性が高いと思いつつも効果的なパンチが多かった亀田の勝ちを信じてました。開催地が日本であることも有利であると思ってましたそして、ジャッジです。審判は3人。1人目はランダエタ。2人目は亀田。この時亀田が少し驚いたような顔をしました3人目。判定を読み上げる声が亀田の勝利を告げます横にいた父親に抱きつく亀田勝利者インタビューで亀田は泣きながら言いました。「親父のボクシングが世界に通用するのを証明できて良かった」と。亀田興毅という男について、失礼な言動が多く「いつか痛い目に合う」と思っていた人も多いでしょう。わたしも思ってました。「そんな男が世界一になったらどんどんつけあがってロクな事がない。さっさと負けてしまえ」と思ってました。でも、彼はいつものパフォーマンスを続けながら世界戦までたどり着きました並みの努力ではなかったでしょう。それでもわたしは「世界のトップクラスの選手との試合だから化けの皮が剥がれるだろう」と思ってました。1ラウンドのダウンを見た時に「ほら、見たことか」と思いました。でも、2ラウンド目からの彼の戦いを見て考えが変わりました。試合になると冷静な顔で淡々と戦い、決して下がらず、チャンスに見える場面でも熱くならず、危険を感じるとさっとかわす動きは恐ろしい程の練習量がないと出来ないものだからです決して弱気な顔を見せない彼が危ない動きになった11ラウンドで相手にクリンチしながら相手に見えない状態で初めて苦しい顔を一瞬見せましたプライドの高さから相手に直接疲れた顔を見せたくなかったんだと思います。この時に「亀田は最後まで倒れないだろう」という感じがしました結果的に亀田の勝利でしたが、解説者からは「今回は負けたけど良くやった」みたいなコメントがTVで流れました。確かにそう見えました。しかし、審判によっては「パンチをたくさん出すよりも、しっかりとヒットした有効打を評価する」場合もあるので、それを期待してたらそのとおりの判定となりました。試合後、夜のニュースに生出演した彼は、「たまには危なげな試合も見せたらんとおもろないやろ」「相手もよう頑張ったなあ、この俺相手に最後までやったんやからなあ」と、インタビュアーも困るようなコメントをしてました一生懸命やってる人は凄いと思います。ジャンルは何であれです。亀田の発言は相変わらずですが結果で周りを黙らせた彼。関係者はもちろん一般のわたし達も彼の実力は認めざるを得ない所までいってしまいました。彼の強さの元にあるものは「親父を喜ばせたい」「弟達の目標でありたい」という思いなんだそうです。見た目によらず可愛らしいけど、カッコイイと思いますでも、世界王者なんだから少しは言葉使いを直した方がイイとは思うんですけどね。根は素直で可愛い所が顔を見せるんだから、「もったいない」ですよね