2008/05/19(月)18:05
我慢の成果
オージ君がようやく、本当にようやく2勝目をあげることができました!
やったねオージ君!!
2勝目までの道のりが長かったこと。
新馬戦を圧倒的なパフォーマンスで快勝してからおよそ10ヶ月。これならとんとん拍子で出世していくなと、2歳重賞の1つや2つ・・・だれもがそう思っておりました。
そう思うのも仕方ありませんよね。実際負かしたショウナンアルバがあれだけの大活躍を見せているわけですからね。
甘かったですね。
競馬の・・・いや競走馬の難しさ。
強力な武器と、あまりにもろい弱点のバランス。
そんな高く大きな壁がオージ君の中には存在していたのです。
それは走るという本能に対する前向きさ、しかし前向きに走ってしまうことから生まれる肉体的な苦しさ。そしてその苦しさからもたらされてしまう後ろ向きな気持ち。
競馬で言えば前向きな気持ちとは、人の制御を押し切ってまでも前に進もうとしてしまう、つまり「引っかかる」という形になって現れてしまいます。
引っかかれば当然レース終盤まで体力は持ちません。ゴール前では肺から血が出てしまうほど呼吸も苦しくなってしまいます。
苦しみ・・・そんな経験を何度も繰り返せばやがて競馬そのものが「恐怖」になってしまいます。
そんな恐怖は百害あって一利なし。ですからとにかくなだめて徹底して折り合いというものを調教中からレース中まで教え込んできたのです。
有り余るスピードがあるのだから1200mを使えば良いだろうという意見も当然出てきていましたし、私自身もあまり無理せずスプリント路線でもいいのではと思った時期もありました。
しかし短距離戦を使ってしまえば、テンから終いまでイケイケの競馬になってしまいます。
短距離戦でもきちんと息を入れながら走らなければ、ゴール前の苦しさは同じなんです。
ましてや折り合いを教えるなんて暇もありません。
調教師もジョッキーもそして誰よりオージ君も、我慢して我慢してようやく昨日はその成果が現れました。
ですからオージ君は本当に良く頑張ったんですよ!
みなさんこれからもオージ君のこと応援してあげて下さいね!!
さて今週はオークス、そして来週はいよいよ日本ダービーです。一年のなかで最も競馬が熱い二週間です。
みなさん是非ともライブで、どうしても競馬場には行けないという方はウインズやPATなどでレースに参加して下さいね!
残念ながら今年は国枝厩舎からの参戦はありませんが、一緒に楽しみましょうね!!