|
カテゴリ:竹之上 次男
『兵庫ダービー』(6月3日)で本命視されているフィオーレハーバー(牡3・平松厩舎)に騎乗予定だった木村健騎手が、腰痛を発症。乗り替わりとなってしまいます。
代役は板野央騎手(いたのひさし・28歳)となりました。 板野騎手と言えば、2008年『JBC』当日の最終レースで、キーポケットという1番人気馬に騎乗して、重賞『兵庫クイーンカップ』を最後方から豪快にマクって勝たせた、あの騎手です。 クレバーな騎乗で、ソツのないレースぶりが魅力です。 ですから、突然の騎乗依頼でも難なくこなしてくれるでしょう。 とはいえ、今回はプレッシャー満開やと思います。 だって『ダービー』に、大本命の馬へ突然の騎乗依頼ですからね。 しかもテン乗りやもんなぁ。 板野騎手はクレバーな乗り方をしますが、それには確かな技術と、しっかりとした判断力、度胸が要求されます。 全てを満たすからこそのクレバーな騎乗。 やっぱり大丈夫でしょうね。 騎乗するフィオーレハーバーは、管理する平松調教師、騎乗した木村騎手、平岩騎手が口を揃えて「賢い馬」と言うように、悪いクセもなく、折り合いもつく乗りやすい馬。 十分力を発揮できそうですな。 そんなフィオーレハーバーと僚馬のハイパーフォルテが併せ馬で追い切りをしました。 レースからは8日前ですが、これが実質的な本追い切りとなるようです。 西脇トレーニングセンター 馬場:やや重 5F 65.2 4F 49.2 3F 36.6 2F 24.6 (ハイパーフォルテがクビ先着) 前走時とほぼ同じ時計で、状態は非常に良さそうですよ。 現地で時計を採った競馬キンキの伊藤トラックマンの見立てでは、脚色はハイパーの方がよく見えたそうです。 それはそれで、面白味が増しますねぇ。 いよいよ6月3日に迫った『兵庫ダービー』 今年はどんな結末が待ち受けているのでしょうか。 どうぞご期待ください!! ◆『兵庫ダービー』予備登録馬一覧 フルゲート12頭 1 フィオーレハーバー (板野) 2 ハイパーフォルテ (田中) 3 タガノバロット (坂本) 4 ホクセツロマン (未定) 5 オキナワノペガサス (永島) 6 フウリンカザン (大山) 7 タガノパンデミック (未定) 8 ブリリアンストーム (未定) 9 ホワイトランナー (川原) 10 タガノフライト (下原) 11 アーモンドケーキ (未定) 12 アンファンユニーク (未定) 13 シャーククレセント (未定) 14 シャムシール (未定) 15 ヒノクニシンゴ (未定) 〓Weeklyトピックス〓 ★木村騎手が腰痛再発 さて、やはり気になる木村騎手の容体です。 騎手の生命線とも言われる腰。 腰痛を持つ騎手は数え切れないほどいて、いわば腰痛はジョッキーの職業病とも言われています。 それは特に、乗れるジョッキーに多いような気がします。 50数キロの負担重量を背負って疾走する競走馬たち。 できるだけ負担を軽くさせたいもの。 同じ負担重量でも、騎手によっては、馬が感じる重さが違うとも言われます。 馬の負担を軽くするということは、それだけ騎手自身が、自らに負担を強いていることに他ならないわけです。 ご存じ木村騎手は、押しも押されもせぬ兵庫のトップジョッキー。 パワフルで豪快。それでいて繊細な騎乗ぶりの木村騎手が、腰を痛めないはずはありません。 以前にも腰を痛めた経験もある木村騎手にとっては、願い下げの再発だったわけです。 いまは絶対安静との医師の判断ですので、とにかく静養中。 このあとの騎乗に関しては、週明けにも正式発表されますので、それを待ちましょう。 花も実もある木村騎手なので、兵庫県にはなくてはならない存在。 早期の復帰を祈りましょう。 ★下原騎手、地方通算1000勝達成です!! 先週の火曜日にリーチがかかった1000勝の大台。 水、木と勝ち鞍がなく、下原理騎手(32)のメモリアル勝利は今週にお預けになっていました。 そして迎えた今週は、5月25日(火)に7鞍に騎乗。 きょうは決めるでしょう! そうじゃないと、ぼくと吉田さんは、ホンマにうるさいで♪ この日初戦の3Rでは5着。その後に迎えた4Rの新馬戦は断然の1番人気に支持されたパレットキャットに騎乗。 ここで決めるのかなぁ、理(おさむ)ちゃん? ところが、結果は4着と敗退してしまいます。 でもこれは仕方のないところ。 スタートを決めてハナを主張するも、他馬が競りかけて4頭がもつれる格好。 一番内側にいた同馬は、いきなりの実戦で外から被せられる形。 加えて今週の馬場は砂の補充があり、内側が重たかったのです。 その内に閉じ込められながらのレースで、デビュー戦としてはいささか気の毒な展開となってしまいました。 次に迎えた5Rも新馬戦。 今度は2番人気のユキノトップガン。 ここもスタートを決めて先行争いに加わります。 やや外目に進路を取り、1番人気のキングロッキー(大山騎手)を内に閉じ込めに行こうという作戦。 ただ、スピードの違いで道中は2馬身ほど置かれてしまいます。 それでも4コーナーで追い付き、直線勝負に持ち込みます。 このときの勢いは完全に抜け出せると思わせるものでした。 なんやぁ、ここで決めるんかいな、おさむちゃ~ん。 ほな、ぼくもちょっとテンション上げて喋るでぇ~! と思ったら、大山騎手が内から差し返しをみせるではありませんか! 最後はわずかにアタマ差で、キングロッキーが勝利していました。 新馬戦及び、2歳戦に強い下原騎手のことですから、どちらかで決めるのではないかなと思っていましたが、やっぱり競馬は簡単には勝てないってことなんですね。 次に騎乗した7R。結局ここで決めたのでした。 騎乗したのはパチャールマニス(2番人気)という馬。 道中は後ろから2頭目のポジション。ゆったり構える作戦です。 レースは、やや速い流れとなり、後方に位置する下原騎手にとっては絶好の展開。 さらに3コーナー手前付近で、中団グループの馬が前に並びかけて行き、ペースが落ち着く気配がありません。 馬群からは少し離れたところを進んでいた下原騎手も、徐々に前へ接近していきます。 4コーナーで完全に射程圏に入れ、あとは差し切るだけ。 ここで前半に温存していた末脚が生きてきます。 大外からアッサリ抜けて、鮮やかに1000勝目のゴールを迎えます。 14年7ヶ月での1000勝達成です。 「いい馬に乗せてもらったわりには、あまり勝ててなかったという思いです」 そんなことはありません。期待以上の結果も数多く残しています。 「関係者の皆さんにいい馬に乗せていただき、ファンの皆さんに応援していただいて、こうして1000勝の記録を達成できたことは、本当に幸せだと思います」 と、あくまで謙虚な下原騎手。 それでいて、謙遜しすぎる嫌味もなく、人柄が表れています。 「次の目標は、きょうあと1、2勝することです」 笑顔で答えるも、ここでは勝負師の眼差しが光ります。 その日の残りの騎乗で宣言通りとはいきませんでしたが、翌日に3勝、翌々日は1勝と勝ち鞍を重ねていきます。 本人は口には出さないも、2000勝は狙っているはず。 師匠の寺嶋調教師が現役だったころや、兄貴と慕う岩田康誠騎手のように、ゴールデンジョッキーカップ(2000勝以上の騎手が対象)参戦を、狙っているに違いありません。 今度の1000勝は、これまでの半分以下の期間で決めてしまうように思えます。 期待しましょう。 ちなみに『兵庫ダービー』では、下原騎手はタガノフライトに騎乗します。 『菊水賞』上位馬が強力なのは十分承知の上ですが、彼なら何かやってくれそうな気がします。 “ダービージョッキー”の称号を2度も受けている“慣れ”は強みですよぉ。 1000勝のポーズを二人がかりで無理やり作ってもらいました。 お手伝いをしてもらった大柿騎手(写真右)があまりに嬉しそうな表情をするので、手だけでいいよとは、ついぞ言えなかったぼくちゃんでした…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年05月29日 15時59分50秒
[竹之上 次男] カテゴリの最新記事
|