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カテゴリ:横川典視
木曜担当のよこてんです。
私のフェイスブックを知っている方はご存じかと思いますが、実は今オーストラリアに来ておりました。 この二日間はタスマニア・ローンセストンにて、西谷騎手(と同時に『西谷調教師』)と久しぶりにお会いしてレースや調教を見せていただいていました。 ★ローンセストン競馬場でのレースに騎乗する西谷騎手 ★自身の「Yassy Racing」のユニフォームをまとい調教中の西谷「調教師」 この辺の事は次回詳しく触れていこうと思います。今回はその前にお伝えしなくてはならない重大ニュースがありました。ナムラタイタン引退です。 8日に行われた重賞『赤松杯』で3着となったナムラタイタン。岩手転入後の、グレードレース以外のレースで初めて連対を外した敗戦は衝撃的な結果だったのですが、そのレースからわずか3日後に現役引退が発表されるというさらに衝撃的なニュースが。 ★赤松杯・返し馬でのナムラタイタン 振り返ってみれば2014年の岩手転入から、2015年、2016年と3シーズンに渡って強さを見せつけ続けたナムラタイタン。昨2016年のシーズンも4戦3勝と登場したレース数こそ少なくまた敗戦も喫したのの、むしろこの馬の底知れぬ強さを感じさせたシーズンでした。 なによりライバル陣営からも「完調のナムラタイタンを倒せるくらいでなければ“強い”とはいえない」と認められていたくらいの存在、それくらいの“絶対的王者”はなかなか登場しないのではないでしょうか。 この間、各世代・各路線で強い馬が登場していたけれども、この3年間は、岩手競馬の歴史の中では“ナムラタイタン時代”だったと言っていいと思います。 そして、そんな強い馬の時代もこうもあっさりと終焉を迎えてしまう。競走馬のキャリアを人間が思い描いたとおりにまとめるという事はそんな簡単な話ではないのだ、という事も改めて感じさせられましたね。 そういえばメイセイオペラもトーホウエンペラーも、思いがけない形での引退でした。強い馬ほど「あと○戦走ったら引退」みたいな事が難しいのかもしれません。 今週末の4月15日、水沢競馬場でナムラタイタンの引退式が行われます。朝の10時半からというやや異例の時間帯なのはもうその日のうちに北海道へ向かって出発する予定だからです。自分は残念ながらオーストラリアにいて参加できませんが、ファンの皆様、ぜひ王者ナムラタイタンの最後の雄姿をご覧ください。 その赤松杯を勝ったのは転入初戦のイーグルカザン号でした。こちらはこちらでまた非常にドラマチックな勝利でしたね。 ★赤松杯優勝/イーグルカザン なにせ、同馬を管理する橘調教師は昨シーズンに調教師デビューした、まだ開業2年目の厩舎。もちろんこれが重賞初制覇。そして同馬の鞍上の大坪慎騎手も2000年に騎手デビューして以来となる初めての重賞制覇だったのですから。さらに言えば同馬の厩務員さんもまだ厩務員になって間もないニューカマー。当然、担当馬が重賞を勝つのは初めて。馬主さんも重賞は初めてではないか? イーグルカザン自身も転入初戦、初めてのダート重賞出走で初めての重賞タイトル獲得でした。なにもかもが“初物づくし”な劇的な勝利だったわけです。 赤松杯のレース自体は、ナムラタイタンを他の人気どころがマークし続けた事もあって恐らく尋常な展開ではなかったでしょうから、2着に6馬身差というイーグルカザンの圧勝劇の真価は次戦以降で問われる事になる・・・とは思います。でもまあ、そういう小難しい話は別として、見ていて嬉しくなる勝利ではありました。 ★堀岡厩務員の嬉しそうな、でも戸惑ったような笑顔も見ていて嬉しくなるものでした もうひとつあります。8日の土曜日から騎乗していない齋藤雄一騎手。結局3日間とも騎乗変更になっておりました。厩舎関係者のお話によると齋藤雄一騎手は調教中にけがをして、それが手術を要するくらい大きなものだったという事です。 もう少し詳しい状況はいずれ競馬組合から公表されると思うのですが、騎乗変更のまま姿が見えなくなっていて心配されている齋藤騎手ファンもいらっしゃるでしょうからここでお伝えしておきます。現在地方通算975勝、1000勝達成も時間の問題・・・と思っていた矢先の残念なニュースになりました。齋藤雄一騎手の一日も早い復帰を祈っております。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年04月13日 23時51分37秒
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