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2017年04月20日
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カテゴリ:横川典視
木曜担当のよこてんです。

 ナムラタイタンの引退式が行われたり、門別の北斗盃をベンテンコゾウが勝ったり、はたまた水沢競馬場の桜がほぼ満開になったりと岩手のネタがたくさんあるのですが、未だ岩手まで戻っていない自分には残念ながらその辺を書き込む材料がない。という事でオーストラリアのお話にお付き合いください。

■タスマニア再訪
 まず訪れたのはタスマニア島・ローンセストン。西谷騎手の元です。
 いや、今は「西谷調教師」でもありますね。オーストラリアでは昨年から(オーストラリアの競馬シーズンは夏→翌年夏なので正確には今シーズンから)騎手と調教師のデュアルライセンスが解禁されました。西谷騎手も早速この制度を活かし、現在は騎手でありながら調教師でもあるという立場です。
 その「西谷調教師」は4月9日のホバート競馬場でのレースで見事初勝利を手にしました。タスマニアでデュアルライセンスを持っているのは今のところ西谷騎手(調教師)だけという事もあり、“タスマニア初のデュアルライセンス調教師の勝利”として現地でも大きく報じられたそうです。
 
 自分は残念ながらその初勝利の瞬間に立ち会う事ができませんでしたが、そのかわり競馬場で会う人会う人に祝福される西谷騎手の姿を見る事ができました。自分が行ったのが4月12日。初勝利が9日。惜しかった(^^;)。

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★騎手として騎乗する西谷騎手

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★調教師として自厩舎の馬を調教する西谷調教師。馬は初勝利をもたらしたCol’s Hero

 西谷調教師は、ロングフォードという所にある厩舎の一角を借りて開業しています。
 ロングフォードはローンセストンから車で20分ほどの所にある調教コース。毎年元旦には競馬開催もあるので“ロングフォード競馬場”と言ってもいいかも。

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★西谷家の皆さんと天野騎手

 一番右に立っている天野秀治騎手は、タスマニアで騎乗しているもう一人の日本人騎手です。定期的にロングフォードに来て西谷厩舎の調教を手伝ったり他の調教師の馬の調教に乗ったりしています。レースでは西谷調教師の馬に乗る事もありますから、その時は“オールジャパン”の組み合わせがタスマニアの競馬で誕生する事になります。

 ちなみに、オーストラリアの騎手は基本的にはフリーなので、主として依頼されている厩舎があればそこの馬の調教を行いつつ、リクエストがあれば他の調教師の馬の調教もします。
 天野騎手も本拠地はホバート競馬場(タスマニア南部)で、現地で調教をしつつ各地のレースに騎乗するし、この時のようにロングフォードに調教に来たりもします。“来たり”と簡単に書きましたがホバートとロングフォードの間は車で2時間ほどの距離・・・ですから、結構遠いですよね(^^;)。
 オーストラリアだと車で1時間くらいの距離だと“近い”って感覚。片道2時間3時間と車を運転して移動して、ひとつふたつレースに乗ってまた車で帰る・・・なんていう騎手はごく普通なのですから、レースにしろ調教にしろ馬に乗る前がハード。

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 今は大きな厩舎の建物の一角を占めているだけの西谷厩舎ですが、いずれその半分くらい、いや一棟全部借りるくらいに成長してほしいですね。

■太田陽子騎手も元気です

 タスマニアの後はメルボルンに移動。15日土曜日のバーナリング、16日日曜日のモーニントンと、運良く二日連続で太田陽子騎手の姿を見る事ができました。

 15日のバーナリングはピクニック競馬。ここに太田騎手のパートナー、シェーン調教師の管理馬が出走するので太田騎手も一緒にやって来た・・・という事。

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★I Like Ike号をストラップする太田さん

 “ピクニック競馬”は日本風に例えるなら「草競馬」ですが、州の開催カレンダーに載っており馬券も発売されます。ただしピクニック競馬に騎乗する騎手は通常の競馬に騎乗する騎手とライセンスが異なるため、騎手はピクニック競馬専門の騎手のみが騎乗する形になります。
 なお、馬は相互に走る事が可能です。太田騎手たちが連れてきたI Like Ikeという馬もそれで、3週間前に走った前走は普通の競馬場。その前はピクニック競馬、さらにその前は普通の競馬場・・・と交互に走っていたりします。約2年前には太田騎手が騎乗して勝った事もある馬です。

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★見事勝利!

 I Like Ikeが走ったレースはそうやって交互に走っているうえに普通の競馬場でもそこそこ上位に来ている馬が多く、人気も割れていたのですが、I Like Ikeは見事差し切り勝利。久しぶりに“勝って喜ぶ太田騎手”の姿を見る事ができました(太田騎手が乗っていたわけでは無いですけど・・・)。

 翌16日はモーニントン競馬場。当日の第7R・2020m戦に出走したToss the Bouquetという馬の鞍上が太田騎手でした。この馬もシェーン調教師の管理馬で、今年の3月に太田騎手が騎乗して勝っております。

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 結果は11着。2000mという距離も長かったそうですが(勝った時は1600m)、ゲート内でうるさかったせいで出負け気味になったのも堪えたように見えました。

 太田騎手は現地ではレースの数を乗っている方ではないですが、出てくれば賑やかで(^ー^)。相変わらずな感じでなにより。

 そうそう。ここモーニントン競馬場では折しも行われていた日本の皐月賞の馬券も購入できました。

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★上は皐月賞のWin(単勝)購入画面。っていうか中山の全レースを売っていました

 よく見ると単勝オッズが日本のそれと結構異なりますよね。この画面上での1番人気はスワーヴリチャードだったり。
 自分は、ペルシアンナイトの単勝が20倍以上ついていた(日本だと8.1倍なのに)のに目がくらんだのですが・・・。
 なぜこんな感じのオッズになったのか?後で見てみると、現地で競馬を中継しているSky Racingでの評価の順になっていた様ですな。まあ、日本で海外の競馬を発売した時に現地と日本で評価のズレがある・・・というのと同じ事なのでしょう。

■ジャンプレースの聖地・オークバンク
 今回の大きな目的のひとつがオークバンク競馬場で行われる障害レースを見る事でした。
 昨年、バララト競馬場での障害レースの話をした時、「オークバンクという競馬場には障害専用のコースがある」と書きました。その時にちょっと調べて以来、オークバンクは気になる競馬場だったのです。行ってみたらいろいろ驚きが多い競馬場でありました。

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 まずコースの形態。オーストラリアの競馬場はコースの形状が独特なのは珍しくない(例えばムーニーバレー。平行四辺形のような形の上、短い辺の部分にスタンドがある)と思うのですが、コースの高低差はさほどない、フラットなところが多い。
 ところがこのオークバンク競馬場は自然の丘陵をそのまま走るような形態。1コーナーを回ったところから上り坂が始まり、向こう正面でかなりの高さまで登ってから3コーナーを過ぎて直線に向けて下っていくという高低差が非常に大きいものになっています。

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★4コーナーから直線。下り坂が急。そしてコーナーのカント(傾斜)が凄い

 向こう正面からスタンド方向を見ると冗談抜きにスタンドを見下ろすような感じです。

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 そんな形状のせいなのか、3~4コーナーから直線にかけての馬群は外ラチいっぱいのところを通っていきます。

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★外ラチ側を通る馬群

 海外の競馬場は“馬が近い”と言われますが、レースでは、まあ普通は内ラチの方を走るから、レース中の馬が極端に近い事はそれほど無いと思います。直線競馬で馬群が外ラチを頼って固まってきた時くらいでしょうか。
 しかしここは馬群が外ラチ側を通ってくるうえ、ラチの間際でレースを見る事ができるわけですから、それはもうちょっと驚くくらいの目の前を馬が駆け抜けていきます。

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★返し馬なんかも手が届きそうな所を通っていく

 そして障害コース。向こう正面には、通常のコースよりもさらに一段上の所まで登る障害専用のコースがあります。オークバンク競馬場で行われる最も伝統ある障害競走『Great Eastern Staplechase』はその障害専用コースを約3周、三度も山を登る(それも障害を飛びながら)4950mもの長さのレースなのです。

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★3コーナーにある、下り坂の障害2連発は、馬にも騎手にもチャレンジング

 ちょうど連休中(4月14日の「グッドフライデー」から4月17日の「イースターマンデー」までオーストラリア中が4連休)の開催とあって競馬場内は非常に賑わっておりました。

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 先に触れたピクニックレースもそうですが、“お祭り”として競馬を楽しむスタイルがオーストラリアでは定着している様に見えます。
 “馬券を買う”というためだけの賑わいでは無いのでしょう(例えばお酒。酒類の購入が簡単では無いオーストラリアにあって、競馬場内の売店は手軽にお酒が買えて飲める所)。日本とは違う点は多いのでしょうけども、こういう競馬の、競馬場での楽しみ方も有りなんだろうな・・・と、今回もまた強く感じたのでありました。

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 このオークバンクではレースの合間にコースで遊ぶ子供達の姿が!係員も別に止めたりしない(もちろん馬がコースに出てくる頃には入れなくなりますが)。
 こんなシーンはさすがにここでしか見ていませんけども、そしてイースターホリデーに行われるカーニバルという開催だから特別なのかもしれませんけども、オーストラリアの“競馬”というものへの考え方がうかがえるシーンのようにも思えましたね。





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最終更新日  2017年04月21日 10時13分53秒



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