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カテゴリ:古谷 剛彦
金曜日は古谷が担当します。
10日に2年目を迎える「コリアカップ」「コリアスプリント」が行われるため、今日の昼に韓国入りしました。今は東京も涼しい日が続いていますが、ソウルは最高気温が29度あったようで、極端に暑いってことはなくとも、スーツ姿では辛い日中でした。日曜の予報は、時々雨っぽい感じでしたが、何とか天気の中で開催が行われて欲しいと思います。 「コリアカップ」は、昨年の覇者・クリソライトに、武豊騎手が騎乗することで話題を集めていますし、エルムSをレコード勝ちしたロンドンタウンも、クリソライトの連覇を阻む可能性の高い馬として期待されています。どちらにせよ、今年も贔屓目抜きにして、日本馬優勢のメンバー構成で、地元馬・トリプルナインが、前哨戦のオーナーズカップを距離不足の中で大外から2着に追い込んできたレース振りに、昨年3着以上の走りができるかどうか…。今春はドバイ遠征でも好結果を出していただけに、その経験を生かして日本馬に食い込んで欲しいところです。 「コリアスプリント」は、グレイスフルリープ1頭のみ日本馬は参戦します。距離も短い上に、実績面でも他国勢と比較すると厳しい印象で、ソウルはある程度時計も出るだけに、少々割引が必要かなと思っています。ここは、アメリカのザトゥルースオアエルスが、14年シャンペンS(G1)でデアデヴィルの3着があるなど、近況を考えても最有力と考えられます。これに、香港のラッキーイヤーが続く形で、地元馬ではSBSスプリントを勝ったトラオンポギョンソンと、馬体が絞れた前走が圧倒的なスピードで勝利したパーディドポメロイに期待が高まります。また、1年9カ月振りに1200mを走るパワーブレイドは、昨年が「コリアカップ」4着馬で、カテゴリーを変えた走りからも目が離せません。 「コリアカップ」「コリアスプリント」を個人的に予想してみましたが… ソウル7R「コリアスプリント」 ◎ザトゥルースオアエルス ○ラッキーイヤー ▲パーディドポメロイ ☆トラオンポギョンソン △ウィンブルドン △シルバーウルフ △グレイスフルリープ ソウル8R「コリアカップ」 ◎ロンドンタウン ○クリソライト ☆トリプルナイン △パパショット △サーキットランド △ニムル としました。「コリアカップ」は、昨年に続いて日本馬のワンツーに期待したいですね。 (昨年のコリアカップを制したクリソライトと関係者) さて、3日に札幌競馬が閉幕し、今シーズンのJRA北海道シリーズが終了しました。最終週は、ホッカイドウ競馬所属馬が多数出走し、場内の盛り上がりにも華を添えました。 「札幌2歳S」は、9年振りに2頭が参戦しましたが、ダブルシャープが僅差の3着に健闘しました。1コーナーで窮屈な場面がありましたが、その辺りを石川倭騎手に話を伺うと、 「その後ハミが抜けて折り合いがついたことを考えると、(その不利が)結果オーライだったのかと思います。早めに動いて勝負しようと思っていたので、僅差の競馬でしたが悔いのない走りはできました。とはいえ、勝ちたかったですね」 と振り返っていました。勝負所から捲っていくシーンでは、場内から歓声も上がり、最後の直線でも大いに盛り上がりました。地方馬の健闘が、競馬全体の盛り上がりにつながることを、改めて感じさせた1戦でした。 そして、「すずらん賞」では、リュウノユキナが見事な差し切り勝ちを収め、「クローバー賞」のダブルシャープに続いて2頭目の勝ち上がりとなりました。リュウノユキナを管理する桑原義光調教師は、 「普段から気性のきついタイプで、攻め馬でも苦労している馬ですが、追い切りで抜群の動きを見せてくれたことから、期待を持ってレースに挑みました。今年で勇退することを決めているので、中央の舞台で勝てたことは、まだ気持ちは早い面はありますが、有終の美を飾ることができたと思います」 というコメントとともに、愛弟子の五十嵐冬樹騎手に対しても 「いつも厳しく言ってきましたが、上手に乗ってくれたと思います」 と笑顔で答えていたのも印象的でした。五十嵐冬樹騎手も、この勝利にホッとしていた様子を浮かべていましたが、 「追い切りの動きが本物でしたね。ヴァーミリアン産駒で、芝は…という思いも多少ありましたが、走りも全く不安なく適性の高さを示してくれました」 とレースを振り返っていました。 昨年の「サッポロクラシックカップ」で、フライングショットが勝利を収めました。桑原師と五十嵐騎手の師弟の絆を強く感じたレースであり、今年もこうして素晴らしい勝ち星を挙げたことに、個人的にも嬉しく思った瞬間でした。桑原師は、 「残る期間で遠征もできる限りしたいと思いますし、シーズン最終日まで頑張りますよ」 と、残り僅かとなる調教師生活で、さらなる高見を目指していきます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年09月09日 01時36分57秒
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