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2018/01/08(月)09:00

南関東リーディング戦線2017から2018へ

大川 充夫(413)

ミツオーです。今年の流鏑馬写真は… 的中!の瞬間です(偶然うまく撮れた)。 さて、2018年最初の担当日です。本年もよろしくお願いいたします。 南関東地区の2017年リーディングジョッキーあらそいは、以下の通り決着しました。 詳細はそれぞれの項を読んでいただくとして、じつは2017年は、なかなか特殊な年でした。 年間三桁勝利をマークした騎手の数が、例年以上に多かったのです。 手元の資料を見ますと、南関東地区で年間100勝以上をあげたジョッキーの数は、 2007年 9名 2008年 7名 2009年 8名 2010年 7名 2011年 7名 2012年 9名 2013年 8名 2014年 6名 2015年 7名 2016年 7名 と、10名を超えることはありませんでした。 ご覧のとおり、だいたい7人か8人というところだったのです。 それが、昨年は… 2017年 11名 この10年で唯一、二けたとなりました。 おおむね7・8人で推移し、年によっては6人しかいないこともあった三桁勝利騎手が11名というのは、これは多い。 それだけ上位の、いわゆるたくさん勝つ騎手が、星を分け合ったということが言えると思います。 以下、昨年南関東地区で100勝以上をあげた騎手をご紹介しますが、ここに御神本訓史騎手が昨秋復帰して加わり、じつに熾烈なあらそいとなりそうな今年の南関東リーディングあらそい。 下にご紹介するとおり、昨年、自身初のリーディングに輝いた矢野貴之騎手は「戦国時代」と表現しています。 時ならぬ「戦国時代」に突入した南関東リーディング戦線は、まさに群雄割拠、目の離せない一年となりそうです。​ 1位 矢 野  貴 之(大井)1484戦238勝(全国238勝 3位)​ 北関東時代をふくめ、自身初のリーディングジョッキーに輝いた。 4場のうち、大井リーディングも獲得。大井で133勝は2位の的場騎手69勝の倍ちかい、ダントツの数字。 「みんなケガしていなくなってたからで、手放しで喜べないですけど、こういうチャンスをモノにできたことは、ものすごくうれしい。 (リーディングジョッキーになる日がくると)思ってなかったですね。泰斗さんが続けてリーディングになってたところを、同じ北関東勢でちゃんと穴をうめられてよかったなと。 2018年は、去年より厳しい感じになるとは思うし、生き残らなけりゃいけないなという強い責任感はあります。 数字的には、去年くらい勝てればいいと思うんですけど、あんまり高望みはしてないです(笑)。生き抜いていかないと。この戦国時代を」 2位 森    泰 斗(船橋)1222戦214勝(全国214勝 7位) 2014年から続けたリーディングの座から陥落したものの、これはケガの影響。2017年は6月から9月まで、骨折の治療とリハビリで、自身「こんなに長く休んだのは初めて」という長期休養。 一方で、ヒガシウィルウィンで東京ダービーを制覇するなど重賞6勝をあげ、収得賞金は全国トップを継続した。長期休養にもかかわらず、船橋リーディング獲得。 「今年は肩ひじはらず、自然体で。ケガなく乗れたらいいですね。まだ(昨年のケガの)ボルトを抜く手術もしなくちゃならないし、あんまりガツガツせずにいきます」 ​3位 真 島  大 輔(大井)959戦144勝(全国146勝 17位)​ JBCレディスクラシックをララベルで制し、地方競馬所属騎手として2人目のJBC優勝騎手となった。2月、3月、8月にそれぞれ1か月余ずつ、ケガや病気で休養。 「病気・ケガなく。今年はとにかくそれで。リーディングは…通年乗れたらね(笑)」 4位 山 崎  誠 士(川崎)1182戦141勝(全国141勝 19位) 4場のうち、川崎と浦和の2場所リーディングに輝いた。2018年のお正月開催中に通算1200勝に到達。 「勝利数前年以上をいつも目標にしているので、今年も去年以上勝てたらいいですね。重賞も勝ちたいですけど、めぐりあわせもありますから」 5位 瀧 川  寿希也(川崎)1267戦137勝(全国145勝 18位) このひとの急成長が、南関東リーディング戦線を「戦国時代」に突入させたと言って過言ではない。2016年56勝からのジャンプアップで、一気にリーディング5位にまで躍進。他地区への遠征にも積極的で、自身の初重賞は岩手のひまわり賞(ビービースペース)。次いで地元川崎でもローレル賞をゴールドパテックで制して、南関東重賞初勝利も成し遂げた。赤丸急上昇中の注目ジョッキーと言える。 「去年4月から馬のリズムを大切にするよう心がけて、自分自身、一段階成長するキッカケになった。自分をほめるわけじゃないですけど、よくがんばった年だったなと思います。 自分らしさあふれる騎乗で去年と変わらず、今のままちょっとずつランクアップしていけるように。今年は川崎リーディングは絶対とりたいと思います。今年は200は勝ちたいなと思っています」 ​6位 笹 川    翼(大井)1425戦131勝(全国131勝 25位)​ 2016年→2017年で133勝→131勝とわずかに星を減らしたが、ほぼキープ。牝馬クラシックの東京プリンセス賞をアンジュジョリーで制するなど高いレベルでの活躍を継続。デビュー5年目にして通算500勝目前(1月8日現在、通算481勝)。同じ地方競馬教養センター第91期生の瀧川騎手との切磋琢磨でさらなる飛躍を。 ​7位 的 場  文 男(大井)988戦127勝(全国131勝 26位)​​ 37年連続重賞制覇、最年長重賞勝利記録更新、1985年から33年連続年間100勝以上、4万回騎乗達成、そして通算7000勝突破。61歳にしてなお南関東10位以内に居続けるその力には、感服の一言。「年をとれば、力も成績も下っていくのは仕方のないことですけど、できるだけその下り方がなだらかでありたいなと思うんですよね」と、折に触れて述べておられますが、2016年130勝→2017年131勝、重賞年間8勝をマークと、全然下ってません!上がってます!​ 「2018年はね、新記録(地方通算7152勝)を目標に、ボクの馬券を買ってくれたひとに喜んでもらえるようがんばります」 ​8位 和 田  譲 治(大井)1314戦123勝(全国123勝 29位)​ 2014年夏から3年ちかくケガで休養したが、2016年3月に復帰。2016年は76勝をあげ、休養前の水準をキープし、2017年には一気に123勝をあげてさらに前進を見せた。東京記念をサブノクロヒョウで制した。 9位 中 野  省 吾(船橋)1204戦116勝(全国119勝 34位) 2017年SJTで、1着・2着・1着・1着という準パーフェクト優勝。全国の地方競馬ファンの度肝を抜いた。が、通年の勝ち星としては2016年159勝から2017年116勝と、やや下げ幅が大きかった。本気になったこのひとの巻き返しを見たい。 「遅刻しないように、が目標ですね(笑)」 ​10位 本 田  正 重(船橋)1069戦111勝(全国111勝 36位)​ 2016年79勝から2017年111勝と、勝ち星も大きく増やしたが、何と言ってもヒガシウィルウィンでのJDD優勝が輝かしい。また、トップの森騎手には水をあけられたものの、船橋リーディング2位も自身初。 ​11位 繁 田  健 一(浦和)729戦105勝(全国105勝 41位)​ 2016年64勝から2017年105勝と大きく星をのばし、自身2009年以来の100勝超えをマーク。勝ち数も目を引くが、キタサンミカヅキでの東京盃制覇や佐々木竹見カップ3回目の優勝といった派手な活躍も目立った。 「けっこう勝ったよね。騎乗する頭数減らしたのよ、パフォーマンス落とさないために。(率を大事に?)そう、そんな感じ。ケガしないようにしたいですね」 繰り返しになりますが、100勝以上をマークした上の11名に、御神本訓史騎手が復帰してくわわり、大混戦となりそうな、生き残り合戦の厳しくなりそうな2018年の南関東リーディング戦線。 なお、川崎開催を終えた段階(5日終了時点)でのトップは、瀧川寿希也騎手(9勝)。 瀧川騎手はこの時点で、名古屋の岡部誠騎手を抜き、全国トップにも立ちました。むろん、地元川崎開催だったこともありますし、岡部騎手をはじめ、全国の猛者が黙って抜かれたままでいるわけもありません。 しかし瀧川騎手は昨年からの勢いを間違いなく継続しているぞ、というところを強烈にアピールしました。 他のジョッキーによる巻き返しにも大いに期待がかかります。 まだ一開催が終わったばかりで、まるきり先行きは予想できませんが、どんな展開となるのか、注目していきましょう!

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