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水曜日の担当は、坂田博昭です。 昨日6月30日に行われた、門別・栄冠賞のリポートです。 朝方はぐずっていた天気も、日中には一時回復。 競馬場へ向かう途中で車を止めてパチリ。 よく見ると遠くの方では… 草を食む。 雲は多くて、本当に束の間の晴れ間、という感じ 実際、このあと日が暮れると、水滴の細かい雨が降ってきました この日、メインレースの前に行き会ったひとびと 阿部龍騎手 朝一番の騎乗前に、装備の確認中 2つの鞍を扱っていたのですが… 右と左 大きさが全然違う! どちらも彼のものですが、背が高くて減量を頑張らなければならないため、鞍などの装備品も全て軽く、出来るなら小さく。革製品は、それなりに重さも出ますからね。 このふたつの鞍の重さは同じくらいとのことですが… 左の鞍、小さっ! 鞍とブーツで、他の人より1kgは軽いそうです。 この日は、ウィナーズチャレンジを勝ったラジアントエンティで栄冠賞に出場 「牝馬らしい牝馬ですね 馬の様子も含めて。強い牝馬でよくある、男勝りとか、体がグラマラスとか、そういう感じとは違う馬です。」 そう話しながら、空模様と馬場の様子を窺いながら… 「雨は、降らない方が良かったかな…相手に有利になりそうですから」 と、一言。 さて、レースはどうなりますか。 レースが進むと、この人も鞍の手入れに出てきました。 加藤誓二騎手 先週木曜日の、馬の競走除外からの騎手変更で心配されましたが、馬から落ちた際に首を痛め、違和感があったために大事を取ったとのこと。 「何とか門別にいる間に、あと2つ。通算400勝決めてから名古屋に帰りたい。でも、リーチがかかってからが長いからなぁ…」 そう言わず、門別でチャンスをものにして欲しいですね。 鞍は、このように皮の一部が金色。皮の部分は摩耗すれば交換出来るとのこと。それで、こんな感じ。 「この鞍、デビューの時に調教師からプレゼントされたものなんですよ。だからもうかれこれ20年ものです。」 えっ、それはすごい! 大切に使うとそんなに使えるものなんですね。 「10年前(2010年)に一度騎手を引退したときに、人にあげたんですよね。でもそのあとまた騎手に復帰するとき(2015年)に、その人がプレゼントで返してくれて、手元に帰ってきました。」 へー、それもまたすごい。 見せてもらうと、鞍の裏側に「OHATA」の文字。 はっ!大畑さんでしたか。大畑雅章騎手 「新品プレゼントしてくれるんじゃなくて、これ返してくれました(笑)」 いやいや、粋なプレゼントじゃないですか、これは。 デビューの時からのものですからね。 初心忘るるべからず、で、頑張れるんだと思います。 あと2勝で、400勝。ご声援下さい。 もうひとり、ひたすら一日、鞍を磨き続けるひとがここに。 小野楓馬騎手 この日まで騎乗停止中。 先週3日間と、この日。騎乗停止でレースに乗れない日もこうして検量まで来て、先輩の鞍の整備をしていました。 「とにかく、レースに乗りたい…それだけです(苦笑)」 若いだけに、余計にそう思う気持ちは強いでしょうね。 「いままで、たくさん載せていただいて、とにかく一日中慌ただしく動いていたら、もう夜になってた、みたいな感じだったものが…乗っていないと、一日が本当に長い。こんな風に一日って流れているのかと、初めて知りました。」 乗らない間に何、というところまではまだ思い及んでいないようですが、「一日が長い」と感じている時点で、恐らく色んなものを目にして、そして感じているのではないかと察します。こうして、何か動いて探そうとしている姿。乗れなかった開催日4日分、得たものはあったのではないかと思います。 今日からレースに復帰。 明日のグランシャリオ門別スプリントではアザワクへの騎乗予定もあり、興味津々ですね。 もうひとり。 この人を取り上げないわけにはいきません。 岩橋勇二騎手 今季好調!6月に入って更にピッチを上げて、昨日のレース終了時点での勝利数は34。トップの石川倭騎手とわずか星1つの差となりました。 「馬は、生き物なんですよね……いまは改めて、それを考えています。」 ……なんだか哲学の世界に足を踏み入れたかのような、岩橋騎手の話。 「馬の気持ちに寄り添うこと。これが大切なことなんじゃないかと思って、意識しています。生き物なので、人間の思う通りに何でも動いてくれるわけじゃない。寄り添って、動けるようにしてあげることをいまは考えています。」 6月30日10レース ソイカウボーイで見事勝利! 「(リーディングを獲った6年前とは)活躍していても、心持ちは全然違いますね…。」 今季このあと… もしも追われる立場になったとき、またひとつ心境の変化があるのだろうか。 プレーぶりと合わせて、注目していきたいですね。 さて、メインレースの栄冠賞。 中間、そして当日の降雨で時計の速い馬場となり、序盤から激戦が予想されるメンバー構成。蓋を開けてみると、トンデコパの逃げをサイダイゲンカイが積極的に追いかけていき、前半3ハロンは34秒8。向正面の直線だけの最初の2ハロンは、もっと速かったみたいです。 直線の攻防 内ラチから2頭目の黄色帽がサイダイゲンカイ そのすぐ右にいる白色帽がスティールグレート サイダイゲンカイが振り切った! 今回は、勝って笑顔の服部茂史騎手 前回のウィナーズチャレンジでは、馬の力を信じて仕掛けを待ったところで相手に先に行かれて距離が開き、それが結果ゴール前惜敗につながってしまいました。 今回は、好位につけたあとも押っつけて前へ出て行ってまず番手を競り取り、そのまま前へと攻め込んでいくという、非常に積極的なレース運び。普通なら直線でバッタリ止まってもおかしくないところを最後まで凌ぎきっての勝利には、着差以上の価値があります。 「今日は厳しいレースになったけれど、馬に『気を抜いちゃいけない』ということも教えないといけない。馬がよく頑張ってくれました。」 前回の「反省」を踏まえ、思い通りのレースをして、いい形で勝利をものに出来たようです。 レースのあとに、兵庫から参戦のこの人にも話を聞くことが出来ました。 吉村智洋騎手 角川秀樹厩舎のハートプレイスに騎乗 返し馬の様子 レースの結果は5着 「スピードもあるし、とても乗りやすい馬でした。枠順の差もあって好位から内(サイダイゲンカイ)に先に行かれてしまったけれども、よく走っていると思います。1200mの経験があれば、いい勝負に持ち込めたかも知れません。いい馬に乗せていただきました。」 少し肌寒くすらあったこの日の陽気にも、「(兵庫は)滅茶苦茶暑いので、十分気持ちいいです」と話しながら、この日全部で4鞍に騎乗。門別のレースを盛り上げてくれました。 今季中、こうしたスポット参戦の形で、また登場機会があるのではないでしょうか。 さあ、今日もレースが始まりますよ! 今週は、残り今日と明日の2日の開催。 明日のグランシャリオ門別スプリントも、楽しみですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年07月01日 11時52分31秒
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