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2021年05月24日
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カテゴリ:大川 充夫

ミツオーです。首筋日焼けしました。





さて、あらかじめ申し上げておきますと、わたくしは笠松競馬を応援する立場です。

いろいろ書きますが、そしていくらか恨みがましい言い方はするかもしれませんが、笠松の再開を待つ気持ちがあってこそだとお許しください。






今日は5月24日。

予定では、わたくし今週水曜日から3日間、笠松競馬の実況を担当するハズでした。が、笠松競馬場は現在、開催自粛中。レースはおこなわれません。





このように、「笠松担当のハズだったんだけど…予定変更になっちゃった」というのも何度目になることか。







笠松競馬で起きた事象を振り返ってみます。





事の起こりは…と言うより、ことが明るみに出たのは昨年6月。19日まで開催されていた笠松競馬、開催最終日翌日の20日、現役調教師・騎手が警察の家宅捜索を受け、一部でいち早く、現役騎手らが捜査対象になっているという非公式な情報が流れました。





・2020年 6月20日 警察による家宅捜索





このとき、笠松競馬は馬場改修のため、次の開催が8月10日からと、2ヶ月ちかく開催間隔があくというタイミングでした。このためか、前々から競馬法違反を疑っていた主催者が被害届を出したとか内部告発をしたとか、そうした噂も同時に流れました。




わたしが聞いた話によると、このときの警察による捜査について、岐阜県地方競馬組合(=主催者)も寝耳に水で情報をあわてて収集したということでしたから、主催者からの被害届云々は単なる憶測だったようです。





昨年6月に捜査対象となった調教師・騎手合計4名は、免許を更新せず引退。

免許を更新しなかったのか、できなかったのか、そこは不明です。とにかく、8月10日に初日を迎えた次の開催時には、すでに引退扱いとなっていました。






・2020年 8月1日 捜査対象となった4名免許更新せず引退







自分が騎乗するレースの馬券を買っていたという競馬法違反事例が判明したことを受け、主催者は当時捜査対象となっていなかった全関係者から、同様の違反をしていないか・目にしたり聞いたりしたことはないか、聞き取り調査を秋までに実施。聞き取りに応じた全員が、関与を否定したとのこと。…身も蓋もない言い方をすれば、そりゃ「やってない!」って言うでしょうな。証拠つきつけられてるわけじゃなし。






・2020年 〜秋 組合による聞き取り調査 全員関与否定






この間、笠松競馬は予定通り開催してきました。

コロナ禍で無観客だったり入場制限がかかったりしましたが、不祥事による開催変更に至ることはなかった。





年明け、1月19日、笠松競馬厩舎関係者が名古屋国税局から所得税申告漏れを指摘された旨の報道があり、この報道を受け、急遽この日からの笠松競馬開催が取りやめ(自粛)となりました。






・2021年 1月19日 不祥事報道を受けて開催自粛(以後開催自粛が続く)






笠松競馬の今回の不祥事について、騎手や調教師が馬券を買っていた、しかも自分が騎乗するレースの馬券を買っていたという件を、許せないとお思いの方は大勢あると思います。わたし自身もそれは同じです。




以前この日替わりライターブログで、廃止直前の栃木県競馬騎手が家計を維持するためにアルバイトをしていた、という話をご紹介しました。そして、栃木よりさらに厳しい賞金・手当事情になっていた笠松競馬について、栃木の元騎手の、「それは無理だよ、絶対そこの騎手はアルバイトしてる」という言葉もご紹介しました。




公表された調査・捜査結果が事実ならば、笠松競馬の当該の騎手や調教師は、とんだアルバイトをしていたことになります。何やってるんだよ。




生活が厳しいのならホテルの清掃でも寿司チェーン店員でもアルバイトをすればいい。実際、それをやってた騎手が存在するんだよ。


命をかけた騎手という職業に見合う報酬が得られないというのなら、その旨を声を大にして訴えるなり交渉なりすればよかった。




どうしてそんなことになってしまったんだか、残念としか言いようがありません。




ですが、わたしが残念に思うのはそれだけではありません。

笠松競馬が「報道を受けて」開催自粛に踏み切ったという点も、非常に残念。





報道を見ていきなり自粛するというのは短絡的に過ぎやしませんか?事実関係を自ら確認したというのならともかく、「新聞に書かれた!自粛する!」という反応は、軽率と言って悪ければ、脊髄反射的。




そして何より、組合自らその不祥事を摘発することができなかったことが極めて残念。昨夏の不祥事発覚を受けて実施した「聞き取り調査」とやらがまるで機能していなかったということですよ。どういうやり方したのか知りませんが、外部から指摘されるまで、「もう違法行為をした者はいない」と信じ込んでいたわけでしょう?お粗末ですよ。自分の力で徹底調査はできなかったのでしょうか?





このあと、不適切事案検討委員会(いわゆる第三者委員会)による調査がおこなわれました。これは短期間で終わるものではなく、中間報告のようなものの一切出ないまま、







・2021年 1月21日 2月1〜5日の開催自粛決定



・2021年 2月2日 2月15〜19日の開催自粛決定



・2021年 2月16日 3月1〜5日の開催自粛決定



・2021年 2月26日 3月16〜19日の開催自粛決定



・2021年 3月12日 4月いっぱい開催自粛決定






という具合に、逐次的に、小出しに、「次の開催おこないません」と公式に発表される、という状況が続きました(そしてそれは今でも続いています)。






年度があらたまり、ようやく待ちに待った報告書が出ました。






・2021年 4月1日 笠松競馬不適切事案検討委員会報告書公開






内容はかなり衝撃的…でした。いろんな意味で。



次いで、報告書を受けて関係者の処分発表されました。これまた衝撃的でした。






・2021年 4月21日 不適切事案処分発表(会見)






報告書も処分内容も、皆さまご覧になったことと思います。







4月1日以降、競馬法第1章第1条の2に明記されている、総務大臣による「競馬を行うことができる市町村」の指定がはずれた状態となり、現在、笠松競馬は開催する資格を有していません。





あらためて指定してもらえるよう働きかけているのだろうと思うのですが、年度替わり以降も小出しに「次開催は自粛します」という発表がなされ、1月から現段階までに取りやめとなった開催は、41日。これは今日現在「6月11日まで自粛」と、主催者から発表されたものの合計です。




が、先日おこなわれた岐阜県知事の会見では、「スムーズにいったシナリオで、再開は7月からということになるだろう」との見解がしめされており、6月末の今年度第4回開催4日間もこれにプラスされるだろうと思われます。ということは、45日間。





笠松競馬の予定年間開催日数は、95日間です。

すでに半分、開催できなかったことになります。









昨年夏以降、笠松競馬の件が報道されるたび、話題に上がるごとに、




「こんな競馬場は廃止すべき」



「たとえ再開してもここの馬券は買わない」




というご意見を目にします。





わたしは笠松競馬に立ち直ってほしい、健全なかたちで再開してほしいと願っている者ですから、こうしたご意見を見るのは本当に辛いのです。

見なければいいのでしょうが、ついつい「みんなのコメント」欄を見てしまうのですよ。そして、予想はしていても、




「廃止」



「買わない」




と主張するひとがあると、胸が痛み、胃が痛む。








ですが、「こんな競馬場の馬券は買わない」と主張するひとの気持ちは、よくわかります。

笠松競馬関係者(厩舎関係者ではない)の中にも、




「自分ならこの競馬場の馬券は買わないからな…。再開してもかなり厳しいだろう」




と言うひともあるんです。

自分なら…と考えてみれば、確かにそうかもしれない。他にも競馬場はたくさんあるし、なにも「競馬関与禁止4名 関与停止8名」などという競馬場を選んで買わなくてもいいような気がします。






しかし、わたしは笠松競馬を応援したい。





それはわたしが笠松競馬にたずさわっている者の一人だからですし、廃止になった競馬場にいた人間として、もう競馬場の廃止を見たくないと願っている者だからでもあります。廃止になるにしたって、こんなことでなくなるのは酷すぎる。





笠松競馬の開催再開がいつになるのか、まだわかりません。

知事の見解を頼りにすれば、夏のうちには、それが7月なのか8月なのかわかりませんが、再開の運びとなるのかもしれません。









笠松競馬が再出発したとして。





そのときには、全国の競馬ファンの皆さんには、笠松競馬を厳しい目で見ていただきたいのです。




その上で、「これなら応援してやってもよい」と思えるようになったら。




ぜひ笠松競馬の馬券を買っていただきたいのです。

買ってください、と、頭を下げるしかできません。

お願いします、と頭を下げたいと思います。




無条件で買ってくださいとは言いません。繰り返しますが、まずは厳しく見てください。どうか、見るのもイヤ、とおっしゃらずに。監視してやる!くらいの気持ちで、ぜひご覧いただきたいのです。




そうして、許せるようになったら、買ってください。









先だって、今年のヤングジョッキーズシリーズ出場騎手と参戦ステージが発表されました。

その一覧表には、笠松競馬所属騎手の名前はありませんでした。トライアルラウンドの開催場としても笠松の名前はありませんでした。




悲しいことに、事情の説明もありませんでした。




笠松競馬所属騎手は、現役として残った騎手も9人が戒告の処分を受けました。が、ルーキーの長江慶悟騎手は処分対象となっていません。デビューしたてで、不祥事・不正に気づく暇もなかったということなのでしょう。




長江騎手とそのご家族はどんな思いなんでしょうか。






長江騎手は潔白な関係者として、最も大きな被害を受けている一人でしょう。他にもたくさんの笠松競馬にたずさわってきた人々が、苦しい日々を過ごしています。






彼らの苦しみに終止符を打つには、笠松競馬が再開し、ファンの皆さまに許され、認められる日が訪れるしかないのです。








一日も早く、笠松競馬が再開し、健全な競馬場として再生したところを多くの皆さんに認められ、関係者が胸を張って「笠松競馬で仕事をしています」と言える日が来ますように。




それが、現在のわたしの願いです。

 





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最終更新日  2021年05月24日 19時28分39秒
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