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水曜日の担当は、坂田博昭です。 先月、九州に取材で出かけた際に、この場所にも足を運びました。 (取材日:11月12日) 通り沿いに、今でも残る「荒尾けいば」の看板 旧荒尾競馬場跡 荒尾競馬が2011年末で廃止になったあとは、場外発売所(BAOO荒尾)として運営されています。 かつてのままの入場口 先に申し上げておきますが…ここから先、殆どがかつての荒尾競馬場そのものの風景が残っています。 私が前回荒尾競馬場を訪れたのは、まだ競馬が開催されていた2011年
東日本大震災が起きた6日後。 10年ぶりの訪問。 しかも、荒尾競馬は2011年の暮れの開催を最後に、廃止されています。 建屋の風景が、全く当時のそのまま残されていたことに、少なからず驚きを覚えました。 荒尾名物 パドックの真ん中にそびえる大楠の木も、残っていました。 パドックの騎手服紹介板もそのまま スタンドの中では、馬券が売られています。 この風景が、10年前と全く同じ。 この日は、川崎競馬と佐賀競馬の馬券が売られていました。 スタンドの反対側、かつて馬が走るコースがあった側に出ることも出来ます。 もう、このまままた競馬やれや!っていう感じのたたずまい。 しかし…かつてコースがあった側に目を向けると…… コースはもうありません。 更地になり、一部は駐車場として整備され、その他の場所も現在造成中。 10年前にスタンドから同じ方向を撮った写真がみつかりました。 10年前。まだコースを馬が走っていた頃の荒尾競馬場 海の向こうの雲仙岳の姿は勿論、今も昔も変わりない。 ちなみに、その10年前に馬たちが走っていた頃の競馬場の風景 2011年3月17日の荒尾競馬場 同じく2011年3月17日 スタンドの脇から、この向こう側のコースがなくなってしまった方面に行くことが出来ます。 スタンド脇の通路。 この通路の傍らに、小さな石碑を見つけました。 石碑の脇の立て札。もう文字が殆ど剥げ落ちてはっきりとは見えないのですが…よく見るとこのように書いてあります。 「この記念碑は、荒尾競馬場創設の発起人である平川彦一氏・三村藤太氏・宮崎震作氏の三氏により、昭和三年の第一回荒尾競馬の施行から荒尾市と熊本兼の主催として施行されるまでの沿革を記すと共に、荒尾競馬創設三十八周年を記念して昭和四十一年五月二十日に建立されたものです。」 石碑には、このように刻まれていました。 (一部大変かすれているので、読み間違いもあるかも) 「大正十五年八月一日 宮内出目海水浴場ニテ三村宮崎平川競馬場設立打合セ 中島昭寛代議士 祐野鶴平氏ト會見 設立願ヲ八月五日縣ニ提出ス 畜産組合聯合會長三善信房氏介入 昭和三年三月二、三、四日第一回競馬施行 地元有志三十名倶楽部組織ヲ行ヒ聯合會ト合同挙行 観衆三萬余 盛會ナリ 九年八月縣畜産組合聯合會單獨開催トナリ 平川彦一地元代表トシテ監督依願セラル 十二年七月馬匹組合聯合會ニ改組廿三年五月法律改正 熊本縣廳 荒尾市役所主催トナリ??邦彦参与シ現在ニ至る 其ノ間三十八年也 之ヲ紀念シテ昭和四十一年五月廿日之ヲ建設ス」 この場所で初めて競馬が行われた昭和3年3月2~4日の開催で、観衆が3万人あまり。1日あたり1万人としても、大変な盛況だったと想起されます。 確かに、この場所に「競馬があった」ことの証…… 駐車場側から見た、スタンド全景 駐車場の奥、海に近い方角に、新たな建物が建設中 実は、競馬場廃止から10年経って、ようやくこの競馬場跡地を中心とした再開発の計画が動き出しているようです。それに伴って、ここまでご覧頂いた旧荒尾競馬場の施設は全て撤去され、現在運営している場外発売所・BAOO荒尾も来年6月には新たに建設されるこちらに移転することになっています。 特にお願いして、工事現場を見せて頂きました。 年明け1月にはまず建屋の外観が完成して、仮囲いが取れる予定だとのこと。 平屋建てですが、屋根部分の一部には、有明海を望むことが出来るテラスも設置されると聞いています。 BAOO荒尾リニューアルを知らせるポスター 確かに、この場所にはかつて競馬場があって、馬が走り、人々が集っていた。 その「痕跡」を改めて目の当たりにして… なんて言うかな…… 競馬って、何だろうって。何のためにあるんだろうって。 そんなことに思いを致さずにはいられませんでした。 その競馬の「痕跡」も、もうまもなくこの世から消えてなくなります。
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