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2022年03月03日
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カテゴリ:横川典視
木曜担当のよこてんです。

 今回は岩手から離れて3月2日に川崎競馬場で行われた牝馬のグレードレース『エンプレス杯』のお話を。今年は盛岡でJBCが行われる事でもありキーになりそうなレースを実際に見つつJBCの各レースに備えてみようと思います。




 いやしかし川崎競馬場、久しぶりです。佐々木竹見カップのために必ず年に一度は来ていたんですけども、振り返ってみると2年前のその竹見カップ以来。いろいろあったこの間ですが、南関の他の3場にはグレードレースだけでなくヤングジョッキーなんかでも行っていたから、2年も空いたのは川崎だけ。ずいぶん勝手が変わっていた・・・。

 という事でエンプレス杯。昨年はマルシュロレーヌが優勝しましたね。同馬は大井・TCK女王盃と川崎・エンプレス杯を連勝、その後の平安ステークス・帝王賞では敗れたものの8月の門別・ブリーダーズゴールドカップを制して海外へと羽ばたいていきました。また2着だったサルサディオーネものちに日本テレビ盃を優勝、これはグレードレース化後の同レースでは初めての牝馬による制覇ともなっています。

 今年のエンプレス杯、単勝はショウナンナデシコが前売りの段階から1番人気を譲らない形で、それを追いかけたのが牝馬グレードレースで常に上位を争ってきたサルサディオーネ・レーヌブランシュ、そして昨秋から重賞戦線に顔を出してきたプリティーチャンスでこの3頭はほぼ横並び。クリノフラッシュ・ウェルドーンらは少し差がある感じの5番人気・6番人気あたり・・・というのが戦前の状況。上位をJRA勢が占めつつその間にサルサディオーネが割って入る形でしたが概ね実績どおり戦績どおりかなという印象でした。

 そしていつものように結果から先に行きますと、勝ったのはその1番人気ショウナンナデシコでした。2着は逃げたサルサディオーネが食い込みレーヌブランシュが3着。以下4着クリノフラッシュ、5着プリティーチャンスと、結果的には1番人気から5番人気の馬が人気通りに掲示板確保。3着まではそのまま人気順でもありました。



★第68回エンプレス杯/優勝ショウナンナデシコ


★引き上げてきて破顔一笑の吉田隼人騎手


 道中は逃げるサルサディオーネの後ろ、ラチ沿いの3番手あたりを選んだショウナンナデシコでしたが、3コーナー手前で流れが変わった時に一瞬手応えが劣勢になったように見えたのと直線に向いてからもポケットのような位置に入ってしまった事とで、これは出てこれないんじゃないかな?と思いながら見ていたのですが、残り200mを過ぎて内からこじ開けて顔を出してきたと思ったら一瞬で抜け出して1馬身半。これは今回のメンバーの中では頭ひとつ抜けているのかなと感じさせる強さでしたね。


★一周目直線、先頭はサルサディオーネでショウナンナデシコは内ラチ沿いを進んでいる

 前走のTCK女王盃がグレード初挑戦だった同馬ですが、結果2着だったとはいえテオレーマの、ハマったときは後続の追随を許さない末脚を発揮するあのテオレーマに最後まで食い下がって同タイム・クビ差の走りを見せていたわけですから、それからすればそのテオレーマがいないここならこれくらい走っても不思議はない。加えて今回は、少し苦しい形になりつつもそのロスをはねのけたばかりかまとめて取り返すような強さを持っている事も示しました。
 折りしもエンプレス杯が行われたその日にテオレーマの引退が明らかになり、また昨年の覇者であるマルシュロレーヌも2月のサウジカップをラストランとして引退しました。昨年行われた8つの古馬・牝馬グレードレースのうちのべ5戦を制している2頭が抜けた事で牝馬戦線の勢力図は間違いなく変わらざるを得ないわけですけども、その道筋にショウナンナデシコが納まってきたのかなと、そう感じさせる今回の勝利だったのでは。



 管理する須貝調教師が所用のためという事でレース後にすぐ競馬場を去られたので次戦以降等のお話を聞く事ができませんでしたが、秋はぜひJBCに来てほしいですね。


 しかし2着のサルサディオーネも頑張りますよね。昨年12月のクイーン賞と同じ2着、8歳になってもまだまだ意気軒昂というか牝馬同士なら侮れないスピードを維持しています。


★一周目直線、逃げるサルサディオーネ

 成績を眺めると時々大きな着順の数字がありますが、それは牡馬と対戦した時かあるいは苦手の右回りでのレースのものなんですよね。“左回りの牝馬グレード”という抜き出し方をすると2年前のエンプレス杯で11着に敗れて以降ですから、ちょうど丸2年かな、馬券対象から外れていない。今回だって勝ち馬のエンジンの掛かりが少し遅ければ逃げ粘っていたかもしれません。実に立派です。

 3着のレーヌブランシュはスタートで出遅れたましたが影響はそれほど大きくなかったのでは。並んで追い比べになるとちょっとジリっぽい所がありますし、小回りよりは大きなコースの方が良いタイプ。大井のようなコースがより力を出しやすいだろうとは思います。





 4着のクリノフラッシュ。番手で揉まれずすんなり先行・・・というのは同馬の好走パターンだと思うんですよね。最後離された点とこれが自身初めての重賞挑戦だったという点、今回の経験を活かして次戦以降その差を詰めていけるか?ではないでしょうか。




 5着のプリティーチャンスにとってはちょっと距離が長かったのかもしれませんし、クイーン賞もそうでしたが落ち着いた流れの展開もこの馬向きではないはずです。あと大回りのコースの方が良さげ。もっと合う条件、力を出し切れる条件が他にありそうな気がします。




 今年のエンプレス杯、結果を見れば「1番人気馬快勝」ですが、その1番人気馬であるショウナンナデシコはこれまでとはまた違った強さを感じさせての勝利だったという点、そしてテオレーマやマルシュロレーヌが抜けた後の女王の座に一番近そうなのはこの馬ではないか?という点を覚えておきたいと思います。





 そういえば2頭相前後して引き上げてきたショウナンナデシコとサルサディオーネ、鞍上が何か話ながら帰ってきたんだけど、何を話していたんでしょう?「凄い脚だったねえ」とか話していたのかな。





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最終更新日  2022年03月04日 18時29分03秒



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