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2022年05月05日
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カテゴリ:横川典視
木曜担当のよこてんです。すいません書くのが遅くなりました。木曜日の分を土曜になって更新します。

 その木曜日、船橋競馬場で行われたダートマイルのJpnI『かしわ記念』。結果は2番人気の牝馬ショウナンナデシコが優勝。グレードレース化後初の、レース史上としても1990年の第2回以来(優勝フジノダンサー)32年ぶりとなる牝馬によるかしわ記念制覇を達成しました。



★第34回かしわ記念/優勝ショウナンナデシコ号


★ゴール後のガッツポーズ


 思い切ってハナを奪い取り、強豪牡馬の攻勢を凌ぎきっての逃げ切り勝ちは見事なレースでしたが、同馬にとって久しぶりの“逃げ”はどの時点での作戦だったのか?
 表彰式でのインタビュー時に鞍上・吉田隼人騎手は「逃げる事も頭にあったが、それを決めたのはスタートが良かったから」というのコメントを残しています。ただそれは“競り合うようなら控える”という消極的な意味というよりは“出遅れでもしない限りは行く”という決意があってのそういうニュアンスかなと感じました。
 実際、最内枠から好発を切ったショウナンナデシコ・吉田隼人騎手は周りの様子は一瞬うかがったくらいにして迷う事無くハナを獲りに行っている。それも特に押すでもなく急かすでもなく自然な加速で。ハナで競馬をするというのは最初からの作戦だったのだろうと思います。


★好発・好ダッシュでハナを狙うショウナンナデシコ(右端)

 相手関係的にも、今回の時点においてマイルの距離で後方からズバッと差し切れるほどの脚を持っている馬はいない。どちらかといえば先行しつつ自分の勝ちパターンに持ち込みたいタイプが多い。機先を制して自分のリズムで戦うのは恐らく理にかなっている。

 なので、これも表彰式での吉田騎手のコメントですが、「勝負所では後続の馬の方が手応えが良かった。馬の気持ちが一杯になりそうだった」と振り返っていたのは、実に正直な感想だなと思いました。
 こういう形で戦うと決めたなら最大の懸念は力負け、あるいはパワー負け。牡牝のパワーの違いで作戦を崩される可能性を心配していたのでは。
 自分も“牡馬にこれだけプレッシャーをかけられたら厳しいだろう”と思いながら見ていて、相手に前に出られたところもあったと思うのですが、それを凌ぎきった。作戦勝ちの面だけでなく、ショウナンナデシコの底力、力量も褒め称えなくてはならないでしょう。




 ショウナンナデシコがグレードレースに登場したのは今年1月のTCK女王盃が最初。その時はテオレーマに敗れたものの存在感十分の走りを見せており、次戦のエンプレス杯で1番人気に推されて勝った事に不思議は感じませんでした。その時に書いたこのブログでも『テオレーマやマルシュロレーヌが抜けた後の女王の座に一番近そうなのはこの馬ではないか?という点を覚えておきたいと思います』と書いています。


★エンプレス杯優勝時のショウナンナデシコ

 ただ、そこからグレード3連勝で一気にJpnIまで突き抜けてしまうとまでは想像していませんでした。女王どころか牡馬相手のチャンピオンですものね。
 ここまでの戦いを見る限り、2100mのエンプレス杯も勝ってはいますがそれは少し長くて距離レンジはマイルから1800mがベターでしょう。とすると南部杯やJBCレディスクラシックとバッチリ合いますが、さて今後はどこに挑むのでしょうか。

 ひとつ懸念があるとすればこの間のローテーションです。近年のかしわ記念優勝馬はフェブラリーステークスからの転戦が一番多くて、そうでなければ川崎記念から、あるいは3月頃のダートグレードからのパターン。一方ショウナンナデシコはグレードレースだけでも1月26日のTCK女王盃から3月2日エンプレス杯、4月13日マリーンカップ、そして5月5日かしわ記念と連戦していますし、その前も昨年秋から月1走ペースで走り続けています。

 近年だと2013年のかしわ記念を勝った際のホッコータルマエが、前年11月から8戦目、その年は1月20日の東海S2着→佐賀記念1着→名古屋大賞典1着→アンタレスS1着からのかしわ記念制覇という、今回のショウナンナデシコと似通ったローテーションで来ています。2009年に最初のかしわ記念優勝を果たした時のエスポワールシチーもその年4戦目でしたし、そのこと自体は、その後GI級のレースを勝ちまくるような馬でも下のクラスから上がってきてグレードレースを選べるような賞金を手に入れるまでは少々キツくても走る必要がある・・・という事なのだと思います。ホッコータルマエなんかそんなローテーションで来ていながら同じ年の帝王賞・JBCクラシック・東京大賞典優勝、南部杯2着・JCダート3着で、翌年の川崎記念を勝ってフェブラリーS2着から海外まで行っていますしね。ほんとタフ。

 ショウナンナデシコにとってもここまでが“産みの苦しみ”で、ここからはレースを選んでいけるようになるでしょう。その意味でも次戦がどこになるか?には注目したいですね。


★引き上げてきてスタンドに向かって?カメラに向かって?「1」のポーズ


 一方の牡馬勢。2着ソリストサンダー、3着テイエムサウスダンは現状の力は出しているだろうと思います。ソリストサンダーは海外帰り、テイエムサウスダンはひとハロン長い。それでも積極的に戦ってのこの結果ですから、今回は勝ち馬が優ったということ。


★ソリストサンダー(パドック)


★テイエムサウスダン(返し馬)


★これが南関移籍初戦だったタイムフライヤーは8番人気9着


 ただ、昨年のかしわ記念の顔ぶれであったり、今年の3月・4月あたりのグレードレースのそれを見る感じ、以前よりもちょっと手薄になっている印象がありますよね。ダートの一線級がドバイだけでなくサウジも選ぶようになったことでけっこう長い期間不在になる影響、決して小さくないように感じます。

 さて、競馬ファンの皆さんはご存じでしょうが、船橋競馬場ではスタンドの全面改築が行われておりまして、3月下旬からその新スタンドA棟をオープンしての開催が始まっています。


★正面の入場門は変わっていませんが・・・


★中に入ると一変

 大きく変わったのはパドック回りで、高低差があって立体感がある構造になっています。高さを変えたり位置を変えたりといろいろな角度を選べるのはお得感がありますよね。




★パドック回りは競馬場とは思えない立体感&開放感


★かつてのパドック回りが平面的だっただけによけいにイメージが違います

 ただパドックの、夜になってからの照明の当たり具合はもっと均質であってほしいかな。まあその辺はまだ工事中の部分も残っているという事で。


★コース側から見たスタンド。マスコミ控え室がコース脇にあるのはええなあ・・・



★かしわ記念の表彰式は工事中のスタンドの下で。特設会場みたいな感じ


 名古屋競馬場だったりこの船橋競馬場だったり・・・、南関四場はだいぶ変わったのか。まあ、少し前はこんな風に競馬場の「新しい景色」なんかJRAの競馬場だけしかないと思っていたものが地方競馬でも見られるようになって。隔世の感というとオーバーかもしれませんが、それくらい変わったなという感じがしますね。





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最終更新日  2022年05月08日 00時08分20秒



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