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カテゴリ:古谷 剛彦
金曜日は、古谷が担当します。
今週はセレクトセール2022が行われました。初日の1歳セッションが、午前10時の競りスタートから、活発な競り合いが続いたこともあり、この日の終了時刻が午後8時近い時間でした。ここ数年のセレクトセールの時は、競りが始まる前と終わった後に、YouTubeとニコニコ生放送のライブ配信内で一人喋りをさせて頂いていますが、グリーンチャンネルの生中継で収まらなかった初日は、ライブ配信に移行する視聴者が明らかに増えてきたのがわかり、いつもとは違う緊張感がありました セレクトセールで買い切れなかった、あるいは買うことができなかった購買関係者は少なくなく、2週間後のセレクションセールも、活況になる可能性が高まりました。セレクションセールとサマーセール、セプテンバーセールに関しては、東京都馬主会(大井の馬主会)の補助購買対象市場になる点も、大いに関係してきます。2017年桜花賞馬・レーヌミノルの子(牡、父ブリックスアンドモルタル)や、ミューチャーリーの半妹(父アジアエクスプレス)など、日高の選抜市場らしい豪華なラインアップとなっています。ぜひ、ご注目下さい。 さて、今週のホッカイドウ競馬は、2歳牝馬重賞「第9回フルールカップ」が14日に行われました。パラパラと雨が降った日も、週中にありましたが、馬場に関しては3日間とも乾いた馬場。内を避けて走る人馬が目立った印象で、差しも結構決まっていた1週間ですが、「フルールカップ」も1000mの重賞らしいハイペースとなり、差し決着となりました。 3コーナーまでの先行争いは、内枠のレモンアイカーとゴッドメリフルアス、エイシンレゲンダなど馬群が固まった形で進み、3コーナーを過ぎた辺りから、大外枠のサワヤカローズが行き脚がつき、エイシンレゲンダと2頭が後続を離していく展開。個人的に採ったレースラップは、 11秒9-11秒4-11秒7-12秒4-14秒2=1分01秒6 でしたが、勝負所の3F目のラップが落ちず、ここで追い掛けたサワヤカローズが最後に脚が上がるのは致し方ないところ。サワヤカローズが良い手応えで進んでいただけに、リコシェも追い掛けていき、直線残り1Fで先頭に立ち、そのまま押し切るかと思ったところに、大外からアサクサロックが猛追。見事に差し切り、重賞制覇を飾りました。 (写真提供:山中博喜氏) アサクサロックは、不良馬場で2戦し、1分00秒台の走破時計で逃げて2着逃げ切り勝ちを収めていました。しかし、乾いた馬場で他に速い馬が揃った状況で、いきなり答えを出したアサクサロックのセンス、素質の高さを垣間見ました。松井騎手も、想像していた以上の走りに、驚きの表情を見せていましたが、これまでの違う形で結果を出し、この内容なら距離延長にも対応できる手応えを感じていました。 「フルールカップ」の優勝馬は、 ・モダンウーマン…桜花賞1着、エーデルワイス賞2着 ・ピンクドッグウッド…東京2歳優駿牝馬1着、京浜盃2着、エーデルワイス賞3着 ・アークヴィグラス…エーデルワイス賞1着、東京2歳優駿牝馬1着、ローレル賞1着など ・コーラルツッキー…エーデルワイス賞1着、ノースクイーンカップ1着 ・マーサマイディア…エーデルワイス賞3着 ・スティールルージュ…ローレル賞1着、ユングフラウ賞1着、若潮スプリント1着 といったように、後の牝馬重賞で活躍する馬が多い、出世レースの1つです。1000mのレースとはいえ、厳しいラップが踏まれるように、この経験が大いに生きると考えるべきでしょう。しかも、門別のタフな馬場での競馬だけに、1000mのレースとはいえ、それ以上のスタミナを使うような、過酷なレースであることも、距離が延びていくその後のレースでも、結果が出る可能性が高いのだと思います。アサクサロックはもちろん、早めにスパートしたリコシェの踏ん張り、そしてハイペースを自ら作ったエイシンレゲンダも、負けて強しの内容でした。この辺りの馬たちも、ぜひ覚えておくべきでしょう。 (昨年のフルールカップを制したスティールルージュ。写真提供:山中博喜氏) 17日は、「グリーンチャンネル地方競馬中継」で、高知の「トレノ賞」の解説を担当します。また、18日は「ゆるゆるばんば」に出演します。こちらもご覧頂ければ幸いです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022年07月15日 09時48分41秒
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