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古谷 剛彦

2020年08月07日
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カテゴリ:古谷 剛彦
金曜日は、古谷が担当します。

 今週の北海道は、天気に恵まれない日が結構ありました。先週がずっと天気に恵まれていたし、本州が徐々に梅雨明けをしていた流れで、北海道がぐずついた天候が続いていたのも、何かの因果かと思ってしまいましたが、今日はちょっとの時間で強い雨風があったものの、意外とすぐに回復したのは何よりです。明日は、「札幌日経オープン」にホッカイドウ競馬勢3頭が出走しますが、2勝クラスの特別を逃げ切ったシンボが、ここで良いレースを見せてくれれば、菊花賞への挑戦権を懸けたレースへの参戦もあり得ます。ぜひ、頑張って欲しいですね!

 さて、今週は、八戸市場の翌日に天気が悪くて撮影できなかったウインバリアシオンに会いに行ってきました。人生で初めて、フェリーで移動しましたが、月曜深夜に出発し、ひと眠りしたら午前7時半には八戸に到着。個室もあり、大浴場もあり、思っていたよりも快適でした。北海道にいる、フリーカメラマンの山中博喜さんに運転してもらいながら、ウインバリアシオンが繋養されている荒谷牧場へ。

 午前10時に集合と言われていたんですが、天気が心配されていた日ながら、この日はカンカン照りで、30度を超える暑い1日でした。ということもあり、アブがものすごく多い状況での撮影となってしまいました。昼だったこともあり、気温が最も高い時間帯だったと思います。僕は、立った時に耳をピンと立たせる役回りでしたが、ちゃんと立つまで本当に時間が掛かり、約1時間、悪戦苦闘しながら何とか納得できる写真が撮れたようです。


(ウインバリアシオン)

 今年は31頭と種付けを行ったそうですが、初年度産駒も徐々に結果を出し始め、ドスハーツはJRA1勝クラスで好走しており、カミノホウオーは春の新潟で初勝利を挙げました。7戦連続入着を果たしており、来週の新潟で初勝利を目指すそうです。その他、地方競馬ではティーズリープが2勝し、ダブルポジション、ミラコロアシオンが勝利を収めています。ハーツクライの後継で、3歳世代も今後の活躍が見込まれるとともに、2歳、1歳、当歳のデキの良さからも、東北を担う種牡馬として頑張って欲しいと思います。

 午後は、JBBA七戸種馬場にお邪魔し、アルデバランIIとデビッドジュニアを撮影させて頂きました。


(アルデバランII)


(デビッドジュニア)

 アルデバランIIは仔出しの良さから、約30頭と安定した交配をこなしています。デビッドジュニアは、なかなか頭数には恵まれない状況とはいえ、アブに動じず、活力があって元気な姿を見せていました。少ない頭数でも、競走実績を考えれば、まだまだ見限れない可能性を秘めていると思います。

 そして、八戸の方に戻る形で、ワールドファームにお邪魔しました。ここでは、2016年ジャパンダートダービーを制したキョウエイギアが、生まれ故郷に戻って種牡馬となっています。


(キョウエイギア)

 昨シーズンから種牡馬となりましたが、時期が遅かったこともあり、産まれてきた仔は母レディアマポーラの牡馬のみ。今年は3頭と種付けし、すべて受胎したそうです。


(父キョウエイギア、母レディアマポーラの牡馬)

 星が特徴で、遠くにいてもわかりやすい馬ですが、5月24日生まれと遅生まれながら、立派な体をしていて、1歳になった時の馬体が楽しみです。

 今回は時間がありませんでしたが、スウィフトカレントやアッミラーレも青森にいるとのことで、また時間がある時に会いたいと思います。今年は、「ダイヤモンドS」でミライヘノツバサが制し、JRA重賞を東北産馬が12年振りに勝利しました。キョウエイギアの活躍、種牡馬・ウインバリアシオンへの期待を含め、これからの東北産馬が多くの方々に注目される日が来ることを切に願いたいですね。






最終更新日  2020年08月07日 22時48分41秒


2020年07月31日
カテゴリ:古谷 剛彦
金曜日は、古谷が担当します。

 まもなく、7月が終わろうとしています。今年の北海道は、猛暑という日が全くなく、このまま夏が来ないのでは…と思ってしまうほど、朝晩は涼しい状況が続いています。本州でも、梅雨明けが例年より遅いなど、季節が少しずれているのかもしれませんが、北海道でもカーっと暑くなる日が少しはあった方が、季節感があって良いと思います。

 そんなこんなで、JRA北海道シリーズは25日から、札幌競馬が始まりました。しかし、すでに札幌開催中の無観客開催が決定し、フリーランスは競馬場での取材規制が敷かれたままなので、札幌に住んでいるのにグリーンチャンネルで競馬観戦という日が続きます。誠に寂しく、言いたいことはヤマほどありますが、何か言ったところで変わる訳でもないし、我慢の1年ということでしょう。



 先週、この画像をSNSで載せたら、「ブラウン管!?」という類いのコメントが結構ありました。97年製のブラウン管テレビを、J:COMをつないで観ていますが、元気に映っているので、別にテレビを買う必要もないし、今はテレビの活用が以前より少なくなってきた印象なので、不自由を感じない状況なら、このテレビを長く使っていこうと思います。

 さて、今週は2歳中距離重賞​「第14回ブリーダーズゴールドジュニアカップ」​が27日、門別競馬場で行われました。天気に恵まれ、良馬場で行われましたが、この日は先週に引き続き、馬場の内側が有利な状況で、全体的に時計も速めに出ていた印象です。その中で、ヴィクトワールピサ産駒のブライトフラッグが、先手を主張してハナに立ち、後続の追撃を凌いで3連勝で重賞初制覇を飾りました。また、この勝利が、角川秀樹調教師にとって通算1400勝となり、節目の勝利を重賞制覇で成し遂げました。



「揉まれたことがないこともあり、できればハナへ行って欲しいという指示でしたので、好スタートを切った段階で迷わず行きました。直線は長く感じましたが、何とか凌いでくれてホッとしています」

と井上騎手。ゲートの中で落ち着きがなかったので、スタートを決めた時の安堵感は相当だったようですが、やはりこのゲート難から遠征に関しては消極的なコメントとなりました。レース後の角川師は、権利を取ったもののJRA遠征は自重し、「JBC2歳優駿」を最大目標に置く形で進めていく方針を話していました。レース回顧は、​「ふるやっちチャンネル」​で動画をアップしていますので、​こちら​もご覧頂ければ幸いです。

 また、29日には、短距離の2歳オープン​「カーネリアン特別」​が行われ、キンシャサノキセキ産駒のクローリスノキセキが無傷の2連勝でオープン勝ちを果たしました。



 デビュー戦が1100mで1分07秒9と、良馬場では最も速い時計をマークして勝ち上がりました。5月に、サイダイゲンカイとプラチナステージが、不良馬場で1分07秒台を立て続けに出し、サイダイゲンカイが​「栄冠賞」​を勝ち上がったことで、新設された1100mの水準時計が、割と早く気付かせてくれましたが、それから月日が経ってのデビューで、2歳の成長力を考えれば時計が速くなるのは当然とはいえ、良馬場での1分07秒台はかなり優秀だと思っていました。ここも突破し、芝を試す方針で、「すずらん賞」が有力視されますが、一度叩いて向かう可能性が高いそうです。次走のクローリスノキセキは、より注目度が高まります。

 そして、古馬に目を移すと、JRAでオープン3勝、​18年「南部杯」​でルヴァンスレーヴの3着に健闘したメイショウウタゲが30日メイン​「優駿の里安平町道の駅あびら特別」​で転入初戦を迎え、後続に2秒6差をつける圧勝劇を演じました。



「向正面ではフワフワしていましたが、最後に抜け出した後は割としっかり走り、それが大差勝ちにつながったと思います。オンとオフがはっきりしたタイプで、調教でも下手にスイッチを入れずに行うことを心掛けています」

と服部騎手。田中淳司厩舎は、ルールソヴァールも転入初戦を圧勝しており、今週はイダペガサスもマイル戦を楽勝しています。「コスモバルク記念」を制したドラゴンエアルも含め、中距離路線の田中淳司厩舎のオープン馬たちの層の厚さは、ただただ驚くばかりです。他陣営も、スーパーステションが17日に3F41秒7で坂路を駆け上がり、その後も坂路2本を上がっている稽古を続け、復帰のメドを立てつつあります。「道営記念」に向けた、今後の中距離路線は、例年以上に楽しみなものを感じます。

 8月は、ホッカイドウ競馬が最も盛り上がりマンスリー。「ブリーダーズゴールドカップ」の出走予定馬も発表され、気持ちが少しずつでも高まってきます。無観客は残念ですが、熱い競馬が繰り広げられるホッカイドウ競馬に、今後もぜひ熱い視線を注いで下さい!


(28日門別7Rで通算600勝を達成した阿部龍騎手と角川師。それを囲む騎手、調教師)






最終更新日  2020年08月01日 12時40分45秒
2020年07月24日
カテゴリ:古谷 剛彦
金曜日は、古谷が担当します。

 書いていた途中でいきなり、システムエラーの青い画面が出て、改めて書き直しています(-.-;

 今週は「マーキュリーC」当日、ニコ生出演のため約1カ月ぶりに東京へ行きました。湿度はさすがに北海道より高かったんですが、気温がそれほど高くなく、意外と涼しく感じたので、気温差に参ることがなかったのは良かったです。「帝王賞」の時と同じメンバーでしたが、チーム対抗戦の組み換えが行われていたので、違った楽しみがあったかなと思いました。



 僕自身は、当時と同じくMCで参戦しましたが、普段と違う立場だと、色々なことで戸惑いを感じながら放送していますが、割と自由にやらせて頂いていますので、楽しい時間を過ごせました。今回は、盛岡競馬場とZoomでつなぎ、現地解説やリポートがありました。盛岡競馬場は、お客さんを入れての競馬がすでに行われていますが、至る場所でソーシャルディスタンスを実施し、より安全に楽しめる環境を提供していたことが伝わったのでは…と思います。

 さて、タイトルに書いた通り、23日は門別競馬場で、ホッカイドウ競馬3歳三冠最終戦となる「第41回王冠賞」が行われました。今週の日高地方は、雨に見舞われる状況でした。まだ朝晩は長袖が必要な気候で、日中との気温差が生じやすく、そこに雨上がりとなると、霧の発生率が高まるのは必然でした。霧が立ち込めると、逆に「雨が降って欲しい」と誰もが願うところですが、降ったり止んだりの状況だった22日は、残念ながら10Rが取り止めとなり、その前後の9Rと11Rが霧で見辛い状況でのレースとなってしまいました。

 霧でレースが見辛くても、情報を何とか提供できなければ…と、ホッカイドウ競馬の関係者やメディアは思っています。内回り1600mで行われた9Rは、主催者も各馬の上がり3Fが計測できなかったようですが、こちらで何とか採って​「なまらふるやっち」​にアップしました。また、この日の霧で見辛かった2つのレースは、​「ふるやっちチャンネル」​で個人的に解説していますので、​こちら​をご覧頂きながら、レースを振り返って頂ければと思います。

 「王冠賞」当日も、後半のレースは霧で悩む時間帯がありました。それでも、前日よりは向正面がまだ見える状況でしたので、何とか予定通りに重賞ができたことは、関係者もホッとしていました。「北斗盃」はレッドカード、「北海優駿(ダービー)」はアベニンドリームが制しました。アベニンドリームは、昨年の「北海道2歳優駿」で2着に健闘した実績を考えると、三冠を意識してホッカイドウ競馬に残っていただけに、「北斗盃」で思わぬ大敗を喫したのは残念でしたが、その敗戦がハナへのこだわりを捨て、あくまで自分のペースを守って進む方向へ修正した「北海優駿(ダービー)」につながったと言えます。

 シンボがJRA挑戦で結果を出し、次走も「札幌日経オープン」に参戦するので、展開面に変化が生じることは想定できましたが、それでもアベニンドリームの優位な状況は変わりないかと個人的には感じていました。しかし、「北海優駿(ダービー)」で3着だったコパノリッチマンが、アベニンドリームより前でレースを進めた上に、スタミナに自信を持つ形で3コーナー過ぎでチャージをかけ、早目先頭からアベニンドリームやレッドカードの追撃を凌いで勝利を収めたのは、田中淳司調教師と服部茂史騎手の作戦勝ちと言えるものでした。

「溜めても切れる脚が使えるタイプではないので、早目に仕掛けて押し切る作戦を試みましたが、上手くいきました。JRA未勝利から転入した当初は、競馬を教える意味も含め、短い距離で忙しい流れも経験させてきましたが、長い距離の方が体形からも合っていると思います。今後のローテーションは、オーナーと色々考えて決めたいと思います」

と、田中淳司調教師。着実に力をつけ、ヘニーヒューズ産駒らしい持続力のある脚を生かすレースで重賞勝ちにつなげました。関係者の皆様、おめでとうございました!



 今週は、小野望調教師と加藤誓二騎手が、400勝と区切りの勝利を達成しました。違うレースでしたが、同じ日で立て続けだったので、プラカードも数字を入れ替えることなく使えたこともあり、先に決めた小野望調教師が、

「使いまわしできたね」

と笑いながら加藤誓二騎手を迎えていました(^^)





 本当におめでとうございました!!!

 今週からJRA札幌競馬が始まります。札幌に住んでいるのに、札幌競馬場に行けない悲しさはありますが、ホッカイドウ競馬から参戦する馬も多数いると思いますので、陰ながら応援していきたいと思います。






最終更新日  2020年07月25日 00時37分01秒
2020年07月17日
カテゴリ:古谷 剛彦
金曜日は、古谷が担当します。

 13日と14日に開催された「セレクトセール」の成績は、今後の競走馬市場だけでなく、日本の経済状況を占う意味でも、例年以上に注目されたと思います。今年も、JBISやニコ生での中継解説を担当し、厳しい報道規制の中で取材させて頂くことができましたが、ノーザンホースパークを入る際から厳戒態勢で、馬主などの購買関係者や我々報道陣を含め、事前申請をしてパスをもらっていない人はお断りをしていました。セリ会場内、その近辺は外も撮影は遠慮して頂く状況でした。

 でも、競り終了後に上場馬の立ち写真を撮影しますが、オフィシャルカメラマンの1人と後日話をしましたが、例年以上に写真撮影はスムーズで、特に母馬がいる当歳は、きちっと立って撮影を瞬時に終わるケースが多かったのが印象的でした。

「いかに例年が(人が)多すぎて、馬にストレスを感じさせていたかを痛感しました」

 注目されているセールだからこそ、報道陣が多いのは致し方ない思いはあります。ただ、今年の写真撮影のスムーズさを考えると、適性人数というのは考えた方が良いのでは…と思うようにもなりました。

 それにしても、驚嘆の売却額と売却率でした。昨年がレコードで、それには及ばなかったものの、今年の経済状況を考えれば、ここまで売れるとは夢にも思いませんでした。​スポーツ報知​の​コラム​でも書きましたが、日本の競馬は、中央・地方ともに開催が止まることなく、これまで続いていたことが、競走馬市場の好景気につなげていると感じました。1カ月開きますが、8月下旬の​「セレクションセール」​​「サマーセール」​も、つながってくれることを願いたいと思います。

 さて、今日はAiba札幌駅前に立ち寄りました。名古屋、園田、川崎を発売していましたが、入口で検温をし、万全の態勢で馬券発売を行っていましたが、見慣れない文言があるところを見掛けました。



 ウォークスルー…???聞くと、馬券を買ってすぐ帰るという窓口を作り、壁などを用いて場内の滞留と分け隔てを行い、ドライブスルーのイメージで、そのネーミングがついたそうです。



 地下鉄東豊線の改札を出てすぐの入口すぐに、マークカードを塗る場所が設置されています。ここで、マークカードに記入し、ウォークスルー入口へ向かいます。







 窓口は1つ、さらにキャッシュレス投票の機械が1つ。それで馬券を買ったら、すぐに外へ出るという流れです。JRAでは、ライトウインズが広い空間ながら、馬券を買うだけ(もちろん払い戻しもですが)の施設で、これに近いとは思いますが、滞留と買うだけの形をともに設ける状況は、珍しい状況だと思います。岩手競馬とばんえい競馬は、ファンが戻っての競馬が行われましたが、ホッカイドウ競馬は場外からファンを入れています。その中で、制限がありながらも、新しい生活様式に対応した場外発売所を目指す上で、新たな取り組みを行っています。今週は、Aiba千歳にも立ち寄ってみましたが、各窓口の両サイドにアクリル板が設置されていました。それぞれの場外発売所で、多少異なる状況ながら、新型コロナウイルス対策をしっかり行い、安心して楽しんでもらう空間を提供しています。

 来週から、JRA北海道シリーズは札幌競馬が始まります。1回札幌の無観客が発表され、道都での競馬で寂しく感じます。我々のようなフリーランスは、相変わらず取材規制がかかり、入場することができません。札幌競馬に関しては、地元での競馬開催だけに、言いたいことや悔しい思いがないかと言われれば嘘になります。ただ、これも致し方ない状況だと受け入れるしかありません。それは、札幌やその近郊にいるファンの方々も同じ思いでしょうし、僕らよりもっと強いかもしれません。「セレクトセール」の結果は、競馬が無事に開催されていることが大切なことであり、まさにそれを裏付けていると実感しました。感染拡大防止と経済を回すことの両立が困難である中、競馬はどちらも回っていると言って良い状況ですし、この流れを止めることはあってはなりません。来年は、ファンの方々の歓声がある中でJRA北海道シリーズが開催されるためにも…。







最終更新日  2020年07月18日 00時00分25秒
2020年07月10日
カテゴリ:古谷 剛彦
金曜日は、古谷が担当します。

 今週は、久しぶりに移動が続き、札幌の家にいたのが木曜の夜だけでした(-_-;) その意味でも、少しずつ日常が戻りつつあるのかなと感じています。プロ野球も、いよいよ制限をした中ではありますが、観客を入れるようにもなりました。ただ、今週は感染者数が急激に増えている状況で、予断を許さない日々が続いていることは、個人的にも肝に銘じて行動をしなければいけません。

 さて、7日は東北唯一の競走馬市場である「八戸市場」が開催されました。「ブリーズアップセール」はメールによる入札方式、「HBAトレーニングセール」は中止、「千葉サラブレッドセール」は中止決定後にサラブレッドオークションでの入札を採用と、実馬を見ての取引ができませんでした。また、「九州1歳市場」は、セール会場に引き付けを行い、競り自体はネットを活用した入札方式で、公設市場として実施されました。





 動画などを活用し、何とか購買につなげてきた状況ですが、「八戸市場」は制限を設けながらも、通常スタイルで行う、コロナ禍で初めての公設市場でした。スタッフの尽力は並大抵のものではないと思いましたし、無事に最後まで行えたことが何よりでした。「八戸市場」のことは、​スポーツ報知​のコラムで書いていますので、​こちら​をご覧頂ければと思います。

 ここでは、最高価格から上位5頭をピックアップします。最高価格は、バーニングラブ2019(牡、父ウインバリアシオン)の620万円(金額は税別)で、犬塚悠治郎氏が落札しました。


(最高価格を記録したバーニングラブ2019)

 牝馬の最高価格で、セール2番目の高額となったのは、ルナフェリーナの2019(牝、父トーセンホマレボシ)の490万円で、JRA日本中央競馬会が落札しました。


(牝馬の最高価格をマークした、ルナフェリーナの2019)

 この世代が初年度産駒となる新種牡馬の最高価格をマークしたのは、ムレイニー2019(牝、父ラニ)の460万円で、高橋正雄氏が落札しました。


(新種牡馬の上場馬で最高価格となった、ムレイニー2019)

 続いて、サツマガイア2019(牝、父ディーマジェスティ)が400万で、JRA日本中央競馬会が落札しています。


(新種牡馬・ディーマジェスティ産駒のサツマガイア2019)

 サツマガイア2019と同じく、400万円でJRA日本中央競馬会が落札したダーティダンシング2019(牡、父アルデバランII)も掲載します。


(トップバッターで落札された、ダーティダンシング2019)

 スポーツ報知のコラムでも書きましたが、購買関係者の方々は、現状で競馬場に足を運べたとしても、馬主席から一歩も動けず、間近で馬を見る機会から遠ざかっていました。その意味でも、久しぶりに馬を見る機会となった今回の市場を、待ち遠しく感じた方々も多かったと思います。僕自身も、久しぶりにお会いする方々が多く、マスク越しとはいえ、お話する時に自然と笑みが出て、会話も弾みました。

 週明けには日本最大の市場​「セレクトセール」​が開催されますが、今回以上に人の出入りが多くなることが想定され、事前の規制もかなり厳しいものとなっています。僕は今年も、「JBIS」の​インターネット中継​で解説を担当しますが、例年と違う行動に戸惑いもあると思います。その中でも、無事に最後まで進み、最高の形でセールが行われることを期待し、お伝えできればと思っています。






最終更新日  2020年07月11日 20時41分15秒
2020年07月03日
カテゴリ:古谷 剛彦
金曜日は、古谷が担当します。

 「北海道には梅雨がない」と言われることがあります。しかも、週末のJRA函館が好天に恵まれ、梅雨真っ只中の本州の方々がテレビなどを観た時に、余計にそう感じる人が多いのかもしれません。しかし、「蝦夷梅雨(えぞつゆ)」という言葉があるように、北海道の道南地区は、東北地方と同じような気候になる時もあり、湿度はそうでもないものの、雨が降る日が続くことがあります。今週の門別競馬場は、まさにその気候で、月曜の能検から木曜の開催最終日まで雨に見舞わわれていました。函館も、追い切りが行われる水、木は雨に祟られたようです。

 そんな中、今週のホッカイドウ競馬は注目レースが目白押しでした。全国最初の2歳重賞として定着した​「第45回栄冠賞」​が30日に行われましたが、不良馬場で1分13秒2の好時計でサイダイゲンカイが勝利を収めました。





 トンデコパの抜群のスタート、ダッシュ力を見せて外枠からハナへ。サイダイゲンカイも位置を取りに行く形となりましたが、前半3Fは12秒1-10秒8-11秒7=34秒6のハイラップに。雨の影響もありますが、向正面が追い風だった影響もあり、1日を通して前半は速くなる傾向がありました。2Fで22秒9は、古馬1000mのオープンでもなかなか出ないラップです。その速い流れもあり、最後の1Fは13秒7と要し、タフな競馬が展開されたことを物語っています。最後方にいたノットリグレットが、大外から4着に追い上げてきたのも頷けますが、その末脚が薄れるような、前にいた馬たちの直線の攻防は手に汗握るものがありました。

 2着のスティールグレートは、1番枠が仇となり、序盤は走り辛そうな面を見せていましたが、ロスのない競馬で「スーパーフレッシュチャレンジ1」の時より差を詰めたことは、スティール自身の地力強化の表れだったと思います。また、3着のリーチは、出遅れたことで焦って位置を取りに行き、直線でも狭いシーンがあった中で、僅差に詰め寄った辺りは、馬体が絞れて動きが変わってきた印象を受けます。

 ​「ふるやっちチャンネル」​の​「栄冠賞・過去10年のレース傾向」​の中で、各距離の持ち時計No.1をチェックしておいた方が良いというコメントをしました。サイダイゲンカイは1100m、スティールグレートは1200m、リーチは1000mの持ち時計No.1でしたので、このデータが大いに生きた形となりました。

 勝ったサイダイゲンカイは、「函館2歳S」の出走権は取ったものの、間隔が詰まることや距離が延びた方が良いという判断もあり、JRA札幌の「クローバー賞」で「札幌2歳S」の出走権を取りに行く選択をしました。JRA勢も手薄な状況になるレースなので、大いにチャンスはあると思います。

 そして、水曜メイン​「ハービンジャー・プレミアム」​は、ダートグレードホルダーでサウンドトゥルーの下に当たるルールソヴァールの転入初戦でしたが、2着のクラキングスに2秒0差の大差勝ちを収め、評判通りの強さを見せました。



 レースの上がり3Fが38秒8でしたが、ルールソヴァールがマークした上がり3Fは38秒6。ロングスパート…というより、力が違いすぎて結果的に早目先頭に立つ形となった訳ですが、ルールソヴァールが記録した上がり3Fのラップは、12秒3-13秒0-13秒3=38秒6でした。勝負所の反応が、1頭違った上に、13秒前半の平均でまとめている訳ですから、締まった馬場で時計が出やすかったとはいえ出色の内容です。

「これでもトモが本物ではないので、JRAオープンの実力には驚きます。レース後のケアをしっかりして、今後の中距離路線で主役を張れる存在にしていきたいと思います」

と田中淳司調教師。確かに、パドックでも歩様がそれほど良く見えないのは、その影響があるのかと感じます。いずれにせよ、混沌としていた中距離路線に、確固たる主役ができた印象を受けました。

 木曜メインは、スーパースプリントシリーズ​「グランシャリオ門別スプリント」​が行われました。​「ウェブハロン」​にレース後記を書いていますので、​こちら​をご覧頂ければと思います。

 南関東が薄暮開催の浦和だったことで、今週の門別競馬は単独ナイターの開催でした。その効果もあったにせよ、「栄冠賞」は約3億7千万円、「グランシャリオ門別スプリント」は約3億8千万円の売り上げを誇るなど、この3日間の平均売上で10億円を上回りました。しかも、2日の発売総額は11億3944万5570円を誇り、ホッカイドウ競馬の発売金額レコードを記録しました。

 何度かこのコラムでも書いているかとを思いますが、年間売り上げで100億円に達しなかったり、単年度赤字が30億円近い年などを経験している身です。売り上げの推移を常に気にしていた20年間ですが、こんな時が来るとは正直、夢にも思いませんでした。多くの方々がホッカイドウ競馬に目を向けてくれたことを嬉しく思います。特に、「2歳戦は売れない」とよく言われた中で、「栄冠賞」を全国に向けて発信し、2千万円台だった時から13倍もの売り上げへ持っていったことは、ホッカイドウ競馬は大いに誇れることだと思います。改めて、主催者ではありませんが、成り代わりまして御礼申し上げます。






最終更新日  2020年07月04日 11時33分01秒
2020年06月26日
カテゴリ:古谷 剛彦
金曜日は、古谷が担当します。

 今週の北海道は雨が降る日もあり、気温が上がらず、長袖が必要な1週間でした。その中で、火曜は久しぶりに門別競馬場に行きました。



 今シーズンが始まって、開催中の門別競馬場に行くのは初めて。調教師や騎手の方々とすれ違う度に「久しぶり」と声を掛けて頂き、妙な安堵感がありました。今シーズンは旧スタンドの増築工事が並行して行われている状況で、昨年の浦和競馬場のような感覚の中で競馬が行われています。

 19日以降の道外・道内の往来の緩和が示されたことから、今週より出走馬主に限り、同伴者1人まで認める形で、一部エリアを条件付きで入場できるようになりました。レースはポラリススタンド、パドックはポラリスデッキから見る形で、まだ厳しい状況の中での観戦ではありますが、少しずつ日常が戻りつつある1つの象徴になったかと思います。

 24日は、​「楽天競馬プレゼンツ・ニコ生帝王賞特別番組」​を、大井競馬場内レストランのスターライトから放送しました。「東京ダービー」に続いての放送で、今回はMCに専念する形でしたが、非常に楽しくレースを観ることができました。それにしても、今年の「帝王賞」は豪華メンバーが揃いましたが、大井2000mを最も得意とするオメガパフュームを、国内無敗のクリソベリルが一蹴したレースは、鳥肌が立ちました。また、この日の最終レース「チャンピオンスター賞」は、ハルディネロとアンティノウスの手に汗握るマッチレースも見応えあり、番組も大いに盛り上がりました。



 さあ、来週はいよいよ「栄冠賞」が行われます。全国最初の2歳重賞として認知されてきた「栄冠賞」ですが、勝ち馬には「函館2歳S」の出走権が与えられ、最後の切符を手にする馬はどの馬になるか、大変楽しみです。天気予報が芳しくなく、道悪での競馬が想定されますが、「ウィナーズチャレンジ1」は差し届かなかったサイダイゲンカイの巻き返しが期待されます。

 そして、スーパースプリントシリーズ「グランシャリオ門別スプリント」も行われますが、重賞2つが組まれている来週のホッカイドウ競馬に、ぜひご注目下さい!






最終更新日  2020年06月26日 22時53分31秒
2020年06月19日
カテゴリ:古谷 剛彦
金曜日は、古谷が担当します。

 坂田さんのブログで触れられていましたが、地域によっては今週から、場外発売所における馬券発売及び払戻が可能となりました。僕は昨日、Aiba石狩に立ち寄りました。前日に坂田さんが行き、ブログにも詳細をアップされていましたので、内容がダブりますので割愛しますが、場外に来場される方の多くは、年配の方々に感じました。そういった意味でも、インターネット投票のみの発売期間だった約3カ月が明け、待ちに待った状況になったと思います。

 さて、今週のホッカイドウ競馬は、今季最後の2日間開催で、いずれも重賞デーでした。17日は牝馬重賞「ヒダカソウカップ」でしたが、クオリティスタートが連覇を果たしました。内回りのマイル戦らしく、序盤が12秒3-11秒2-12秒4=35秒9のハイラップを刻み、クオリティスタートは中団の外を追走。向正面半ばからバテる馬がいたりしたので、13秒台後半のラップが続きます。道中は3番手にいたアークヴィグラスが早めに先頭に立ち、ラップが落ちたところからクオリティスタートは外からスムーズに上がっていき、直線では2頭のマッチレースとなりました。

 激しい叩き合いでの明暗は、斤量差が最大の要因だと思いますが、2着だったアークヴィグラスは57キロを背負い、ハイペースを先行していた状況の中で接戦に持ち込んだ訳ですから、さすがダートグレードホルダーという印象を受けました。連覇を果たしたクオリティスタートは、馬体が絞れたことで、明らかに反応が変わったと思います。「ノースクイーンC」は距離が延び、外回りになりますが、もっとゆったり行ける分、2頭にとってもレースがしやすくなると思います。この2頭から差があった3着以下の馬たちは、よほどの良化がないと、逆転を目指すには厳しい着差だったように感じます。

 そして、ダービーシリーズ最終戦となった「北海優駿」も、ゴール前は見応えある叩き合いとなりました。一冠目の「北斗盃」で、アベニンドリームが外枠から逃げようと思った時に、内からシンボが突っ張り、最初の1Fで11秒9というハイラップが刻まれる展開となりました。その中で、シンボが3着に頑張り、逃げられなかったアベニンドリームは着外に沈むという結果に。このレースの結果は、ある意味で展開を読みやすくした面はありました。

 「北斗盃」でハナを主張したシンボが再び内枠を引き、アベニンドリームは真ん中より外の枠になりました。この枠を見て、シンボはハナへ行きやすくなったと思います。となると、「北斗盃」の苦い経験があるので、アベニンドリームは無理して逃げる手段を選択せず、自分のペースを守ることを重視したレースをするでしょう。これは事前に、「ふるやっちチャンネル」の「北海優駿」当日のレース展望の中で説明しましたが、実際にアベニンドリームは桑村騎手がスタートした後の動きはなく、シンボも前走ほど無理に行く必要もない形で楽にハナへ行けました。

 門別2000mは、スタートしてから前半の3Fは、ほぼストレート部分になるので、意外とラップが速くなることもありますが、「北海優駿」は13秒3-12秒2-13秒0=38秒5のスロー。5F通過も66秒6と、「北斗盃」とは一転したスローな流れに。前にいる馬たちが有利な状況になる中、好位の外にいたアベニンドリームが、3角過ぎでチャージをかけました。ここから、コパノリッチマンを含めた3頭が並んで直線へ。残り200m手前からコパノは脱落し、2頭の激しい叩き合いとなりましたが、上がり3Fのレースラップが、13秒0-13秒2-13秒4=39秒6と、逃げたシンボもバテず、しかも3角から動いたアベニンドリームも長く良い脚を使っていたことを裏付ける数字です。

 勝ち時計は平凡に映っても、アベニンドリームとシンボ、そして一気の距離延長に対応したコパノリッチマンは非常に内容のあるレースを繰り広げたと思います。

 競馬は、線が大切です。それは、パドックで馬を見る時によく使われることではありますが、三冠路線を見続ける上で、「北斗盃」の序盤の駆け引きが、「北海優駿」での騎手のせめぎ合いに変化をもたらし、結果として名勝負を生みました。この2日間、競馬場は無観客でも、各場外で観ていたファンの方々は、声が上がるような名勝負だったのではないでしょうか。僕は、札幌の自宅でレースを観ていましたが、本当に素晴らしい2重賞だったと思います。






最終更新日  2020年06月19日 21時47分12秒
2020年06月12日
カテゴリ:古谷 剛彦
 金曜日は、古谷が担当します。

 昨晩から今日にかけて、SNSではパドック解説について賛否の意見が随分飛び交っていました。正直、今朝の様々な書き込みを見るにつけ、当事者がどんな思いになっているか心配だったので、夕方に電話で話しました。


 ここでは名前は挙げませんが、彼は今年からパドック解説をすることになり、シーズンが始まる前に師匠である高倉さんはもちろん、僕にも相談をし、僕なりにアドバイスもしました。その中で、シーズン途中からとりあえず1日1レース、パドック解説を任される状況で始まりました。考える力、書く上での表現力は若いのに高いものがある一方で、自分でも喋りの方は自信がなく、その上で本人なりに不安は相当あった中での解説だったと思います。日々重ねるにつれ、少しずつでも放送にのっかる中での喋りは上手くなっていたとは感じていました。その中で起きた今回のSNS騒動だったので、ちょっと心配しましたが、高倉さんとも話し合ったそうですし、パドック解説の難しさを改めて感じたと話していました。


 僕も今朝、ツイッターでパドック解説のことを書きました。文字数が決まっている中で、どのように書いたらいいか難しかったんですが、どれだけ伝わったか不安です(-_-;)


 自分の体験談として、ホッカイドウ競馬でパドック解説をやることになった2001年のシーズン終盤、門別競馬場で、各関係者との懇親会に参加しました。今はシンガポールで調教師をされている高岡師に声を掛けられ、行った先で大勢の調教師の方々とパドック解説について、批判なども受けました。その一例が蹄鉄の話でした。当時、平鉄(蹄鉄の一種)を多用していた調教師に、「平鉄、平鉄っていちいち言うけど、平鉄の何が悪いんだ!」と言われました。僕自身は悪いというつもりはなく、兼用蹄鉄より重い蹄鉄なので、蹄鉄にも種類があり、多少重い蹄鉄を履いている事実を伝えることにより、ファンがその状況下でどう考え、馬券を買うかのヒントになればというスタンスで解説をしていました。


 人に置き換えれば、革靴と運動用のシューズで徒競走を行った時、どちらが走りやすいかを考えればわかりやすいかと思います。平鉄は兼用蹄鉄より打ち換えの頻度が少ない分、蹄の弱い馬にとって保護する上で大切な装備だと認識していました。ですが、馬券を買うファンにとって、蹄鉄にも色んな種類があることを知らない人は多く、ちょっとした重さで走りが変わることを指摘することで、競馬を観るスタンスに良い意味での変化が起きれば…と思っていました。地方競馬は何かと、人気馬が負ければ「八○長だ!」と言われることが多いので、パドックで気づいたことを指摘することにより、人気馬でも不安点を抱えた上で馬券を買うなら、その方の自己責任になると思うし、本来の走りができなかった時にレース後の敗因として説明もできます。高倉さんと常に話し合っていたのは、


「中央競馬と地方競馬は、レースの仕組みに何も違わない。パドックで伝えられること、ラップなどから読み取るレース解説をしっかりすることにより、中央競馬のような中継をすることで、ホッカイドウ競馬に目を向けさせる努力をしていこう」


ということでした。話は戻りますが、平鉄のことを伝えた後、その調教師から言われたことは


「何も怒っている訳じゃないんだ。ダメなことを指摘するのも、こちらとしても感じてることはあるし、それをどうこう言うつもりもない。ただ、君の解説はトゲがある部分もある。それをもっと、柔らかく表現できる術もあるだろう。例えば、悪いことと良いことがその馬にあるとすれば、悪いことを言った後にフォローする上で良いことを伝える。そうすれば、聴く側も雰囲気が変わると思うんだ」


でした。懇親会が終わった後、高岡師に呼ばれ、


「ごめんな。俺は、古谷くんは勉強していると思うし、本当に頑張っていると思う。ただ、君を良く思わない人は少なくないという現実もあり、それを知って欲しかったんだ。そういった意味でも、このような場がちょうど良いかなと思って、色んな調教師と話し合い、君がさらに上を望めるようにと思ったんだ。別に、君のスタンスを変える必要はないから。でも、今日言われたような意見を聞いて、古谷くんも感じて欲しい部分もある」


と言われました。月日が経った後も、別の調教師からパドック解説について、悪いことばかりでなく、良いところを探してフォローできるような解説ができるようになると良いのでは…というアドバイスでした。確かに、「〇だけど×」「×だけど〇」は、同じことを言っていても、聴く側のニュアンスは違うはずです。これは、関係者への忖度ではなく、どんな馬にも良い面はあると思ってパドックを見れば、何か発見できることがあると、僕なりに解釈しました。


 パドックだけの話ではなく、高倉さんと話している中で、自分の中でも肝に銘じていることがあります。


「実力がはっきりしていると思っても、それは主観であり、本当に自分が思っていることが正解かはわからない。だから、どの馬にも勝つチャンスがあるという視点でメンバーは見るべき。そして、すべての馬に◎を打つと思って、各馬の可能性を見出し、良い所を見つける努力はすべきだと思うよ。そうすれば、レース後の解説をしなければならない時、展開のアヤの一言で片付けることなく、レースのメカニズムを伝え、なぜ勝てたのかを言えるようになるはずだから」


 パドック解説も難しいんですが、レース直後の解説は、実は解説者としての技量が問われるところです。これは、子供の時に大川慶次郎さん、松本憲二さん、柏木集保さんの解説を聴いて勉強したことに加え、実際に喋ることになった時にレースラップを採っていることが解説の武器になりました。時計の重要性は、ブック本紙の末松さんに教わりました。


「レースも調教も、時計採ることで自分のためになる。自分のベースになる数字を持っておけば、幅が広がる」


 人数が少ない環境で仕事をしていたからこそ、フリーで関係のない僕に対して色んなことを伝えて頂き、それを糧にしたつもりです。色んな方々の言葉を自分なりに解釈し、日に日に話し方を変えるようになりました。ある時、最初の頃に否定的だった調教師と会った時、


「解説、うまくなったな。調教師や騎手はみんな聞いているから、これからも頑張れよ」


と言われた時は、嬉しかったですね。


 自分の世界観で話すことができるYouTubeとは違い、テレビやラジオは、自分だけの責任ではないだけに、話の仕方は当然変わります。何も、関係者へ忖度した解説をしている訳ではありません。その後も、各馬の欠点をつく話の仕方は貫いていましたが、その後にどうフォローするかを考えられるようになった点で、聴く側に良い変化をもたらせたのかなと思いました。


 何事も経験です。メディアに出るってことは、批判を受けることも多く、気が滅入ることもあります。ただ、怒られたり、批判的な意見から自分を高めることもあります。打たれ強さを持っていないと、正直やっていけない仕事にも感じます。若いことの特権でもあると思います。だから、上から感情的にガーっと言ってしまい、若い芽を摘むことの方が、競馬業界にとって悲しいことだと思います。自分がこんなことを書くようになったのも、年を取ってきたなぁと感じる時でもありますが、順風満帆の人生なんてありません。ですから、色んな意見があることを受け止め、めげずに日々是勉強の精神で来週も解説して欲しいと思います。






最終更新日  2020年06月13日 02時02分21秒
2020年06月05日
カテゴリ:古谷 剛彦
金曜日は、古谷が担当します。

 6月になりました。4月から2カ月間、実家で過ごしており、ステイホームを遵守していることから、1日1日が本当に長く感じています。この生活に慣れた面は確かにありますが、最初の頃は時間を持て余していました。これも、移動が多く、その時間がなくなったことが最大の要因ですが、改めて自分が移動に相当な時間を費やしていたことを痛感した次第です。

 そんな実家での生活も一区切り。週明けには久々に、札幌へ戻ります。タイヤ交換をしなければならないし、そもそも2カ月車を動かしていないので、バッテリーが上がっていないかの心配もあります(-_-;) フリーランスは、函館競馬場での取材が認められていないので、北海道に戻ったところで移動する時間はほぼありませんが、テレビの仕事もリモートが主流になったので、どこにいても大丈夫になったことが、札幌へ移動する一つの考えに至りました。​スポーツ報知​で馬産地のコラムをやっていますし、ホッカイドウ競馬の仕事をしてから基本は北海道で…という生活を約20年していたので、今年は違和感のある時期がありましたが、まだ予断は許さない状況の中でも、少しずつ日常が戻ってくるのかなという思いはあります。

 今週は、ホッカイドウ競馬で今年初のダートグレードとなる​「第24回北海道スプリントカップ」​が行われました。マテラスカイの参戦に加え、先週の​「さきたま杯」​を制したノボバカラが連闘で挑むなど、森厩舎勢に話題が集まりました。一方で、​昨年2着​のメイショウアイアン、JRAオープンから転入して初戦の​「ジャスタウェイ・プレミアム」​を快勝したニットウスバルなど、オースミダイナー以来の地元馬Vに期待が高まりました。

 この日は砂塵が舞うほどの乾いた馬場に加え、向正面が追い風、ホームストレッチはアゲンストという状況の中で行われ、ハイペースの競馬が非常に目立ちました。実際、この日の短距離戦(スタートが向正面なので、ラップを把握しやすいと思います)のレースラップを羅列すると、

1R(1200m)…12秒2-11秒6-12秒0-12秒4-13秒7-14秒8
3R(1000m)…    12秒4-11秒9-12秒4-13秒2-14秒1
4R(1000m)…    12秒4-11秒7-12秒5-13秒4-14秒5
5R(1200m)…12秒4-11秒4-11秒9-12秒8-14秒3-15秒1
6R(1200m)…12秒6-11秒8-12秒5-12秒9-13秒6-13秒9
8R(1200m)…12秒1-11秒5-11秒8-12秒6-13秒4-13秒2
9R(1200m)…12秒1-11秒1-11秒9-12秒8-13秒4-14秒4
10R(1200m)…12秒4-11秒4-11秒8-12秒3-13秒2-13秒6

でした。1000mなら2F目、1200mは3F目が3コーナーに差し掛かるところなので、そこは2F目よりかなりラップが下がることが多いんですが、ラップが落ちなかったレースばかりだったことが、追い風で流れに乗り過ぎた印象を感じます。

 「北海道スプリントカップ」は、マテラスカイが好スタートを切り、スンナリ先頭に立ちましたが、内からハヤブサマカオーも付いていく形で、マテラスカイの視点に立つと、ラップが速いのに後続を思ったほど離せず逃げる形になりました。序盤の3Fは

11秒9-11秒2-11秒8=34秒9

と、乾いた良馬場で考えれば尋常ではないラップです。これで直線アゲンストになることを考えると、差し馬優勢と思いきや、上がり3Fは

12秒3-12秒4-13秒3=38秒0

と、先行した馬たちが上がりをまとめていることを物語る数字を記録し、結果的に4コーナーで5番手以内にいないと厳しいレースとなりました。その中で、メイショウアイアンは、勝負所の4F目で外からチャージを掛け、4コーナーで射程圏内に入る位置を取りました。昨年のメイショウアイアンは、枠順が響いて相当なロスが生じ、形として直線に懸ける展開となった分、2着と差し届かなかったという思いが落合騎手にありました。そのことで、今年は勝利を意識した早めのスパートを試み、メイショウアイアンもしっかり応えた末脚で、直線の激しい攻防をハナ差退けました。

 メイショウアイアンは10歳馬。シーズンオフは近郊でリフレッシュ放牧されましたが、年齢的なものか、トレーニングを始める上で競走馬としての筋肉が戻るのに時間が掛かったそうです。今季初戦の「キンシャサノキセキ・プレミアム」は、良化途上の状況でのレースで3着に終わりましたが、レースを一度使って上昇ムード。筋肉も戻り、最高のパフォーマンスを見せられたと思われます。

 20年振りの地元馬V。オースミダイナーも、当時の表記で13歳、今で言う12歳馬での勝利でした。札幌競馬場でその光景を見ていましたが、逆に声が出なかったほど驚きを隠せなかったレースでした。そして、今年は10歳馬の勝利。短距離戦は、若い世代のスピードに屈する可能性が高い舞台だと感じますが、近年はキタサンミカヅキやブルドッグボスなど、年を重ねてもJRA勢と互角以上の戦いができる舞台になりました。地方競馬の深い砂が、スピードだけでは押し切れないパワーを要し、時計の速いダートに慣れているJRA勢が苦戦を強いられることもあるのでしょう。また、僕がホッカイドウ競馬で働くようになった頃は、直線まで我慢をする、いわばスローペース症候群のレースばかりで、JRA勢のペースについていけない状況が目立ちました。それが近年、C級のレースでも、JRAから転入した馬ばかりのレースになると、ハイペースのレースが多く、それが全体の底上げにもつながっている印象を受けます。

 ダートグレードを見ていると、3コーナーでJRA勢についていけるかどうかが、地方馬にとって正念場です。そこでついていけた場合、直線の攻防でも太刀打ちできる可能性は高まります。今回のメイショウアイアンは、まさにそのレースができたことが勝因です。ホッカイドウ競馬は、坂路の効果ばかりが言われます。レース全体の構成が、JRAのペースに対応できるような形で進んできたこともあります。そのラップ構成を生み出すために、本馬場の痛みを和らげることなども含め、坂路の効果が大きいことがあると考えます。

 兎にも角にも、メイショウアイアンと陣営には、心から「おめでとうございます!」と述べたいと思います!!






最終更新日  2020年06月06日 08時45分24秒
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