新たな場所で迎える 競馬の「旬」の季節
水曜日の担当は、坂田博昭です。 大型連休。 毎年、名古屋競馬場が1年で最も盛り上がる季節。 今年は、弥富に場所を移して、新たな競馬場で迎える、大型連休のお客様方。 昨日、5月3日(火祝)かきつばた記念当日の名古屋競馬場も、一日大変な盛り上がりでした。 開門時。 オープン後一番の、長蛇の列。 開門も早まりました。 朝の1レースが始まる前の段階で、場内ぎっしり。 土古の競馬場よりも都心から離れた場所に移転して、来場は減るだろうと。誰しもが思っていました。しかしふたを開けてみれば、競馬場のスタッフの方も「想定外」と話す、この盛況ぶり。 コロナ禍がようやく「日常」の中に吸い込まれていき、様々なことをまた改めて楽しみたい、というお客様方の気持ちの表れなのかも知れません。 競馬のプレーも、熱がこもったレースが続きました。 最大のポイントは、馬場の状態。深くて重くて「通っては行けない場所」があるいまの難しい馬場に、まだ戸惑いの迷路からなかなか脱出出来ないでいる騎手もいます。っていうか、みんなそうかも。 そんな中、この人にようやく結果が出ました。 丹羽克輝騎手 3月にまたひとつ年を重ねて63歳 遅まきながら、3開催目にして当地での初勝利 ずっと手綱を取っているカガヤキファイターが頑張りました。「ホッとした……」 普段から、年を感じさせぬハイテンション。 ネガティヴさのかけらも見せないはずの彼が、ここに移ってきてから弱気を覗かせることもありました。レースがわからないと。 トンネルを抜けたここからは、またいつもの元気印でファイト溢れるプレーを見せ続けてくれることでしょう。 4レース お待たせしました。 現役最高齢競走馬・ヒカルアヤノヒメ(牝18歳)が、満を持して新競馬場に登場! 抽選休み(除外)その他で間隔が開き、リハーサルレースは一度走りましたけれども、実戦としてはおよそ2ヶ月ぶり。この日の馬体重は+9kg 主戦の尾崎章生騎手が古い怪我の手術療養中のため、この日は浅野皓大騎手を背に出走しました。 920m戦。スタート良く序盤から軽快に先団へ。 そのまま最後まで頑張り、12頭立ての7着。 無事に通算303戦目を終えました。 浅野皓大騎手の話「頑張っていると思いますよ。スタートも出るし行き脚もつくし、最後もばったりとバテるわけではなく、この馬なりに走っています。いい競馬でしたよ。」 また、ヒカルアヤノヒメの元気な姿を見ることが出来て、良かったです。 メインレースのかきつばた記念(Jpn3)は、兵庫のイグナイターが差し切って勝利。黒船小に続いてのダートグレード連勝はすごい!! 田中学騎手の「神騎乗」 内ラチ沿いが重く、絶対にそのまま1コーナーに入ってはいけない1番枠から出たイグナイターは、スタートしてすぐに逃げようとするラプタス(赤帽)の外へ。外から来る有力馬を見ながら1コーナーに向かう、理想的な展開。 最初のゴール板前の隊列。 1番枠のフリを感じさせない立ち回りで、イグナイター3番手 このガッツポーズと表情を見よ!! 田中学騎手の勝利騎手インタビューの模様は、名古屋競馬オフィシャルYoutube映像でご覧下さい。 正直、前回の黒船賞は、ものすごく重たい馬場状態が地方所属のイグナイターに向いたものと思っていました。しかし、1500mの勝ち時計1分31秒8という高速馬場でのレースでも鮮やかな差し切り勝ち。全く異なる条件で勝ちきったことには、とても大きな価値があります。 「前回の黒船賞は、重い馬場を意識して溜めて終いに走らせる調教。今回は軽い馬場なので、初めから出して行って時計重視の調教を課しました。」 ……とは管理する新子雅司調教師の話。 まだ底知れぬイグナイターの強さと、新子調教師の期待感が、伝わってきました。 高知と名古屋で続けて、ほんとうにいいものを、いいレースを見せてもらいました。 大型連休の開催は、まだ始まったばかり。 今日5月4日(水祝)は、3歳馬の重賞・駿蹄賞が行われます。 重賞2勝の牝馬・アップテンペスト 正月にこれを破ったやはり牝馬・レイジーウォリアー 笠松から重賞初勝利に燃えるイイネイイネイイネ などなど。 注目馬がずらり揃いました。 今日の駿蹄賞、そして明日明後日も続く名古屋競馬の開催に、是非ともご注目下さいね。