カテゴリ:2017年公開映画感想
チンピラの男がいましてね、盗んだものを売って生活しているような奴で、 家ではAV(アニマルビデオでは無い)観ながらヨーグルト食べるのが楽しみのような生活しているのですよ。 そんな彼が産業用廃液に身体突っ込んだ結果、 悪魔の毒々モンスターにならずにスーパーパワー手に入れるんですよ。 で、そんな主人公を普段から心配してくれたり、仕事の世話してくれていたおっさんが運び屋の仕事している最中に殺されてしまって、 ギャングがそのおっさんが持ち逃げしたと疑っておっさんの家に押し掛けるのだけれど、 そこにいるのはおっさんの娘だったのです。 その娘さん、もう成人しているのですが母親が死んでから精神的におかしくなっていて、 日本のアニメ『鋼鉄ジーグ』が大好きでいつもポータブルDVDプレーヤーで観ていて、 寝る時も主題歌が子守歌でこの世界も鋼鉄ジーグの世界だと思い込んでいるのです。 鋼鉄ジーグ知っていますか? 私は殆ど知りませんでした。 日本ではマジンガーZとかの方が知名度は高いですがイタリアだとこの鋼鉄ジーグが超大人気だったらしいです。 この鋼鉄ジーグ、主人公がロボットに乗って戦うのではなく、サイボーグの主人公がジーグの頭に変身して戦うそうです。 日本ではダンダンダダンとジーグは強いんだぞと歌っているオープニングは音楽は一緒ですが、歌詞は翻訳されていないで独自の歌詞が入れられており、 その歌詞を翻訳すると―― 少年よ 走れ 青い稲妻の中で飛べ 人類を救いに行け ――という感じでジーグになって戦う主人公「司馬宙」をモデルにした歌になっているのです。 参考サイト で、話を戻しましょう。 そんな精神的に壊れた女の子に襲い掛かるギャングの連中 「お前の親父はどこいった!?」 「女王ヒミカに攫われたのよ」 「何を訳の分かんねーこと言っていやがる、こうなったら身体に教えてやる」 的に襲われそうなのを主人公はみて、 「あー、なんかおっさんの娘襲われてるなー、あんまり危ない事はしたくないけれどあのおっさんには少し世話になったしなー」 と、若干の義理でマスクを被ってギャング撃退。 それを見た、娘さんが 「あなた、司馬宙なのね!?」 と、すり寄ってきて部屋にまで上がりこんできて少し困るのですが、 なんだかんだで、スーパーパワーで現金輸送車壊して盗んできたお金で買った巨大テレビで一緒に鋼鉄ジーグのDVD観るようになるのです。 で、主人公もその女の子の事が少しづつ好きになっていくのですが、 女の事なんてAVでしか知らないのでどうすれば彼女が喜ぶのかもよくわからない、 でも、彼女の気を引こうと必死になるのですよ。 一方で、運ぶ荷物はどこかに消えて、一発逆転を狙って現金輸送車を襲おうとするところで主人公に先を越されてしまったギャングのリーダーはどんどんと仲間を失っていき、 更には元締めを怒らせてしまい、皆殺しにされそうになるのです。 彼も彼で、「ギャングスターに僕はなる!!」と言ったのかわかりませんけれど、 一種の自己認証欲求の塊で、どえらい事して有名になってやるぜ!! と思った結果、駄々滑って滑って結果追い詰められているのです。 追い詰められた彼は「そうだ、あの野郎(主人公)のスーパーパワーを手に入れれば元締めも全部倒せる!!」と主人公と娘を拉致、主人公から秘密を聞き出し、自らも超人に!! 元締めを殺し、ローマの街を破壊して自らの名を刻もうとする悪党!! どうしたらいいかわからない主人公に女の子は優しく告げる―― 「あなたなら鋼鉄ジーグになれる」 彼女が編んでくれた鋼鉄ジーグのマスクを胸に、 ローマを舞台に二人の超人が激突する!!! ―――という話。 何か序盤が少しのんびりだったり、最後の戦いが微妙だったり、その戦いが主人公にとっての通貨儀式なのはわかるのですが最後の戦いでマスク付けて欲しかったとか色々と不満点も多いのですが、そういった不満も含めて十分に満足しました。 (でもラストショットは微妙にカッコ悪い) 女の子にとって、鋼鉄ジーグは最初ポータブルDVDプレーヤーの小さな画面で観るものだったのが、 大画面で一緒に観るものになり、 終盤では「もういいの、だって目の前にいるもの」と言う世界の広がりも大好きですし、 AVしか女の子の愛し方(SEXの意味ではない)と楽しいモノを知らなかった男が、他の楽しいもの(鋼鉄ジーグ)と彼女を知る事で新しい価値観に目覚めていくという 二人の世界が鋼鉄ジーグを通じて広がっていく光景は最高だと思うのですよ。 ええ、私はこの映画大好きです。 ●予告編: お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.07.20 01:02:39
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