ダンス!DANCE!

2021/12/23(木)00:23

追っかけ日記 No.510 未来につながる伝統ー能公演ー

能・狂言(737)

昨日、宝生能楽堂に「未来につながる伝統ー能公演ー」を観に参りました。 能楽堂は、本当に久しぶりです。 昨日の番組は、舞囃子「船弁慶」、狂言「鍋八撥」、能「安宅」。 そして、今回は特別プログラムで、主催者である宝生流能楽師シテ方の佐野登さん、ダンサーのSAMさん、そして野村萬斎さんのスペシャルトークがありました。 SAMさんは、佐野登さんのもとで、能のお稽古をなさっているそうです。 ダンスと能の違い、共通点など、興味深いトークタイムでした。 SAMさんは、来年、還暦だそう そして、佐野登さんと、京都芸術大学非常勤講師の小山龍介さんによる“能「安宅」の世界”の作品解説がありました。 舞囃子「船弁慶」宝生和英。 まだ、お若いですが、宝生流シテ方二十代宗家。 滑らかな重心移動、肩から腕にかけての美しい所作、見惚れました。 狂言「鍋八撥」。 新しい市では一番最初の店を免税するという高札を見て ~狂言には高札がよく出てきますね。昔はこういう掲示板が便利だったのでしょうね~、 張り切って一番乗りした鞨鼓売り(中村修一)。 夜明けまで間があるので一眠りして目覚めると、隣に浅鍋売り(野村万作)が寝ています。   あわてて揺り起こすと、浅鍋売りは自分こそ先に着いたと主張して決着がつきません。 もめるところに目代(石田幸雄)が仲裁に現れて、話し合った結果、何か芸をして勝負をつけることに。~ここんところ、よくわかりませんが(笑)~。 結局、鞨鼓を打ち鳴らし、鞨鼓のない浅鍋売りは、浅鍋を打ち鳴らし~と割れるので、撫でまわし~。 そして、鞨鼓売りは、なぜか、得意の水車(側転)を披露。 中村さんの水車は久しぶりに見ましたけれど、以前見た時にも清々しさを感じたのですが、さらに上手になられたのでは。 真似をした浅鍋売りは、売り物の浅鍋を割ってしまいます。 これは、割れないと話が終わらないのですが、割れなかった時には、最後の台詞が違うそうです。 長い間何度も見ているけれど、割れなかったバージョンはあまり見たことがないのですが、今回は割れなかったんです。 割れなかった鍋は、浅鍋売りは家宝として持ち帰ることにするんですね。 能「安宅」。 平家討伐に最も功のあった義経(子方・水上嘉)も今は頼朝から追われる身となり、弁慶(シテ・佐野登)をはじめ郎党と供に山伏に身をやつして都を出ます。 奥州にいたる途中、加賀国安宅の関において富樫某(ワキ・福王和幸)に見咎められます。 一行は、南都東大寺建立勧進のためと偽り、弁慶が白紙の勧進帳を読み上げ、通過を許されますが、義経の姿を見咎められ追及を受けます。 しかし弁慶の機転で、強力に身をやつした義経を激しく打ち据え、難を逃れます。 ワキの福王和幸さん、久しぶりに拝見しました。 関西ご出身ですが、10年前から東京で活動していらっしゃるんですよね。 鼻が美しくて…イケメンですよね。 萬斎さんは、もちろん、アイの強力でのご出演でした。 「安宅」のアイは出ずっぱりなので、好きです。 お席も、アイの強力がよくいる位置に合わせて取ったので、萬斎さんの「お尻姿」がバッチリでした。 今年は、春の「品川薪能」は」コロナで中止、夏の「相模薪能」は悪天候で中止となってしまったので、野村萬斎さんの舞台を観るのは、約2年ぶり。 久しぶりの生ハッチでした。

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