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「踊るお父さん」の「踊る情報局!」

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2008.05.21
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カテゴリ:カテゴリ未分類
新宿歌舞伎町・・

「眠らない町」と言われる繁華街。

町の中心には、新宿コマ劇場や映画館、
居酒屋、キャバクラ、風俗店やホストクラブ、
ラブホテル、パチンコ店も立ち並んでおり、
深夜になっても明るく人通りも多い・・。

その歌舞伎町の奥にある・・風林会館の近く・・

ARAOビル地下2階に・・ショーパブ・黒鳥の湖・・

その店はあった・・。



エレベーターで降りると・・

直通で、地下2階になる・・。


少し広めのエントランスがあり・・

「いらっしゃいませ」

と、背の高いヒョロっとしたスーツ姿の狐目の男が現れる・・。

癖のありそうな男だ・・

声が甲高い・・。


「あっ・おはようございます」


3人のダンサーを連れ立っているスーツ姿の男「滝川」

と名乗る男に・・挨拶をする。


「忙しいですか・・?」

「ええ・・お蔭様で・・でも席はご用意してあります」


・・少し嫌味があるように聞こえる・・。


「4名様、ご案内です!」

フロントを抜けると・・

目の前に白いゴムのラヴァーが3面現れる・・。


円形になっている、その壁伝いに歩くと・・

店内になる。

円形のカウンターには、男女のカップルが多く座っていた・・。

その奥には、6人が座れる、ボックス席がある・・

その奥にも席があり、薄暗いホールの中は鏡張りで、

天井が低い・・。



8割くらいの席は埋っているだろうか・・?

サラリーマンとOL姿の団体、20代の女性の団体・・が多い・。

猥雑とした空間・・少し煩い。



その、ボックス席の真ん中の席に通された・。

少し浮いているのか・・男4人・・。

何人かの客が振り向き様に、視線を送ってくる・・。

少し煩わしさを感じる・・。


黒服がオーダーを取りに来る・・。

全員・・各々ソフトドリンクを注文する。


猥雑な空気の中、ナレーションが始まった・・。



「間もなく致しますと、ショータイムが始まります。
ショータイムが始まりますと、店内は暗転状態になります・・。
フード・ドリンクのご注文、おトイレ、等は
今の内にお済ませくださいます様お願い申し上げます。」



いよいよ・・ショータイムが始まるらしい・・・。

中央の円形のカウンターの中に・・

出演者と思しき、メイクをして着飾ったキャストが接客をしている。

その奥には、鉄柱のアームらしき物が交差しており・・

その奥に、先程入って来た、白いゴムラヴァーが3面ある・・。



何処で、ショーをやると言うのだろうか・・。

連れられて来た我々は、借りて来た猫のように・・

ただ押し黙って、時間の経過を待っていた・・。



暫くすると・・店内が暗くなる・・

大きな音が流れ・・照明が点灯する・。



と・・中央のカウンターの真ん中のアームが・・

ゆっくりと降下し、その上にいつの間にか・

人が乗っている・・踊り始める。


下に降下しきると・・

丸い盆のステージが、出来上がっている。


音楽と照明の中・・

キャストが踊り始める・・。


客席から歓声が沸き起こる。



華やかで、楽しいが・・

思っていたほど・・凄くはない・。



中央に、一際綺麗な、キャストが現れる・・。



と・・滝川と名乗る男が・・

耳元で、説明する。


「ニューハーフのSさんと言う人だ・・。」


ニューハーフ・・。


つまり・・元・男。



背が高いと思うが・・

妖艶で、美しく・・

「女優」と言った感がある。



生でニューハーフと呼ばれる人を見るのは

初めてだ・・。


特に先入観も無く・・

普通に、綺麗な女性にしか見えないが・・

容姿、演技、ダンス、視線の送り方・・

かなりのレベルだ・・。




何よりも・・圧倒的にオーラがある。

それに比べ・・


女性ダンサー・・

男性ダンサーのレベルが低い・・。


「ダンサー」と言うには・・

もう少し、レッスン受けた方がいいだろう・・・。

そう・・思ってしまう。


芝居じみたナンバーが多い。


ここに、ショーボート並みのダンスナンバーがあれば・・

もっと、見応えのあるショーになるだろう・・。



何曲か・・があっという間に終わっていく・・



静かな曲が流れ始める・・。

照明がブルーに変わる・・。

聞き覚えのあるイントロだ・・。

「イルカ・なごり雪」だ・・


歌詞に合わせて・・

着物姿のSと言うニューハーフさんが・・

演技をしている・・。


歌詞の、

「動き始めた汽車の窓に顔をつけて・・君は何か言おうとしている・・」

「君の唇が“さようなら”と動くことが・・怖くて下を向いてた・・」

と言うフレーズに、ぴったりの演技・・

張りぼての、汽車が上手から、下手に過ぎていく・・

客席は、一瞬、笑いに包まれるが・・



俺は、Sと言うニューハーフさんの演技に魅かれていた・・。

目元を見ると・・目が潤んでいる・・。

完全に役になりきって・・・涙ぐんでいるのだ・・。


鳥肌が立った・・。



物凄い表現力だ・・・。



衝撃を受けた・・。


ふっと・・空を見上げ、舞い散る雪を・・

その指先で、感じながら・・

別れの時を・・寂しげに演じている・・。



いわゆる・・「ストーリー」と呼ばれるナンバーだが・・


これこそが・・「ショーパブ」の醍醐味なのか・・・

と・・思ってしまった・・。




けたたましい音楽が流れ、サンバ風の賑やかなダンスが始まる・・

男性ダンサーが足を上げる・・

軸足は曲がり・・顔の高さまでも上がっていない・・


だが・・店内の客は一応に、黄色い歓声を上げている・・。



この時・・もしかしたら・・

俺は、ここで踊りたい・・

と思ってしまったのかも知れない・・。



男性ダンサーが凄ければ・・凄いほど・・

もっと、主役が引き立つからだ・・。




センターに・・Sさんが出てくる・・

さっきとはうって変わって、笑顔で踊っている・・。

やはり・・ダンスのレベルが高い。



ショーが終わる・・。


Sさんをはじめショースタッフが挨拶回りをしている・・。

束の間の沈黙・・。

滝川と言う男が沈黙を破って・・


「今のショー・・どうだった・・?

いい所もあるけれど・・

古いし、レベルが低いだろう・・?」



「この店のショーを・・

ショーボートとまでは言わないけれど・・

そのレベルまで上げたいんだ・・。」



「来月から、今のショースタッフ全員変えて・・

君たちにやって貰いたいんだ・・。どう・・?」





この時・・

もう既に・・俺の気持ちは固まっていた・・・・。










続く・・



かどうかは・・わからない。












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Last updated  2008.05.21 18:38:37
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