映画ドラマ・千一夜

評点：★★★☆

【送料無料】ファントム・ピークス
●２００５年度作品　角川文庫　著者：北林一光
●あらすじ
　東京での勤めを辞して田舎で働き始めた三井夫婦。長野県安曇野は北アルプス常念岳裾野に広がる美しい大地で、二人ともその地を第二の故郷として、日々の生活を楽しんでいた。ところが、茸狩りに行ったはずの妻が、突然行方不明に・・・。翌春、彼女は車の置いてあるところとはかなり離れた別の谷で、荒れ果てた姿で見つかった。周平は悲嘆に暮れながらも、遭難場所から遠く離れた場所で発見されたことに大きな疑問を持つ。あれほど用心深かった妻に何があったのか？　数週間後、沢で写真を撮っていた女子大生が行方不明になる。捜索を行う周平たちをあざ笑うかのように、更に第三の事件が・・・。山には、一体何が潜んでいるのか！？
　第１２回松本清張賞最終候補作。
●感想
　新聞の書評に出ており、最近見直されて売れている本とあったので購入してみました。読む前はもっとファンタジー的なサスペンスかと思っていたのですが、かなり現実的なところを回ります。ですが、それはそれで面白く、最後まで読めました。
　文章は分りやすく読みやすい。人物設定も適切で分りやすいです。映画で言うと「ダンテスピーク」みたいな設定かと思いました。
●全体的によく纏まっていて、どこかに大きなアラは見られないし、脅威に対する描写も上手いですが、ストーリー線は比較的単純で、松本清張ラインとはちょっと異なるかも・・・。