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カテゴリ:サスペンス・アクション
評点 ★★★★ 有名な古典映画です。
十二人の怒れる男■ヘンリー・フォンダ/リー・J・…■【レンタル落ち】【中古】【DVD】 ●1957年度 アメリカ映画 監督:シドニー・ルメット 脚本:レジナルド・ローズ アカデミー賞作品・監督・脚色賞受賞 出演:ヘンリー・フォンダ リー・J・コッブ エド・ベグリー マーティン・バルサム E・G・マーシャル ●あらすじ 法廷で、父親殺しの罪に問われた少年の裁判が行われる。審理の結果、裁判長の説示は「12人の陪審員の評決で罪が決まり、全員一致での評決が必要であること、また、無罪か有罪のどちらかで、有罪ならば罪の重さによって死刑が実施される」というものだった。 別室に移った陪審員の十二人の男たち。法廷に提出された証拠や証言は被告人である少年に圧倒的に不利であり、十一人はこの件は有罪であると判断する。だが、ただ一人、陪審員8番となった男だけは、裁判に出された証拠や証言が確信の持てるものではない、と疑い、「無罪ではないか」と主張する。 ●感想 昔、一度は見た映画なのですが、筋は全く覚えていませんでした。爺さんは、記憶力が良くない! 物語は、一室に閉じこもった十二人の男たちの議論で進むのですが、市民の中から無作為に選ばれた男たちの中には、議論を早く終わりにして野球観戦に行きたいものや、自分の仕事のことに気を取られているものや、議論に飽きてゲームをするものなど、本来の審理官としては相応しくないような人間も含まれている。犯罪に実際に使われたナイフと同じものが、市場で簡単に手に入る、という証拠が登場した辺りで、陪審員らの気持ちは揺れ動いて行きますが、強硬に有罪を主張する者はなかなか自分の決めたことをくつがえしたりしない・・・。 ●今回のこの物語では、もともとの裁判での訴訟指揮に問題があると思われ、最初から少年の有罪を決めて審理が進められた感があり、凶器の使い方も不自然、二人の有力な証人の話も信憑性が低い・・・。このレベルの訴訟指揮で罪が決まるのでは、裁判も本当に怖いなあ・・・、と思いました。 ●ここでは陪審員の男たちの性格の違いが、非常に上手く描かれており、ある意味、人間の怖さ(浅はかさ)が滲み出ています。生物の中で、人間が最も恐ろしい生物だと思うんですよね・・・。他の生き物は、武器を使用して他者を殺害することなんてしませんよね。突然湧いたような憎しみで、他者を攻撃したりもしない。 それと、随所にアメリカ人らしさが描かれています。男どおしだと主導権争い的威嚇も繰り返される。それを描き出す脚本は、優秀に感じました。(自己主張が強いですね、良い意味でも悪い意味でも) ●最後は、アメリカの良心で物語は終わります。これから時代がどのように進んで行っても、アメリカは正義を正しく実現する国であってほしいですね。 自説を曲げず、最後まで有罪を強固に主張する残った一人の男の姿が、どうにも某大統領に似ていて驚きました。人間、客観的な事実に基づく考察を丁寧に遣らないのであれば、政治を司ったり裁判を司ったり、その地位にあるべきではないように思いますが、いかがでしょうか?
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Last updated
April 18, 2019 06:22:03 AM
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