映画ドラマ・千一夜

評点　★★★★　実在人物のお話から作られた映画。捜査官の勇気が光りました。
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●1987年度　監督：ブライアン・デ・パルマ　脚本：デヴィッド・マメット　出演：
◇エリオット・ネス／ケヴィン・コスナー　財務省から派遣された捜査官
◇ジム・マローン／ショーン・コネリー　巡査
◇ジョージ・ストーン／アンディ・ガルシア　警察学校の実習生　拳銃の腕が立つ
◇オスカー・ウォレス／チャールズ・マーティン・スミス　財務省から来た簿記係
◇アル・カポネ／ロバート・デ・ニーロ　ギャングの大ボス
◇フランク・ニッティ／ビリー・ドラコ　カポネの腹心
◇マイク・ドーセット／リチャード・ブラッドフォード　警察署長
●あらすじ
　1920年代から30年代初期の禁酒法は闇酒場を横行させ、アル・カポネをボスとする犯罪組織は、酒の密造とカナダからの密輸により莫大な利益をあげていた。地元の警察や裁判所を買収しているギャングたちが市民への殺人も厭わない状況に、政府はアメリカ第三の大都会であるシカゴへ、財務省のエリオット・ネスを派遣する。大張りきりで自信満々のネスは、赴任早々、シカゴ市警の警官たちを引き連れて密造酒摘発で手柄を立てようとするが、ギャングに買収されていた警官が情報を漏らしていたため失敗。さらに新聞記者に、失敗した場面の写真を撮られて世間の失笑を買い意気消沈し、川の端でタバコを吸ってゴミを投棄したりする、そこで出会った初老の警官ジム・マローンに、「ゴミは捨てるな。警官の仕事は手柄を立てる事ではなく、無事に家に帰る事だ」と諭される。
●感想
　実際に捜査官だった人の伝記を元に作られた映画。アル・カポネは物凄い有名人ですが、捜査に活躍した人の名前は意外と知られていない。今回、この映画で、随分と勉強になりました。
　ストーリーはドラマティックで、活躍するのは正義感で行動する極一般のアメリカ人。4人のチームタッグが重要になるのですが、老警官、腕の立つ移民の若者、それに経理しかできそうにない財務省のお役人。その構成が素晴らしい。
　捜査の過程で大事な人が失われるたびに、恐れる気持ちと必死に戦いながら前に進む主人公らの勇気が光ります。最後の階段のシーンは、緊迫感がありましたね。
　昔の映画でも、進行手順と緊迫感に優れる映画はあります。面白かった。