映画ドラマ・千一夜

評点　★★★　前にも見た気がするが・・・。アイデアは分からなくはないけど、練度が少し・・・。
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アイランド 時を盗む島 [ オ・ジホ ]​
●2015年度　韓国映画　監督：パク・ジンソン　脚本：パク・ジンソン　原作：ジェイムス・マシュー・バリー　出演：
オ・ジホ　ムン・ガヨン　ユン・ジウォン　シン・ドンミ
●あらすじ
　不慮の事故で家族を失ったある男（Ｋ）が、遺産として譲り受けた故郷の家で暮らし始める。誰も寄り付かない廃墟となったその家に住み始めた彼は、島人からの噂通り、毎晩家の中で謎の声を聞くこととなる。謎の声の主を探すうちに、男は年頃の娘ヨンジュとその両親に出会う―。
●感想
　前にも一度、見たような記憶があるんだけれど、思い出せない。この頃、そういうのが多くなってきました。歳を取るというのは本当に情けない・・・。スペイン語なども勉強しているのだけれど、一向に前に進みません。
　お話はホラーかサスペンスかと思って見始めたのですが、殺人事件が起こるわけではなく、内容からして「ファンタジー」の部類かなあ。原作は「ピーターパン」も描いたジェイムス・マシュー・バリーだそうなので、やっぱファンタジーものですね。
　進行が少しややっこしくて、Ｋの家族の位置が分かりづらい。後半になって、彼の祖父・祖母に当たる人が描かれるに当たってはっきりはしてきますが、俗にいう「神隠し」に会った少女の話で時間を飛んで生きているという、実施にはあり得ないストーリーのため、人物関係の把握に時間が掛かりました。
　こういうお話は、舞台がイギリスだと映えるお話ですね。イギリスとかアイルランドには、思考の中にそういう要素（妖精を発明した！）が入り込んでいて、地域の特殊性などが元にある。今回のは韓国版なんだけど、ミステリアス性はイギリスを舞台にするようりは落ちてしまう感じがあります。
（韓国映画で描くなら、主舞台が済州島ではなくて、あまり人に知られない島を舞台にした方が良かったと思うんですよね・・・）
　内容は、少女だったヨンジュが姿はそのままに時間だけがあっという間に通り過ぎる、のだけれど、漁師の噂に載るくらい名高いその島に行く人間が、この映画では彼女だけ、というのも、少し練度が欠けているし、描き方に全体的に幅が感じられなかった。韓国版で行くなら、もう少し周囲の描き方に工夫が必要だったかなあ、という気がします。
　スフィンクスの逸話などは上手く挿入されていますが、全体的にちょっと何かが不足している感じがした作品でした。