がちゃのダンジョン  映画&本

2005/09/30(金)23:21

エイジ・オブ・イノセンス

『エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事』 (1993) THE AGE OF INNOCENCE ジャンル ドラマ/ロマンス 製作国 アメリカ ウィノ・ライダーはゴールデン・グローブの助演女優賞を受賞 見終わって気付きました。ミシェル・ファイファーとウィノナ・ライダー。 ミシェル・ファイファーは私のイメージではバーで煙草を吹かしているような女性。 彼女が上流貴族の役をやるなんてびっくり。 もちろんただの貴婦人ではなく、奔放すぎて社交界からはみ出ちゃったという役どころなので、らしいです。 でも、現代的なお顔立ちのせいかどうもいつもの美人振りが感じられませんです。。 ウィノナ・ライダーは裏切られている妻の役どころ、素晴らしいです。 19世紀の映画はいろいろありますが、こちらはニューヨーク社交界が舞台。 「風とともに去りぬ」より時代はくだっているでしょう。あちらはごぞんじ南部の炎の女スカーレット・オハラ。奔放に生きてつよいっつよいっ、、他人がどんな批判をしようが知ったこっちゃ無い。 困難も跳ね返す炎の女、炎の恋。。ま、全然違うので比べるのが間違ってますが、 「エイジ・オブ・イノセンス」の伯爵夫人も奔放で自由で進歩的という女性なのです。 でも、炎のようなというのは当てはまらないですね。 ヨーロッパの文化、芸術を身に付け、常識やぶりではあるけれど、 結局周囲の白い目に、絶えかねて涙してしまいます。 そんなに自己中心的な人ではないですね。 でも、愛している人を奪ってでも、世間に更に嫌われても、欲しいものを手に入れようとしないなんて 奔放な女とは呼べませんです。 そして作中、夫の秘書に 伯爵夫人はヨーロッパ基準で言うと 自己に厳しい高い道徳観を持つ女性と評されているのです。 故郷の人は気付いてくれないのが皮肉な話です。 せっかくの個性をも、ズタズタにされちゃって、、女性が 大胆なことや常識はずれな事は一切出来ない時代だったという事です。 ニューヨーク社交界は、ヨーロッパ社交界をお手本にしてましたが 根っこのトコでは 浅く薄っぺらな世界となっていたみたい。 この映画のテーマ、不倫はヨーロッパでは割と当たり前。 ゴシップは今の芸能ニュースみたいなものかな。周りは鷹揚に構えていたらしい。 (結婚前の娘にゴシップは致命傷でしょうが。) 米ではそうはいかなかったよう。 懐の深さはヨーロッパ人の方が先をいってたようですねえ) 社交界の処世術、マナーについてたっぷり 知ることが出来ました。電話がないから、つねに手紙やメッセージのやりとりなんですよね。 筆まめな人たちです。  ●ダニエル・デイ=ルイス 完璧な洗練された紳士です。。  監督: マーティン・スコセッシ Martin Scorsese 製作: バーバラ・デ・フィーナ Barbara De Fina 原作: イーディス・ウォートン Edith N. Wharton 脚本: マーティン・スコセッシ Martin Scorsese ジェイ・コックス Jay Cocks 撮影: ミヒャエル・バルハウス Michael Ballhaus 音楽: エルマー・バーンスタイン Elmer Bernstein タイトルデザイン: ソウル・バス Saul Bass ナレーション: ジョアン・ウッドワード Joanne Woodward   出演: ダニエル・デイ=ルイス Daniel Day-Lewis ミシェル・ファイファー Michelle Pfeiffer ウィノナ・ライダー Winona Ryder リチャード・E・グラント Richard E. Grant ジェラルディン・チャップリン Geraldine Chaplin メアリー・エレン・トレイナー Mary Ellen Trainor ロバート・ショーン・レナード Robert Sean Leonard メアリー・ベス・ハート Mary Beth Hurt シアン・フィリップス Sian Phillips アレクシス・スミス Alexis Smith ミリアム・マーゴリーズ Miriam Margolyes 19世紀後半のNY社交界を舞台に繰り広げられる、貴族階級からはみ出た伯爵夫人と、その幼なじみの弁護士の静かな恋愛を描く。イーディス・ウォートンの原作に基づいたM・スコセッシによる、“斜陽”の物語。オペラ観賞に訪れた弁護士のニューランドは、幼なじみの伯爵夫人エレンに再会する。彼女には離婚を認めようとしない夫がいて、彼にも婚約者がいた。そんな状況の中で、奔放な彼女に心惹かれていくニューランド。しかし、上流階級の掟は二人を許そうとはしなかった……。アカデミー衣装デザイン賞を受賞した絢爛豪華な舞台の中で、D・D=ルイス、M・ファイファー、W・ライダーなど、魅力的な顔合わせで描かれる禁じられた大人の愛を、スコセッシは切なく、感動的に再現。抑圧された世界でこそ生じる葛藤と胸の高なりを与えてくれる。

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