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カテゴリ:団塊の世代へ
「いってえ人間ほどふてえやつは世の中にいねえぜ。ひとのとった鼠をみんな
取り上げやがって交番へ持って行きゃがる。 交番じゃだれが捕ったかわからないからそのたんびに五銭ずつくれるじゃねえか。 うちの亭主なんか俺のおかげでもう一円五十銭くらいもうけていやがるくせに、 ろくなものを食わせた事もありゃしねえ、おい人間てものあ体のいい泥棒だぜ」 夏目漱石作 吾輩は猫である から車屋の黒がぶちまける場面。 何気なく読み過ごしていたが、当時の日本ではペストが大流行し、 その防御に大苦心していた。 そこで1900(明治33)年、東京市(当時)がペストの流行をこれ以上 拡大させないようにとペスト菌を運ぶネズミ1匹5銭で買い取ることに決めた。 当時の5銭がどの位の価値かというと、ジャムパンが1つ2銭、天丼の並みが 7銭という記録がある。 そのため巷では、「ネズミを捕まえて天丼を食べよう」と言われていたという。 結構な稼ぎになったようで、必死になってネズミを探したことでしょう。 何のことか分からずに、さっと読んでいたがこういう背景があったんですね。 この当時はペストで大苦心していたようだが、 今はコロナで日本だけでなく世界中の人が大苦心しています。 早くワクチンが行き渡ってコロナを防御できるようになることを願ってやまない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年06月07日 16時49分42秒
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