ニートに派生する問題-長男教-
ニートであるこどもの行く末の心配は、その親よりも兄弟姉妹に深刻である。
人は長寿であっても200年と生きた人間はいない。
病気・事故がなければ、親が先に逝くことになる。
ニートの行く末、面倒を見る費用は7千万円とも云われる。条件次第だろうが、いずれ大金が必要だろう。
将来を心配する兄弟姉妹に対する親の台詞はふたつである。
1.「お前たちに心配はかけない。」
2.「面倒を見てやってくれ。」
1.「お前たちに心配はかけない。」
子よりも先に逝くならば、財産を残すしかない。
しかし、それはニートのみが優遇されるもので、他のこどもたちの不利益を意味する。
自立したこどもも親の財産を相続する権利があるのだ。
親孝行も出来ないニートが家と預金を手にし、親孝行をしたであろうこどもは相続権の放棄を迫られる。
理不尽ではないだろうか。
2.「面倒を見てやってくれ。」
余裕がなければ援助は強制されない。しかし、実社会では必ずしも現実的でない。
さらに悲惨なのは、兄弟姉妹のこどもたち、甥姪に被害が及ぶことである。
大きな枷を負っての生活は、甥姪の幸福を奪ってしまう。
「お前たちに心配はかけない。」「面倒を見てやってくれ。」のいずれの前にも、親こそがニートの子を救わねばならない。
不安定な安定、穏便な日常に逃げ込んではならない。