天才
九州旅行に行って来た。今年は久住高原、別府の旅である。毎年恒例になっているが、ダンナ父と嫁母を連れ行ったのだがいつも驚くのは今年70歳になるダンナ父の元気さと社交性だ。元気さで言えば、ついこの間も犬を連れて山形まで旅行に行ってきたそうだが2泊3日で2200km車で走ったらしい。犬はヘロヘロでしばらく飯も食わなかったと言っていた。さらに驚くのはダンナもびっくりの社交性である。とにかくどこに行っても誰とでも仲良くなる。この旅行でも黒川温泉でご飯を食べたあと土産物屋で買い物をしているとオバちゃん3人が焼酎を選んでいた。こっちも見ていたら、親父がいきなり「そのしゃべり方は関西からきはったん。」としゃべりかけオバちゃん「そう私ら西宮」ともりあがっている。2日目には某高級フランス料理を食べに行った。その店構えはなかなかのもので、ダンナも嫁も少し緊張気味「席が空くまでお待ちください。」とエントランスの高級そうなソファーで待っていた。ダンナが車にカメラを取りに行って帰って来ると親父が案内してくれた上品そうなお姉さんとしゃべっている。そしてダンナに「この人も四国らしいで。宇和島から就職したんやって。」とか「この辺は冬は寒いらしいわ。」とかさらには「親戚にゆうちゃんみたいな子がおるんやって。」とか「独身らしいわ。」とかほんの5分の間にプライベートな事まで聞き出している。高級な所でも本当に物怖じしない。さらに3日目には立ち寄った大分市内の大きなデパートでご当地フェア(五島列島)をやっていたのだがそこで親父が買い物をしていた。そして車から帰って来ると売り子のおばちゃんと何かしゃべっていたらしく「九重吊り橋のふもとにいい旅館があって、毎年行ってはるんやって。泊まる時は私の名前出したら絶対いいようにしてくれるからって一筆書いてくれたわ。」とメモをもらっている。さらには「五島列島に来た時には遊びに来いって住所教えてくれたわ。」とも言っていた。ほんの5分、たまたま出合ったスーパーの売り手と買い手でそこまで話が弾むのか。彼はどこでも口を突っ込むが、相手に全く警戒心をいだかせない。本当に不思議な男である。彼の夢は「犬を連れて車中泊で日本一週」だそうだ。