手紙を書くのが好きです。

しかし　手紙というのは不思議なもので、
いざ書こうと思っても　なかなか　筆が動かない。

無理やり　ゴアイサツ　を書くくらいなら　書きたいと思って書けるようになるまで待とう　という性分からか、
イベントなどがあっても　自分の仕事をしってほしいと思い出せない相手には　わざわざ知らせなくても
良いやーと　思っていたが

デパートイベントを　お誘いしたいお世話になっている人が　一同に会するらしいので、
仕事を見せるなんて言うのは恥ずかしいが
その日　久しぶりに　それでは　それでは！　と
みじかい手紙を書くことにしました。


だいぶ、短いんですけどね。そのうえ　カジュアルです。笑


と、思いついてみたが
さて、手紙なんていつ振りだろうか。
平日に手紙を書く事態は　確か私が大学4年のころ。


教育実習で
私は2週間だけ　国語の先生と高校2年生の担任をしたときだった。


進路によって　国語を選択する生徒とそうでない生徒に分かれていたから
私は自分の担任のクラスでも授業を受け持たない生徒とかが、いたんだったな。


しかし、始まってみて2日目。


目の前の40人弱の生徒の名簿を渡されて　一日で顔と名前を覚えて来いといわれ、
苦しみつつも　せっかくだから　帰る日は全員に手紙を書いて渡せるように、
皆と関係していこう　ということを　決めていた気がする。

手紙を書くことが大変なことは昔からよく知っていたが
40人分手紙を書けるくらいになるためには、彼女たちがどんな人なのか
授業だけでは間に合わない情報量。

大変なことを決心したもんだと思ったが、決めるとやり遂げたい性格で、がんばってしまった。

「実習生」とは、ものすごく忙しい身分なのだとは知らなかったしね・・。

先生は10分の休憩は本当に移動にだけ当てていて、だから「休憩」なんてできなくて、
生徒ともまともに話せないで、
気づくとお昼の時間になっていて、そして　帰る時間になっていたのだ。

国語科のいろんな先生の授業のほか　同じ実習生のクラスまで見に行ってだめだしをするとかね。
いろんな科目も見て回って　授業をみた記録日誌をかき、
自分の授業の予習と反省をしないといけないわけで　時間もないんだけれど。

そういうわけで　時間がなかったが
自分の朝礼とHRしか出ない理数系の生徒から先に話しかけてみようと、挑戦。

しかし・・・
何しろ高校2年生というのはとても怖くてね、

「なんの用～？」みたいなけだるさが　むんむんとしていて、
やたらとビビってしまったことを、思い出す。

そこで、混ざって掃除を一緒にやってみたり
部活を見に行ってみたり
残っている生徒と雑談をするんだけれど
ときどき　疎まれたり　歓迎されたり、無視されたりしながら。

それでも、私には時間がなかったので、
「来週でいなくなるから、できればいろんな人と話しておきたいのだ」と正直に話してみたところ

まあ結局は　付き合ってくれたなあ。　これが授業よりも一番難しかった気がする。

しかし
そうやって入ろうとする私に　自らかかわってくれる手のかからない子達は楽で良かったが、
明らかに忙しいこちらの事情を察するのか　話しかけてこない生徒とは、
ずっとどうやってかかわったら良いのか　分ることができなかった。

掃除に入っても
「私たちきちんとやるから、任せてくれて　大丈夫です！」と言われて追い出されたりして。

きちんとしてまじめな生徒ほど、私の立ち入る隙なんてなく

授業中に当てても難なく答えてしまうし、

わざわざ　私が　教えてあげるまでもないらしい。

そんな何をやらせても　間違わない優秀な生徒だったが　どんな子なのか分ることができず
他に　覚えているのは　私が
「トヤマさん」と当てたら「トノヤマで-す」と言われ　名前を間違ってしまったことくらいか。

そんなことくらいしか、やり取りできなかったけれども、
彼女の所属している美術部の展示をみて　絵もうまいのか　と感嘆したりしながら


そんなことくらいしか　分かれないのが無念で　私には2週間は　短すぎました

と、
最後に　正直に手紙に書いてみたところ、
放課後にわざわざ話にきてくれて　それがなんだか　ヒジョーに印象的だったなあと　思い返してみる。

あげた手紙は名刺サイズのカードで、
ぎっしりと小さい字で書いたが　内容は　他愛もないことで　
「○×の話になったときに、こういっていたのが印象的で、私ならこう思いました」　とか、
「授業中に漫画を読まれたのは人生で初で、ショックで取り上げていいものか、迷いました」とか
まあそんなことだけど。


そんな40人の手紙書いたねーー　懐かしいね　と思いながら
6人に　足りない時間の中で　書いてみた。

しかし、久しぶり過ぎて　
筆が大暴走してしまい　肝心なイベントの日時を書き忘れたりとか
勢いあまって書きたい気持ちを　書きすぎて　書くスペースが足りないっ　とかいう大失態でございました。

その上、
あがらないDMの代わりに
私は　6人の人には、今回出すアクセサリーの写真を撮って　裏に書いてみましたところ

誤算だったのが、
写真の裏が　インクをすごく吸収して　ものすごく　書きにくかったっていうことです。


これは、大人の字じゃないよな　と思うほどのできばえ！！（うわーー）

渡したけど。


手紙を書くことが、しばらくなかったなあ　と思う　最近。

手紙を書いて出したいことがあるなあ、とも思う最近。

自分に積極的に　かかわってくれないよなあ？と、不満をぶつけられた、最近。

手紙を書いてあげられないくらいのかかわり合いで　済ませている最近。

しかしまあ　いまさら40人は無理だが。