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テーマ:囲碁全般(745)
カテゴリ:【碁】棋士評伝
またまた出雲屋さんにエールを頂いてしまいました。
第3譜 1~11(通産60~70) 白1 雄蔵の仕掛け。すごい手だと思う。黒は8下に打ってつながる(所謂棒ツギ)のは簡単なことだけど、それは形を崩されているのでつらい。そこで黒2とツケで形作りを目指すことになるのだけど、その黒の動きが戦いの発端となりました。白1は「形の急所をついて相手の動きを促す」手で、こういうところから局面を動かすのは現代で言うと小林覚九段でしょうか?かっこいい。 白3、5 これもまた強硬。黒にすれば右辺は手堅く治まって上辺の黒模様(黒に取れば虎の子)に悪影響を及ぼさないようにしたいところ。しかしそうはさせないぞということなのです。 黒6~10 こうなれば黒も妥協の余地はなくお互いが相手を突きぬきあうすごい展開に。 白11 白の主張としては右辺の黒は弱い石で、殺されたくなければ上辺を明け渡せということですね。(モタレ攻め) この第3譜は太田雄蔵100%という感じでかっこいいですね。 ただ厳密に言うとやや打ちすぎの感じもします。雄蔵先生の打った手だし、恐れ多いことはいえませんが。コミなしの白というものはこういうものかもしれないし。 ともかく、この碁はここまで白主導の戦いであり、秀策はじっと耐える展開が続いていますね。形勢は微妙ですが、白のほうが景気がよくて黒は振り回されていることは確か。 次譜から秀策の反転攻勢が始まります。 次の一手は、ものすごい長考だったのではないかと思います。時間付けなんて残っていない(*)からなんともいえませんが、そういう感じのする一手なのです。 みなさんはどうしますか? * 因みにこの碁は2日掛りの碁で、「一日目は午の刻(お昼)から申の中刻(夕方5時くらい)まで89手打ちかけ」とあります。場所は一石庵(雄蔵の道場)です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007/08/10 05:46:01 PM
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