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カテゴリ:健康で美しく生きる
私の住む所は大都市への通勤圏内にある住宅街ですが、その周囲を取り囲むように水田が広がる米生産地でもあります。
少しずつ寒さが緩んできた4月の初めにはその田にいっせいに水が引かれ、からからの茶色に覆われていた街はまるで海辺の街になったかのようで、春の陽を浴びた水面はきらきら輝きます。 週末に散歩する道も、電車の車窓から見える景色も、冬から春に一変します。 そして、4月の下旬から5月のGWにはあちこちで田植えが始まり、田の水面には緑色の規則正しく並んだ点々が映ります。 水に恵まれた土地であることが良く分かります。 私は海外からの輸入農産物について、漠然とした不安をいつも抱いていますし、フードマイルの観点からも、国産のそれもできるだけ身近にあるものを購入するようにしています。 献立を工夫し、その時期にないものは無理して食べることはない、できるだけ旬のものを食べようと考えています。 また輸入穀物飼料は生産地のもつ栄養分を持ってきて、家畜を育てる過程で糞尿となって、日本の土地に廃棄するという側面をもつので、日本の国土は栄養過多となり環境循環に大きな影響を与える要因だとも思っています。 だから輸入穀物飼料にあまり頼らないで飼育でき、糞尿の量の非常に少ないダチョウは、これらの問題を解決する要素をもった畜産だと考えられています。 この考え方に間違いはないと思っていますが、視点が常に自分側にあることに気づかされました。 それは世界で一番受けたい授業というTV番組の中での、講師の方が言われた言葉でした。 「輸入農産物は彼らの土地から、水をも持ってくることなのです」 そんなこと 考えたこともありませんでした。 うまく表現できないのですが、なんとなくいつも輸入国側の不安(リスク、不利益)ばかりを考えていたような気がします。 毎年見る風景なのに 今年は水の引かれた田を見ると、自分の側の論理ばかりに気を取られていた姿が映っているように思えます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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