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2025.06.20
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カテゴリ:Novel

・砥上裕將『線は、僕を描く』は、繊細で静謐な筆致で喪失と再生を描いた青春小説でありながら、日本画──とりわけ“水墨画”という芸術表現を通して、若者の心の深奥に触れてくる一作である。

・大学生・青山霜介は、両親を事故で失って以来、心を閉ざしたまま無気力な日々を過ごしていた。そんなある日、ひょんなことから水墨画の巨匠・篠田湖山の弟子として、水墨の世界に足を踏み入れることになる。白と黒、わずかな濃淡と余白で描かれる世界。技術や理論を超えた「線」の中に、生きる力と自分の感情を少しずつ見出していく霜介。
・湖山の孫弟子である実力者・川岸美嘉との出会いや、厳しくも温かな仲間たちとの交流を通じて、やがて霜介は水墨画という「描くこと」そのものを通じて、心の空白を塗りつぶし始めていく──。

・本作の最大の魅力は、何もないと見える「余白」や「沈黙」のなかに、確かな感情の震えを描き出すその静かな筆致でである。水墨画は、線をただ引くことではなく、自分の在り方を問う作業であり、それは霜介にとって「自分を描き直す」行為そのもの。喪失を経験した者にしかわからない痛みと、それを包み込むような静けさ。そして「表現とは何か?」という問いかけは、芸術に縁がなくとも、人生というキャンバスに日々向き合う全ての人間に通じる。
「たった一筆でさえ美しくあるように」

・受賞歴:2020 17回本屋大賞第3


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Last updated  2025.06.20 00:00:11
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