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テーマ:本のある暮らし(4326)
カテゴリ:Business
・箕輪厚介『怪獣人間の手懐け方』は、編集者・プロデューサーとして数々のヒットを手がけてきた箕輪厚介が、突出した才能を持つが扱いづらい人物=「怪獣人間」とどう向き合い、成果に変えてきたかを語る実践的エッセイだ。ここで言う怪獣人間とは、 - 圧倒的な能力や創造性を持つ - 常識や組織ルールに収まらない - 感情の振れ幅が大きく、扱いを誤ると破壊的になる といった人物像を指す。本書は、優秀だが厄介な人材を排除するのではなく、どう“生かすか”に焦点を当てる。 ・怪獣人間は、なぜ組織で嫌われるのか 怪獣人間は、往々にして空気を読まず、衝突を恐れず、効率より情熱を優先する。組織にとってはリスク要因だが、同時にイノベーションの源泉でもある。著者は、彼らを「矯正すべき存在」と捉える発想そのものが間違いだと指摘する。 ・手懐けるとは、支配ではない タイトルにある「手懐ける」とは、命令や管理で従わせることではない。怪獣人間が自発的に力を出したくなる環境を設計することを意味する。 具体的には、 - 細かい管理をしない - 評価基準をシンプルにする - 得意分野以外を無理にやらせない - 批判よりも成果に集中させる といった、極めて実務的な工夫が語られる。 ・編集者的マネジメント 箕輪のスタンスは、上司というより編集者に近い。素材(才能)を信じ、余計な修正を加えず、「どこを伸ばせば一番輝くか」だけを考える。怪獣人間の欠点を埋めるより、長所を最大化したほうが、結果的に組織のリターンは大きい。 1. 才能は管理できない 突出した才能は、制度やKPIで縛るほど機能不全を起こす。怪獣人間には、自由度の高い裁量が必要だ。 2. 平均化は組織を弱くする 全員を同じ基準で評価し、同じ行動を求めると、怪獣人間は去り、組織には無難な人材だけが残る。結果として、突出した成果が出なくなる。 3. リスクを引き受ける覚悟 怪獣人間を抱えるということは、トラブルや炎上の可能性も引き受けるということだ。マネジメントとは、成果と同時にリスクを背負う意思決定である。 ・『怪獣人間の手懐け方』は、型破りな成功論ではあるが、本質的には人材マネジメントの現実解を語っている。組織を強くするのは、従順な人材ではない。扱いづらくても、突き抜けた力を持つ存在をどう活かすか。その問いに正面から向き合う覚悟を、読者に突きつける一冊だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2026.01.18 00:00:15
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