カテゴリ:パートのお姉さんは見た!!
これは・・・
とある会社に入社した 美人パートのお姉さんは見た!物語である。 尚、この会社は存在しない架空会社です。 フィクションである。よろしく。 第9話は、こちら 新社長になった江路会長は、人を信じる事をしなかった。 会長の肩書きはそのままに、社長と兼務することになったが、 なにせ、この業界はど素人。 彼の片腕として外部の人間を招き入れた。 操影(あやかげ)さんであった。 操影さんだって、この業界で生きてきた人物ではなかったが 江路と対等に話せたのは、彼しかいない。 影で操られていたのか、江路会長は、操影の言う事を取り入れていたが ど素人同士。当然経営は思うようにはいかない。 彼らの目的は、飛ぶ鳥を落とす勢いの中国市場。 この会社の商品を中国に売り込み、一儲けしようと参入してきたのだ。 しかし、 一筋縄ではいかないのが中国市場。 既に、ネットワークがあるならまだしも、 新規から参入しようとしていたので、諸手続きで時間がかかっていた。 書類の認可がなかなか下りないのである。 お金をつぎ込んで、あれをしてもこれをしても 不備が見つかっただの、認証まで到達できずに何ヶ月も経過した。 いいところまで行ったと思ったらのらりくらりとかわされ、振り出しに戻っていた。 認可が下りてから、商品を大量に生産しても間に合わないだろうと 見切り発車で、中国向けの商品を同時進行で作っていた。 そしてかなりの在庫を抱え、吐き出す事ができず。 在庫ばかりが膨れ上がった。 中国向けに対しては湯水のごとく、経費を使った。 開発部門だろうと、なんだろうと中国向けという名目なら すぐに支払いがされたのである。 中国が思うようにいかず、 江路会長の被害妄想がとてつもなくひどくなる。 辞めた吉田元社長が邪魔をしているのではないのか? そういえば、そもそも俺にこの負債だらけの会社を押し付けやがって 俺は、いわば、騙された!これは許せん。 奴を裁判にかけて、訴えて金を踏んだくってやる!!! 江路会長は、吉田を訴えた。 そして吉田の身辺をくまなく調べた。 すると・・・ 優秀な営業マン、中村が絡んでいたのである。 うちの情報が吉田に流れているのは中村のせいなのではないのか? もう一度実態調査をかけている間、 中村を本社から工場に転勤させ、全く違う仕事を与えていた。 本社にこのままいさせては危険との判断で。 そしてある日。 中村は退職。 何で? 社員は全くわからなかったが、 のちに、大きな事実が判明した。 中村は、なんと!!!!! 吉田元社長の娘婿であった。 情報を流していたのかいないのか!? (情報ったってたいした情報でもなかろうが) 吉田の思惑は、自分が社長の間に彼を昇格させ、 この会社の社長にしようとしていたのかもしれない。 しかし、目算は外れた。 娘婿の前で、会長からバカだのなんだの罵声を浴びる姿を毎日さらし、 クビになり、裁判で訴えられるという顛末になったのだから 気の毒だ。 中村も、吉田が去った後、この会社にいる意味がなくなったのかもしれない。 スパイは一掃された。 はずであったが、 そうは問屋が卸さないのがろろの会社。 内部の詳しい事情が外部に漏れていた。 江路は、やっきになった。 誰なんだ!!! あいつも怪しい、こいつも怪しい。 こうして怪しいやつを排除するようになっていった。 つまり、古くからの社員を退職に追い込んだ。 そして、吉田の息がかかった者も排除した。 いつの間にか社員になったていた経理部長。(前回、下高の涙に負けたオヤジ) そして、いつの間にか社員になっていた荒間。(さんざん、触りまくったのに・・・) この二人は吉田が連れてきたからスパイに違いない!と 江路は考えたのだ。 この会社は悪運に祟られている。 江路会長は、神頼みをするようになる。 まず、神棚を買って来て設置し、毎日、手をあわせていた。 神棚のお榊を取り替えるお仕事は、下高ちゃんである。 (この頃、彼女のやれる仕事は、階段掃除、コピー取りなど雑務しかない。高給取りのパートさん。) 神棚以外には、風水にも凝っていた。 社内をオレンジと黄色になるように あちらこちらに鉢植えを置いた。 そして見た目重視の江路会長は、社内の内装を総取替えしたのである。 (お金が無いのに・・・) 床の絨毯は、風水で良いといわれた赤に近いもの。(掃除が大変だったのよ!!) 壁は白。(汚れが目立つ!!) カーテンからブラインドカーテンに。(これまた掃除が大変!!) 机、椅子、パソコン、 それこそ、人間以外は全て新しくした。 いや、人間も古い奴は辞めさせたので ほとんど新しくしたと言ってもいい。 この頃、 ろろの部署では、上司が定年退職まであと少しと迫っていた。 そこへもってきてベテランの先輩が、工場への異動。 (工場の話しは追々。これがまたとんでもない) しかし。大丈夫。 優秀な若尾君(若い男性、34歳)が在庫管理で入ってきてくれたので安泰であった。 それなのに。 荒間や経理部長が、辞めさせられてしまい、 総務、経理が人手不足になってしまった。 優秀な若尾君に目をつけて、 経理兼総務の役につけてしまった。 総務といっても、ほとんどが江路のお抱え運転手。 ベンツや、ジャガーなどの高級車を運転させられていた。 若尾君が抜けた後、 途方に暮れる、ろろと上司。 そしてとても忙しい。 上司が正社員ではなくなってしまう前に人を募集した。 物凄い数の応募があった。 100通以上は履歴書が。 1名しか採用ではないのに。 それなのにそれなのに。 つづく 次回 薄野路君(うすのろくん)って人が採用された!!! 山本部長が退職!? 気の毒な河合層部長入社。 を、お送りいたします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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