出がらし紋次郎の出がらし日記

[胚培養室の話] カテゴリの記事

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• 受精卵が採れなかった時

  牛の採卵ではかなり多い量のホルモン注射をするんですが、受精卵が採れないことってけっこうあるんですね。ドナー牛が太りすぎてたり、逆に痩せすぎてたりして採れないときはダメだった理由をハッキリ言えるんですが、いい状態だなーって思ってて採れなかった時は説明に困りますね。何回も採卵をやってる酪農家なら「こんなことも時にはあるよー。」で終わるんですが、初めての人とか何回やってもダメな人の場合は納得してもらうのが大変です。何日かしてから他の人から「文句ブーブー言ってたよ。」なんて話をきいたこともありましたね（＾＾；培養室でも採卵で卵子が採れなかったり、結構数が採れたのに培養したら全滅だったなんてことがありますが、そんな時、先生はどんな顔して患者さんに説明してるんだろう？？？なんて思うことがありました。説明に苦慮してる顔を思い浮かべると、なんとなく他人事には思えないんですよね。

  2006.04.06

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• 終わりましたね。

  今日で培養室勤務が終わりました。正式退職・引越しまで１０日ほど有休消化です。培養室では技術こそ大して習得できませんでしたが、それ以上にいい経験になりました。畜産一筋１８年の仕事では経験できなかったことが経験できたこと、他の仕事を知ることが出来たことは今後の仕事に役に立つと思います。次のスタートまで充電ですね。

  2006.03.31

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• 精子検査練習

  採取された精子は濃縮洗浄処理をします。これにより精液内の汚れや死んだ精子などが取り除かれ、精子の活力はよくなります。大抵の場合、採精時の運動精子数よりも濃縮洗浄後の運動精子数は増加します。ＡＩＨでは採取した精子は全量濃縮洗浄処理しますが、体外受精で使用する場合は全量を処理しないことがあります。これはＡＩＨは運動精子が多く必要なんですが、体外受精の場合は精子の質を求めるためです。あまり精子が多いと活性酸素などの悪影響があるからだそうです。ちなみに、ＡＩＨ時に濃縮洗浄処理をしない施設も今だにあるそうです！体外受精で残った精子や検査のために採取された精子はある程度の量が残ります。残った精子は精子数のカウントの練習や濃縮洗浄処理の練習に使わせていただいてます。そんなある日・・・・練習その１採精時の運動精子が４０００万くらい。なのに処理後の運動精子数が１８００万やって！なんでやねん？？？ゼリー状の塊があったのでうまく集められなかったみたいだけど、やり方間違ってたか？（・・；練習その２運動精子数が１００万（少な～！）。こんなんで集められるんかなーって思ったけど、一応２００万まで集められました。一応やり方は間違ってなかったみたい。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　実戦までの道のりは険しい・・・

  2006.01.25

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• こんなに設備が違うのに・・・

  仕事のこともありますが、最近実家、特にオヤジからの風当たりが強くて半月前から禁煙した出がらしです。禁煙したのはいいですが、自己肥育へ突進中です。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　気をつけんと・・・さて、培養室の話ですが、部屋の中は・空調が効いていて、一定の温度である。・窓がなく紫外線が入ってこない。・空気清浄機でキレイな空気を送り込んでいる。・電気が薄暗い。といったところですかね。で、入室に当たっては・帽子、マスク着用。・手洗い励行。・白衣着用（もしくは術衣着用。術衣を着ているところは退室時に白衣を着る。）・採用に当たっては非喫煙者と指定している施設もあります。と、いった感じで徹底した衛生管理がなされています。しかし、僕がやっていた牛の採卵は、後ろ半分を実験室に改造したマイクロバスで牧場へ乗り付けていたわけですが、・車の中は凄く明るい（窓に普通のカーテンがしてあるだけ）・暑い（夏場は４０～５０度くらいは軽く超える。サウナ状態。だからエアコン入れても効かない。）・牛舎用作業着を脱いでそのまま車内で作業している。・ツナギで牛飼いのオヤジが入ってくる。・採卵中にタバコを吸ってる獣医がいる。（僕も吸ってた）培養室と比べると、　　　　　めちゃくちゃ不衛生！　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（￣▽￣；ハッキリ言って、不妊治療をやってる技術者が見ると「なめとんのかー？」って怒り出しても不思議ではないくらいの環境の中でやってました。なのに、　　　　　バンバンとまってた！全く衛生管理をしてなかったわけじゃないですよ。それでも移植回数当たりの受胎率は不妊治療よりいいんですよねー。不思議・・・

  2005.11.29

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• 受精卵の凍結と細胞損傷について

  牛の受精卵を凍結する際に多くの施設で使用される緩慢凍結法では、受精卵の細胞内部にある水分を抜き取ってから凍結します。この水分を抜き取る作業は植氷（しょくひょう）と言って、受精卵の入ったストローを凍結機にセットした後、液体窒素で冷やしたピンセットなどでストローの端を挟みます。そうすると挟んだ部分からストロー内の液が凍っていき、まだ凍ってない部分の濃度が高くなります。そうすると浸透圧が高まって受精卵の細胞から水分がなくなり、細胞は空気を抜いた風船のようにペッチャンコになってしまいます。この状態で凍結される訳です。なぜ、このような作業が必要かというと、水分が氷になると体積が膨張します。つまり、細胞内に水分があると凍ったときに膨張した氷に受精卵の細胞が破壊されてしまうからなんです。ただ、受精卵の凍結は少なからず細胞を破壊することがありますが、胚盤胞期の受精卵はすでに１２０個以上の細胞数になってますから、凍結によって１０個や２０個、細胞がダメになったところであまり受胎率には影響はないですよ。

  2005.11.06

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• 珍しいものみっけ～！

  今日から日本シリーズが始まりましたね。我が愛する阪神は負けてしまって残念でしたが、濃霧コールドという世にも珍しいものが見れたので、まぁよしとしましょうか＾＾さて、今日のお題、「珍しいものみっけ～！」ですが、受精卵の話ですよ。不妊治療で胚移植をするときに、ときどき透明帯から胚盤胞が脱出中のものがあります。うちのＤｒ．は「顕微授精のとき刺した穴から出てくるのかなぁ？」なんて言ってましたが理由は定かではありません。牛の体内受精卵では脱出中の胚盤胞が採れることはまずありません。１３年やってて１０個も見たことないですね。始めてみたときは珍しいもんが採れたよー！って言って、牛の飼い主一家と獣医とみんなでモニターの前に集まっておおーっ、すっげー！とか、こんなん、はじめて見たー！とか、完全にミーハー状態でした（＾＾；でも、すでに脱出した胚盤胞はよく見ましたね。通常、牛体内受精卵は胚盤胞が採れるんですが、脱出中の胚盤胞よりも発育の進んだ脱出後胚盤胞のほうがよく見かけます。これは、牛体内受精卵の採卵が直腸から子宮を直接触って採卵することによる外的衝撃などの要因だと思います。まぁ、透明帯があってもなくても細胞がしっかりしてれば受胎率に差はないですけど。あと、胚盤胞が二つに分化し始めているものも何度か見たことがあります。このまま妊娠すると一卵性双子になります。２卵移植で生まれた三つ子のうち２頭がこのパターンでした。

  2005.10.22

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• 双角子宮って・・・

  今日ふっと思ったこと。双角子宮ってどんな形やねん？普通、牛は双角子宮で人は単角子宮（８月２７日の日記）。だから人で双角子宮だと子宮奇形になります。でも人の双角子宮ってどんな状態なのか知らないので室長に聞いてみた。それで疑問は解けました。牛の双角子宮とあまり形は変わらないみたい！因みに双角子宮でもフツーに妊娠出産は出来るそうです。

  2005.10.05

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• ネズミ、その２

  今の病院に勤務する前、朝起きたら左手がしびれてたことがあったんです。そのしびれが何日経っても治まらないので近所の整形外科に行きました。診断は肘の骨が尺骨神経を圧迫していることによるものでした。最近、症状がひどくなってきたので昨日からリハビリに行き始めました。と言ってもうちの病院。産婦人科以外にもいくつか診療科があるんですよ。先生に診てもらったら「ネズミではないな～。」「だから尺骨神経の圧迫って言ってるじゃん！」と思ったけど、発症からかなり時間が経ってるから、いろいろチェック入れといたほうがいいんだなって思ってツッコミは入れなかった。（←オイオイっ。）そしたら先生「電器も牽引もいろいろあるから、好きなヤツやっていいよー（＾＾）」って、自分とこの職員だからって、そんなんでいいんかぁ～？ま、そういうことなら電器、牽引、針、超音波etc.etc.・・・好きなヤツ、やらせていただきますっ！ちなみにネズミとは肘の軟骨が剥離して関節内を浮遊する症状のこと。剥離軟骨の位置によっては痛みを伴う。子供の頃少年野球のピッチャーにこのネズミが多発して問題になったんですね。理由は変化球の投げすぎ。腕のひねりによって成長過程の骨に負担がかかってネズミになってたんです。それで小学生の変化球は禁止になりました。今でもそうなのかなぁ？当時は間接ネズミって言ってた記憶もあるんだけど・・・・「肘にネズミがいるの？」　って思ったアナタ！うちの姪２号と思考が同じかも知れません！（そんな人おらんか＾＾）

  2005.09.29

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• ドタバタ、その３・・・

  そんなこんなでＰＣトラブルが終わって今日の仕事。今日は採卵、ＡＩＨ，精子検査、リンパ球検査とあって午前中はドタバタでした。その最中に溜まった資材の洗浄を終えて昼前からホルモン検査のため検査室へ。その検査室で悲劇は起こった(!O!)　　機械、止まる(￣▽￣；理由は私のボケ行為でございますｍ（＿＿）ｍ初めに入れた検体が出てくる前に、アセって次の検体を突っ込んでしまいました（・・；）先に入れた検体はそのまま検査されるんだけど（それは知ってた）、機械が次の検体を受け入れてくれなくてー！結局、初めの検体の検査が終わるまで 待ちっ! でした。初めの検体の検査がようやく終わって次の検体を入れたら、また同じボケ行為をやってしまったー（Ｔ０Ｔ）時すでに１２時半。「次の検体は昼メシ食ってから検査すんべー」などとのたまいつつ昼メシを食いに行ったら　　弁当がないっ！よその科へ行ってて、発見されたのが午後３時っ・・・事務所から「持ってって下さーい！」って連絡来たけど、こんな時間からねぇ～・・・今宵の晩メシになりました　ф（．．）とりあえず、検査結果と午後の診察には影響ありませんでした。そういや、ひとつ検体をまわし忘れてたなー・・・　←影響なく終わってます（．．；

  2005.09.21

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• 精子の持ち込み～その２～

  先月３１日の日記で「精子は紫外線や温度感差に弱い」といった内容を書きました。そこでこんな話・・・精子は高温には弱いんです。だから精巣（睾丸）は体外にあるんですね。夏場、牛の人工授精の成績が下がるのはメス牛の体温が高くなりすぎて精子が暑さで死んでしまうからなんです。以前はこんな患者さんもおられたそうです。暑くなりすぎると精子が死んでしまうから、そうならないように車の中でず～っと精子の入った容器をカーエアコンの噴出し口に当てて来た(￣▽￣；冷えすぎますから止めてください。

  2005.09.03

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• 精子の持ち込み

  本当なら採卵やＡＩＨを行うときは病院へ行って採精するのがいいんですけど、仕事などで都合がつかず自宅で採精して持ち込んで来る場合もあります。自宅の方がリラックスできるという話も聞きますね。うちのスタッフが言うには東京や大阪の施設では来院しての採精が多く、地方では持込が多いそうです。精子持込の場合、うちの病院では精子の入ったカップを紙袋に入れて持ってきてもらうんですが他のところはどうなんでしょうね？受精卵同様に精子も紫外線や温度感差は妊娠率に影響を及ぼすと思います。なのに、カップを裸のまんま持ってくる方もいるんですよー！カンベンして下さい。かといって、持ち込みの精子を拒否するわけにもいかなしなぁ・・・そんなことを考えてたら牛の受精卵の時のことを思い出しました！牛受精卵はほとんど代理母なので、採卵した場所から移動して移植することも多くあります。新鮮受精卵（凍結してない受精卵）を採卵場所と違う場所で移植する時は、受精卵を入れた容器（牛はストローと呼ばれるプラスチック製などの細い管に詰めます。）をアルミホイルで包んで発砲スチロールの箱に入れて運んでました。これで結構受胎率が改善された記憶があります。精子の持ち込みも容器をアルミホイルで包んだり、クーラーボックスがあればその中に入れて持ってきてもらうなんて方法もいいかな？でも、これで妊娠率がよくなるって保障はないけど。まぁ、容器を裸で持って来られるよりはいいでしょうね。

  2005.08.31

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• 精子を分けて使う？？？

  ＡＩＨのために精子を持ってきた患者さんから「精子を全部ＡＩＨに使わないで、一部を凍結保存して欲しい。」との希望がありました。もし今回のＡＩＨで妊娠しなくて、次のＡＩＨのときに旦那さんの都合がつかなかったら、ということを考えたんだと思います。「へ？うちはそんなことやってないよなぁー！」と思いながら患者さんに説明しました。通常、精子数が多いほうが妊娠する確率は高くなると思うということ。精子の凍結保存を希望されるのであれば、次回のＡＩＨの前に採精しても大丈夫だということ。普通に納得してくれたのでよかったです。そういうことが出来るかどうか疑問に思ってたみたいですね。いくらネットなどで様々な情報を収集できるとはいっても、こちらはプロの集団ですからそれ以上の情報や経験を持っていますから、ちょっとした疑問でもどんどん質問してもらえるとありがたいですね。治療でも仕事でも、話をしなければお互い理解できないですから。理解なくしていい治療・いい仕事はできないですね。

  2005.08.26

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• 今週のトラブル

  月曜日：日曜の検査データを入力したらデータが転送されなかった。と同時に月曜の朝の検体のバー　　　　コードも読み取りされず！　　　　「なんでやねん？」と思ってもう一度チャレンジしたらデータは送信され、バーコードも読み取っ　　　　てくれた。原因不明。以前も一度あったらしい。水曜日：削除されたはずの受付番号が未検査のまま残っていた。これも原因不明。木曜日：テスト用検体のバーコードが読み取れず。よく見たらバーコードがずれていた。金曜日：感染症の器械が立ち上がらず。メーカーに修理してもらって直った。ホント、今週はトラブルが多かった。

  2005.08.26

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• 産科医が足りない

  今日のＮＨＫのクローズアップ現代で産科医が足りないって特集をやってました。産科医になりたがらない医大生が多いらしいですね。それに、お産の取り扱いを止める病院も増えているそうです。労働が過酷、医療訴訟が多い、などが理由だそうです。確かにお産は２４時間いつあるか分からないから医師はいなきゃいけないから大変ですよね。訴訟の賠償額もかなり大きいみたいです。医師が少なくなっているところに、お産を取り扱う病院の減少で医師の労働が過重になり事故が起こるということらしいです。週二日夜勤することも珍しくないそうで、夜勤して翌日そのまま勤務して夜まで診察して・・・そりゃぁ事故起こすなっていう方が無理ですよ。医者だって人間なんですから。でも、子供が欲しい人達にとってこういう事態はことは大問題ですよね。遠くの病院まで何時間も身重の体で通うってことは大変ですよ。少子化対策だの、なんだかんだ言っても、産める場所がなければ意味ないですよね。不妊治療の保険適用も必要だと思いますが、産科医・分娩施設の確保も早急に対策を取る必要がありますね。以前、違う局だったと思いますが、小児科医も減っているって言ってましたね。少子化少子化って、言い放しじゃなくて国の対応が求められます。そういや、うちの院長もフル稼働してますわ。

  2005.08.23

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• 培養室の窓から・・・

  などというタイトルをつけてみましたが、残念ながら培養室に窓はありませ～ん（・・；というもの、受精卵は紫外線に弱いっ！からです。ですから、培養室の電気も光量を落としているのでヒジョーに暗いっ(￣〇￣）しかもスタッフは帽子にマスク着用、手洗い励行（＼¨／）となっております。まぁ、本来体内にあるものを体外で扱おうとする訳ですからね。当然といえば当然です。

  2005.08.18

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• カルテ

  ホルモン検査のためにカルテを見ます。最近カルテを見ていて思うことがあります。カルテには治療経過、検査結果、治療方針などいろいろなことが書かれています。しかし、カルテは単にそれらを記録するだけのものではなく、患者さんが戦ってきた証なんですね。ここにうれしい記録が記載されるとうれしいですね。もうひとつ思うこと。先生、読める字を書いてください。採卵までの経過を転記するのに困ります。

  2005.08.11

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• 桑実胚移植（昨日の続きです）

  昨日の桑実胚移植の報道内容は、僕的にはどうしても引っかかる部分があるので、ここでコメントしたいと思います。あくまでも、桑実胚移植を否定するものではありませんのでご注意を！「「胚盤胞移植」では、〈１〉胎盤を共有する一卵性双生児、二卵性双生児の発生率が高くなる」双子はどの段階の移植でも起こりますからねー。胚盤胞移植に限らず２個以上移植すれば２卵性双子が生まれる可能性は高くなりますって！「〈２〉凍結保存で受精卵が損傷を受けることが多い――などの欠点がある。」凍結すれば少なからず卵はダメージを受けます。ダメージを受けた場合、細胞数が少ないほど（若い受精卵ほど）ダメージは大きいんですよ。「胚盤胞移植では２・５％が一卵性双生児だったが、桑実期胚移植では０％。」桑実胚移植は１～２個戻すんですよね。では２卵性双子はどれくらい発生したんでしょう？桑実胚１卵で双子が０％でも、２卵移植して双子が発生してるんではリスクが少ないと言い切れるのかなー？？どうしても胚盤胞まで発育しない患者さんもおられます。ほとんどの施設では、そういう方には従来どおり初期胚を移植していると思います。患者さんによって胚盤胞移植にするか、初期胚にするかという判断をしているんですね。ですから、桑実胚も患者さんの状態によって選択されることになると思います。何が何でも桑実胚っていうことじゃなく、移植時期の選択肢の一つと考えたほうがいいと思います。でも、「桑実胚移植してくださいっ！」って患者さん、増えるんだろうなー・・・

  2005.08.05

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• 桑実胚移植

  今日は午後から休診。それに先生とスタッフ数名が今日明日と学会参加のため婦人科は休診です。読売新聞に今日の学会で福岡のクリニックの桑実胚移植の発表内容が掲載されてました。また、詳しく話を聞いておきます。記事を書いた記者さん、もうちょっと勉強しましょうね。記事の内容は以下のとおりです。体外受精卵１日長く培養→子宮に戻す、妊娠率２倍に　体外受精した受精卵を、通常より約１日長く培養した「桑実胚（そうじつはい）」の段階で子宮に戻す新手法で、妊娠率が約２倍に高まることが、北九州市のセントマザー産婦人科医院の田中温院長らの研究でわかった。　妊娠しやすい方法として急速に普及してきた「胚盤胞移植」に匹敵する妊娠率だが、胎盤を共有する特殊な双子の発生率が高いなど、最近指摘され始めた胚盤胞移植の問題点を克服できる可能性もある。　４日から大阪市で開かれる日本受精着床学会で発表される。　体外受精では通常、受精から２～３日後の受精卵（細胞数４～８個）で子宮に戻すが、妊娠率は２０～３０％程度。このため着床寸前の段階まで長期培養する「胚盤胞移植」が普及してきた。ところが、「胚盤胞移植」では、〈１〉胎盤を共有する一卵性双生児、二卵性双生児の発生率が高くなる〈２〉凍結保存で受精卵が損傷を受けることが多い――などの欠点がある。　田中院長らは、胚盤胞に至る前の桑実胚（細胞数１６～６４個）の段階で１～２個を子宮に戻す治療を２７６例実施。妊娠率は３８～５６％で、胚盤胞移植の３８～５８％と同程度だった。　胚盤胞移植では２・５％が一卵性双生児だったが、桑実期胚移植では０％。流産率も胚盤胞移植の２９・４％に対し２０・３％で、桑実期胚移植のほうがリスクが低かった。（読売新聞） - 8月4日10時25分更新

  2005.08.04

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• 昼間の待合室を見て・・・

  うちの病院は参加と婦人科が同じフロアの待合室です。その隣に検査室があります。昼休みを早めに終えて検査室に行くために待合室を通ると最近は午前中の診療が終わってることが多いんです。普段はそんなことは滅多にないんですけど。つい最近もそうだったんですが、誰もいなくなった待合室の上のあちらこちらに本・本・本・・・・・(￣∧￣；受付の人が片付けてました。そんな光景を最近何度か見かけました。まぁ、診察の順番が来て呼ばれて急いで行くんだと思うんで分かるんですけどね～・・・診察をする側も受ける側も気持ちよく診察・治療が出来るような、そんな病院にしたいですね。ちょっと気になってもんで日記に書かせていただきましたｍ（＿　＿）ｍ

  2005.08.01

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• 今日は午後休診

  その上今日も検査検体が少なかったので遅番組も早く終わり。そんな日は行くっきゃないでしょ～っ！みんなで昼飯っ＼（＾０＾）／しかも室長のおごりっ！あ、昼間っから飲みに行ったと思いました？こうやって、たまには鋭気を養っていかないと医療従事者は大変なんですよー。おそらく一番日程がとれない分野が救急と産婦人科、それに小児医療ではないかと思います。知り合いの獣医が「牛の人工授精は急患と一緒だからなぁ。」と言ってたことがあります。確かに牛の発情はいつくるのかは予測はできても完全に把握することは出来ないですし、授精適期を逃すと妊娠しづらくなりますから、メシ食ってようが寝てようが行かなきゃいけないですからね。明日からはＡＩＨも採卵も移植もどんどん入ってるから忙しくなるなー。

  2005.07.28

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• 受精卵の命の箱

  朝、出勤するとまず最初にホルモン検査と感染症検査の機械を動かします。それから前日の夜にｈｃｇを注射した患者さんの血液を検査します。朝、検体があると翌日は採卵がありますが、昨日今日と検体は無し。つまり今日と明日は採卵がないのです。検査機器を動かしてから、培養器の中の試薬のＰＨと浸透圧の検査のやり方とリンパ球測定のやり方を教わって、昼前に今日の診察で検査のため採血した患者さんのホルモン検査。今日は患者さんが少なかったのか診察も１２時過ぎにはいませんでした。よって検査も午前中の検査が午後にずれ込むこともなく終了。午前に人工授精、午後に移植が各１件。飛び込みで精液検査が２件。つまり、今日の培養室はけっこうヒマでした。こんな日はみんな揃ってやりました。培養器の掃除いくらクリーンルームの中に置いてあるとはいっても、キレイにしないと中の受精卵に悪影響が出たらまずいですからね。３～４ヶ月に１回はやってます。

  2005.07.26

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• わしゃ胚培養士だっ！

  昨日の話。ホルモン検査の結果が出たのでカルテを取りに行き、ついでに処置室にある検体（血液）を取りに行ったらナースが声をかけてきました。その内容が「この心電図の結果、異常かどうか分かりますかー？」だって・・・わしゃ胚培養士だっちゅーの（｀´）

  2005.07.22

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• さっそくチョンボ・・・

  不妊治療をされてる方は診察のときによくホルモン検査をされていると思います。これってどちらかというと胚培養士の仕事ではなく臨床検査技師の仕事だと思うんですが、婦人科関係の検査なので当院では培養室のスタッフが検査をしています。（培養室のスタッフにも臨床検査技師はいるんですよ。）検査といっても採血された血液を遠心分離器にかけ、ホルモン検査の器械にかける、それだけなんですがやってしまいました（・・；いきなり「ビーっ！」という音。「何？」と思ってディスプレイを見ると「サンプルが詰まってます」との文字が（￣▽￣；血液を遠心分離器にかけると、上澄みにフィブリンという透明のゼリー状のものができるときがあるんですが、これを取り除いてから検査器にかけないと、フィブリンが器械に詰まってしまうんですね。それでした。結局、一緒に作業してた検査技師の女の子が後処理をしてくれたんですが、「私もちょくちょくやってしまいますから。」以後、気をつけますｍ（＿　＿）ｍ

  2005.07.21

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