ハゼが先かエビが先か
多くのダイバーが知っているハゼとテッポウエビの共生(同居関係)。エビは巣を作り、ハゼは警備員役を買って出る、お互い無くてはならない関係ですが、エビが砂地に掘った穴を住処とするわけですから、タイトルの答えはもちろんエビなのでしょうが、この両者の出会いはどのようになされるのでしょう?同居人のハゼがいない巣穴に棲むテッポウエビは、見張り役がいないため、外敵から襲われる危険性が非常に高くなります。そこで、砂穴の入り口を大きめの石などでふさいでしまうそうです。しかしそのままでは、ハゼに空き家があることを知らせることが出来ませんから、入り口の隙間からエビさんは触覚を出して看板代わりにするそうです。触覚看板を見た宿無しハゼは、そのエビがはたして入居を許してくれる種類かどうかを見極めて居候の交渉に入るのでしょうね。テッポウエビとハゼには、ペアになる組み合わせが種類により決まっています。選択権はエビ側にあり、気に食わない種類のハゼが来た場合は、自慢の鉄砲(=大きな鋏足)がつくる衝撃波でハゼを殺してしまう事もあるようです。写真はヤシャハゼとコトブキテッポウエビです。(エビは鋏足しか写ってませんが・・・悲)コトブキテッポウエビは、自身も紅白の衣装で非常に美麗なエビですが、同居を許可するハゼも、写真のヤシャハゼをはじめとしたネジリンボウの仲間やホタテツノハゼやヤノダテハゼなど、美形ぞろいですね。