今回は、ミニバラの冬剪定をご紹介します!
ミニバラの冬剪定、
「単純に全体の1/2~1/3になるように剪定すればいい」
みたいに書かれているところが多い気がしますが、私の場合はいつもHTローズと同じ考え方で強剪定を行っています。
どのタイプも共通の考え方としては、
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前提:葉は全部落とす
① 枯れ枝はカット
② 細すぎる枝もカット
③ 大輪系は鉛筆太さ以上を残す
④ 中輪系は割り箸の太さ以上を残す
⑤ 小輪系は…その品種・枝ぶり見て決める(笑)
⑥ 交差枝は細い方の枝をカット
⑦ 残った全ての枝を見て、下から2つ目の芽を目安に、外向きの花芽を見つける
⑧ ⑦で最も高い位置で、芽2つを残してカット
⑨ 全体のバランスを見ながら、山型になるように芽を1つ以上残しながらカット
⑩ 残す枝がない幹・花芽がない枝や幹は、根元からカット
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で、
③~⑤のところが、ミニバラでも株の年数や樹勢によって判断が変わってくる、という感じです。
ミニバラでも大輪系の部類は、④の割り箸くらいの太さの枝を残す感じになるし、
一般的に安価に売られているミニバラの多くは⑤の感じになります。
さらに…
ミニバラは1鉢にだいたい5本くらいの挿し木苗の集合体で販売されていると思います。
そのままで育てていると株が混み合い、かつ1本1本の生育が悪くなる印象なので、その状態だと⑤の判断基準で剪定する枝を選ぶことになると思います。
一方、私は冬の間に苗を1本ずつに分けて1本1鉢とするので、その1本が大きく・枝も太くなります。
なので、④基準で剪定する枝を決めることが多いです。
まずは例①:
ミニバラの中でも大輪系になる「マッジョーレ・フォーエバー」の場合
剪定前はこちら↓

葉を全部落とします。
こちら↓は、およその位置までザックリ切り戻しまでした状態。

相対的に明らかに細い枝をカット↓

株元から芽がたくさん出ています↓ので、こういう場合はガッツリ切っても大丈夫なはず。

下から2つ目の芽以上かつ外向きの芽の上でカット↓

こちら↓剪定後

剪定前の1/5くらいまで切り戻しています。
ミニバラといえど結構上まで伸びるので、高さを抑えるにはこのくらい強く剪定する必要がある株かな、と思います。
続いて、例②:
こちら↓は比較的安価に販売されているミニバラですが、それでも1本1鉢にしているので、丸2年ですがここまで大きくなります。

こちら↓も葉を全て取り、ザックリの位置で切り戻し。

細く・短い枝は迷いなくカット↓

普通のミニバラなら残す太さの枝かもしれませんが、この株からすると細い枝なので元からカット↓

立派なシュートも、下から2番目以上の外向きの芽を残してその上でカット↓

はい!完成↓

全体の1/4くらい、バッサリ切り戻ししました。
剪定が終わったら、切り口はカルスメイトなどで保護しておきましょう。

カルスメイト 150g 富士薬品工業 せん定 接木 切り口 傷口の保護 木肌になじむ茶褐色
以上を、全てのミニバラに対し行っていきます。↓

全部でおよそ30鉢、頑張った~ (^^ゞ