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天津の爆発には続編があります
14日付の北京各紙によると、倉庫からは有害物質が引き続き発生しており、2次災害の懸念もあることから、現場周辺の住民約6000人を10カ所の学校などに避難させたという。私は現場から更に遠くにしなければ、住民避難にならないと思う。要は猛毒のシアン化ナトリウムが分かっていない。 地元当局が13日の記者会見で明らかにした爆発時の状況によると、12日午後10時50分に開発区で1台の車から出火したと通報があり、その後、天津港で出火したと複数の連絡を受けた。午後11時6分に消防隊が現場に到着し、多くのコンテナからの出火を確認、火の勢いを止めた後、大爆発が起きたという。 倉庫には、危険物に指定されている有機化学物質メチルエチルケトンなどが保管されていた。また毒性が強く、放置すると大きな健康被害が出るシアン化ナトリウムが爆発前に置かれていたとの情報もある。 初期段階では車から出火し、倉庫から漏れていたメチルエチルケトン(溶剤)に引火爆発した。ここまでは普通の爆発事故である。シアン化ナトリウムはそのものは不燃性だが、水または湿った空気に触れると引火性ガスを発生し、(放水による爆発拡大)火災時に刺激性もしくは有毒なフュームやガスを放出する。今回のシアン化ガス爆発によってシアン化ナトリウムは日本海を越え、数日後に日本に降るだろうと予想出来る。それまでに中国東部や韓国で原因不明の異常死があるだろう。天津から離れていても関係ない。 シアン化ナトリウムは水、湿気、二酸化炭素と接触すると徐々に分解し、シアン化水素を生じる。眼、皮膚、気道を重度に刺激する。細胞呼吸に影響を与え、痙攣を生じたり、意識を喪失することがある。シアン化水素は青酸ガスとも言い、非常に揮発性が高く、低温でも中毒の原因となる。水溶液のシアン化水素酸になった場合は、水分子との高い親和力により液化青酸よりも気化しにくくなる。 中国の事情等関係ないと思っている人・シアン毒性を全く知らない人にはお盆明けの雨は意味が分からない。池の鯉が浮いていたり、とんぼがいなくなったり、蝉の声すら聞こえないという事になりかねない。 【追加】現地報道によると、同国の主要な港湾都市の化学倉庫で発生した爆発では700人以上が負傷。現場には、火に包まれた車、倒れたコンテナ、焼け焦げた建物が見える凄惨(せいさん)な光景が広がっている。 国営新華社(Xinhua)通信によると、現場付近では220人近い軍の専門家グループが有毒ガスの検査を実施。また救助隊は、有毒な化学物質が漏れ出している恐れに備え、防護服の着用を命じられている。 中国共産党の機関紙・人民日報(People's Daily)によると、現場では救助隊員らが、700トンの有害なシアン化ナトリウムの除去を試みている。また、天津市の環境保護当局はテレビ放送された会見で、空気中から有害化学物質が検出されたものの、その量は「過度に高い」レベルではないと説明した。これはかなりの過小申告だろう。爆発によってまき散らされたシアン化ナトリウムは相当上空に有る筈だから、降下してくるまでにシアン化ガスになっている。天津一帯が危険なのは変わらない。問題は気象条件で、上空の風向き如何で被害が移動する。 中国で深刻な大気汚染の影響によって、1日約4千人が死亡しているという研究結果があり、中国当局が定めた新たな大気の監視基準に基づいて算出したところ、中国では年間約160万人が、大気汚染を原因とする心臓や肺の疾患、脳卒中で死亡しているという。それに比べれば、爆発事故の犠牲者数は大したことが無いのかも知れない。 【追加】爆発した「瑞海国際物流有限公司」の倉庫は仕分け用で、中国紙・新京報によると、爆薬の原料となる硝酸カリウムや、水に触れると可燃性ガスが発生する炭化カルシウムなど16種類の取り扱いがあったという。大量の引火性溶剤と酸化剤、猛烈な毒物、何で同じ処に有った? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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