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沖縄本島と宮古島の間の宮古海峡を通過した中国艦艇がそのまま進むと沖ノ鳥島がある。沖ノ鳥島は東京から約1700キロ、小笠原諸島の父島から約900キロ離れた日本最南端の島で、東西約4・5キロ、南北約1・7キロ、周囲約11キロのサンゴ礁だ。
わが国は沖ノ鳥島の周囲に漁業資源や地下の鉱物資源などを独占できる排他的経済水域(EEZ)を設定しており、面積は国土面積(約38万平方キロメートル)を上回る約40万平方キロメートルにも及ぶ。その周辺海域は漁業資源ばかりでなく、レアメタル(希少金属)などの存在が期待されている。 中国は2004年ごろから沖ノ鳥島について、日本の領土と認めながらも「EEZが設定できない『岩』だ」と主張し始めた。 沖ノ鳥島は満潮時になると、2つの小島が残るだけで水没の危機に瀕しているため、政府は2つの小島をコンクリートの護岸で覆い水没に対処した。 2004年11月に中国の漢級原潜がグアムへの偵察行動を展開した際には、沖ノ鳥島近海を通過した。 2010年4月には計10隻の中国海軍艦艇が沖ノ鳥島西方海域で軍事訓練を実施した。 東京電力福島第1原発事故による放射性物質の影響調査を目的として2011年6月に海洋調査船を沖ノ鳥島周辺に派遣した。この同じ時期に中国海軍艦艇計11隻が沖ノ鳥島南西海域で射撃や洋上給油などの訓練を行った。 外務省は2012年4月、国連の大陸棚限界委員会が沖ノ鳥島を基点として大陸棚の延長を認めたと発表したが、中国外務省は「日本側の主張は根拠がない」との談話を出しており、中国は「沖ノ鳥島は岩だ」という見解を変えていない。 沖ノ鳥島の場合、日本政府は「島」であるとして、領海とEEZを設定している。これに対し、中国は従来から沖ノ鳥島は「島」ではなく「岩」であり、「沖ノ鳥岩」にはEEZは認められないと主張し続けている。沖ノ鳥島が日本の領土であり、領海を有していることについては、中国を含むどの国も異議を挟んでいない。 EEZが設定できないが、12海里の領海が認められる岩と12海里の領海と、200海里のEEZ、大陸棚が認められる島では存在意味が完全に異なる。 アメリカ国際法学会が今年7月15日に発表したリポートでは、中国の実効支配する7つの岩礁について「低潮高地」だと指摘されており、そのため「どの7つにも領海は主張され得ない」。 既に大量の土砂で埋め立てられてしまった今、岩礁が「低潮高地」に当たるものだったのかは判然としない。低潮高地と人工島はそれ自体の領海を持たない。 沿岸諸国の非難を無視しての海洋調査、そして資源採掘の強行、さらには資源採掘保護を名目にした中国海軍艦艇の派遣量で実効支配する。 巨大な中国軍艦の攻撃手段は衝突である。小さな船は破壊沈没させられる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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