バックカントリー スノーボードへの一歩

2007/02/13(火)00:42

八幡平バックカントリー

バックカントリー(77)

朝起きてすぐに窓の外を眺めてみる。新雪は多いとは言えない。ロッヂまえで5センチというところだろうか。 天気は以外といい。予報では西高東低な気圧配置で弱めの冬型ということだったが、今朝は思ったより寒くない。若干風が吹いているが吹雪ではない。 早速朝食を食べに向かうと、ロビーでフロントのひとと泊まり客がリフトについて話していた。風が強いのでリフトが動くか8時半になるまで分からないという。この風で止まるなんて軟弱なリフトだと思ったが、山頂付近はもっと吹雪いているのかもしれないとも思った。 準備をすませ、昨日意気投合したひとと合流し8PGへ。 後で気づいたのだが8PG=八幡平ガイドクラブの略だと思われる。 なんとも、古風な?ローカルな?小屋へはいって早速手続きをした。 ガイドは2人、客はボード3人スキー3人だった。うち経験者2人という初心者ツアーだ。 先に地図で確認した感じでもリフト終点から頂上までの標高差もあまりないので、気軽に参加できるツアーであることは間違いない。ガイドは一人が女性でオレンジのウェアー、いろいろ話しかけてきて楽しい雰囲気をうまく作っていた。もう一人は男性で外人のようなかっこいい感じのひとだった。でも、本当に山が好きそうで、真剣に話をするので、顔とのギャップがあっておもしろいキャラだ。 本来なら茶臼岳に登る予定だったが、リフト終点付近は予想以上に吹雪いていて山が見えなくなっていた。急遽目的地が変更になり、屋棟岳へ向かうことになった。事前情報では茶臼がメインで大きなバーンを滑れると聞いていたので非常に残念だが、仕方がない。 屋棟岳はリフト終点から右手へ向かっていく。スノーシューに履き替えて大黒森を通り若干下りながら進む。スキーの人はそのまま滑りながら気持ちよさそうにすすんでいく。ちょっと悔しいが仕方がない。屋棟岳はリフト終点よりも標高が低い。つまり今回は登りのないツアーになったので若干物足りない感じもした。 しかし、屋棟岳の手前のコルまでくると目の前にはいい感じの斜面が広がっていた。少しテンションがあがってきた。ここでガイドさんがピットチェックを始めた。前日気温がかなり高かったので弱層ができている可能性が高い。足下を20センチほど掘ってみてもそこにザラメのような層が5センチほどあるのが分かる。しかし、チェックの結果はセーフだった。 やっとこの瞬間がきたー。 足下の新雪は20センチほど。若干重めの雪なのがせっかく八幡平なのに残念だが、目の前に広がるのはノートラックの斜面。まず、ボードからというお言葉にあまえて、ガイドさんにつづきドロップ!ほどよい抵抗を感じながら、1ターン2ターンと味わいながらガイドさんの位置を確認しちょっと深めにターンをした瞬間「ザクッ」という音。目の前が文字通り真っ白になり、気が付くとガイドさんの横5メートルのところに埋まっていた。情けない。新雪に酔いすぎて20センチ下のザラメへの注意を怠っていた。ターンのときエッジをきかせすぎてノーズが刺さってしまったらしい、たぶん。まあ、これもご愛敬ということで、あとに続く人の緊張もほぐれたのでいいってことで。と自分で納得。 さらに、下へ広がる斜面はもっとひろく、左手のほうの谷へ伸びている。次のポイントはその谷の向こう。距離にして150から200メートル。木がまばらに生えていてルートを考えるのにいいポイントになっている。今度はラストにドロップ。 下に行くほど雪質が変わるという無線の情報を頭にいれてGO!だれもトラックを着けていない、中央の急斜面を思い切って滑り落ち大きな木の間を抜けて3ターンほどで谷底へ。アドレナリンが分泌されるのを実感できる最高の瞬間でした。 そのご、若干フラットなツリーランをこなし、小さな沢沿いをぬけて、第一リフトの脇へ戻ってきました。 短いツアーだったけど滑りの気持ちいいツアーでした。 午後、おまけにビーコントレーニングに参加。初めて自分のビーコンを使いました。 まず、室内でビーコンについての机上講習。 そこで、ビーコンの電波の出方や使い方などをレクチャーをうけ、さらに屋外で実地訓練。 ビーコンを雪に埋めて、自分のビーコンで探します。最初はアナログビーコンの方式で十字探査法、そしてその後デジタルビーコンの探査法で宝探しゲーム的に何度かチャレンジ。 埋まっている深さが浅いこともあって、30センチ四方ぐらいまで絞り込むことができました。 ツアー終了。 八幡平というローカルな雰囲気を味わうこともでき、おまけにずっとやりたかったビーコントレーニングまでできて最高でした。次回は茶臼に登れることを期待して下山。 バスの時間を気にしなくていいように気を遣ってくれて、盛岡まで車に乗せていってくれたガイドさんには本当に感謝です。スロー、とてもスローに時間が流れる八幡平へまた行きたいです。 そして今度こそ茶臼へ。 暖冬の影響で今年は例年に比べて1メートル雪が少ないそうです。例年ならもっと雪質も量もいいでしょう。まだ、本当の八幡平を知っていない感じがします。やっぱりもう一度行かないとね。

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