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トルコのイルハンがヴィッセル神戸から、無断で逃走してから一週間・・。
この間、トルコの新聞にイルハンのコメントが載っていた。この新聞をまるのまま信じるとすれば(なにしろトルコの新聞は、一般紙でも日本のスポーツ新聞並みの内容のものが多いのだ)、イルハンのコメントはおよそ日本人の感覚からすれば 「はあ?」 な、内容だった。 「ボクは、あそこでとてもさみしかったんだ。」(←28才・男) ・・・・・おまえは、ウサギちゃんか・・・・・。 イヤ、遠い異国の地で、言葉も分からずおまけに怪我しちゃった・・なんて寂しいのは分かる。しかも、キャリア的には下がる訳だし。 多分、今まで感じた事もないくらい、心細かったろうと思う。彼の場合、奥さんがついて来てくれなかったってのも、大きいかも知れない。 でも・・でもね、 君、億単位で金貰って仕事してるんだよ?しかも日本にいたの、たった1ヶ月でしょうが・・。 3試合出場、ノーゴール、で、逃走・・・。それでいいのか、イルハンよ(←追加、ひどさがわかるので) さすがに、ここまでひどいのはそうないけど、トルコ人は人がいないと寂しくて寂しくて・・という人が殆どだ。 日本に来ているトルコ人の第一の悩みは、「友達ができない」がダントツだと思う。 大学で職場で、話しかけるのに日本人が友達になってくれない。それに不満を抱いている人が、とても多い。 日本の大学に留学している友達は、朝、大学構内のベンチでタバコを吸っている時、近くに座った日本人の学生に「おはようございます」と声をかけたら、ぎょっとした顔をされて、返事もしてもらえなかったそうだ。 その大学では結局一人の友達も作れなかった、と嘆いていた。 次に他の大学の大学院に入った。学生がアホという点では、ある事件でテレビをにぎわせたりもしているので、ここでなら彼も友達ができるんじゃないか、と私も思っていた。 でも・・ダメ。 日本の大学で普通に研究室にいて、講議を受けて・・という状態では、友達が出来にくい。相当、話が合うとか同郷だとかの共通点がないと、難しいんではないだろうか。 なので、サークルに入ってみたら?とアドバイスしてみたけど、その気はないみたいだった。 工場等で働くトルコ人も、職場で同僚にいろいろ話しかけてみたが、全然友達ができないと嘆いていた。 トルコの場合、引っ越しでもしようものなら、引っ越したその日の内に近所の人が勝手に押し掛けてくるし、特にこちらから働きかけなくても、向こうからなにか話題を見つけて、話を振ってくれることが多いので、こちらもそれに合わせて色々話を広げて行く事ができる。 つるむ相手は、簡単に見つける事ができるのだ。 日本の場合は、そうはいかない。ある程度の人付き合いのルールがあるし、段階を追って相手を探るように親しくなっていく。 無理も無いが、その呼吸がトルコ人には理解できないのだ。 理解出来ないなら出来ないなりに、こっちのアドバイスを聞いてくれたらいいのだが、聞いてくれない・・。 ただ、彼等が日本で友達を作れない大きなハンデが存在する。 お酒が飲めないのだ。これは、結構致命的だと思う。 トルコ人の特徴として、お酒も飲まずに意味のない話を延々続けられる・・というのがある。 会話は人とのコミュニケーションの手段であって、その中身の質にはこだわらない。 人といられないことが、ストレスだからだ。 翻って、日本人、特に都会人は意味のない話をするのが苦手なように見える。興味のある事柄について、同じように興味を持つ人と、話を深めて行くのが楽しい。そんな人とお酒を飲めば、なお楽しい。 話の合わない人達と、毎日何時間もいなければならない方が、ストレスなのだ。お酒があっても、ストレスだ。 一人でいる事が、ちっとも苦じゃない人は結構いるんじゃないだろうか。 こうして、トルコ人は友達ができずにトルコ人同士で固まって住み、トルコに帰って行く事が多い。5年6年日本にいるのに、簡単な日本語もろくに話せないままの人も結構いる。 来たばかりのトルコ人は「日本人は冷たい。エゴイストばっかり。」と言って、トルコ人同士でつるんでよく集まっているが、よくよく聞いてみると、つるんでる中で本当に気が合って信用できる人は、一人いるかいないかであると言う。 重ねて、トルコの会社では友達がわんさかできるのか、と聞くと「そんなにはできない」と言う。 一生の間でも、親友と呼べる人は少ないと言う。 ・・・だったら、日本も同じだよ。 長く日本に住み、積極的に日本の習慣を受け入れようとしているトルコ人もいる。 彼も始めは、日本人がとても冷たくてエゴイストに感じたそうだ。でも、だんだん日本の良さが分かって来て、今では日本での生活をとても楽しんでいる。納豆や梅干しが大好きで、トルコに帰ったらマグロが食べられないからイヤだと言っている。 「人間はね、こっちが素直になって受け入れれば、受け入れてもらえるの。」 彼の言葉だ。 無断で帰っちゃった、あの人に聞かせてやりたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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