カテゴリ:カテゴリ未分類
僕が所属している学部を答えた後の険悪なムードを救ってくれたのはやはりウーフでした。すかさずお父様の好きな話題を振ったのです。
「ねえねえ、お父さん、今ね、東京でハンコック展やってるよ!」 お父様の顔が再びパッと明るくなる。 「そうなんだよな!今度東京に帰ったら絶対に行くぞ!」 僕は「ここだ!」と思いました。そうなんです、ウーフからお父様はUFOや超古代文明が好きだと聞いて予習していったのがまさにグラハム・ハンコックだったのです!でも正直ハンコックの本はよく理解できませんでした。加えて金融機関という堅い職業のお父様がなぜ古代文明のようなものに興味があるのかも不思議でした。そこで僕はあまり一生懸命予習したと思わせないよう次のように斬り込みました。 「お父様はハンコックが好きなんですか?ハンコックのどこが好きなんですか?」 そうしたらお父様、また突然顔色を変え、「何だ?」というような顔つきで、 「おもしろいと思えない奴には話したくない!」 うぉ~会話のキャッチボールができない~!!ウーフが「お父さん、ひどいじゃない、せっかく聞いているんだから教えてあげなよ~」と助け舟を出してくれたのですが「うるさい、おもしろいと思えない奴には話さん」の一点張り。こうしてついにお父様との関係は好転することなく夕食は終わったのでした・・・・・・。 (続く) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|
|