一夢庵

　手術当日。

　お迎えの移動ベッドに乗せられて、旦那は手術室へ。

　
　【手術中】のランプが赤く光って、手術室の前で家族はドキドキしながら手術が終わるのを待つ・・・。


　なんて言うのは、ドラマの中だけなの？？？

　【手術中】なんてランプはなくて、手術室の前はただの廊下。

　椅子もない。

　看護婦さんは『２ｈくらいで終わります。お部屋でお待ち下さい』とだけ言い残し、手術室に入って行った。

　なんだか取り残された気分…。

　広～い病院で、半分迷子になりながら外に出る。

　途中旦那に頼まれた用事を済まし、病室へ戻った。


　久々にクロスワードなんてやりながら、時間が過ぎるのを待った。

　・・・が、しか～し！！

　時間を過ぎても、旦那は戻ってこない。

　流石に少しビビリ始め、ナースステーションに顔を出す。

　『まだ連絡がこないんですよ～』と言われて部屋に戻る。

　
　このくらいから、時間が気になり始める。

　クロスワードをやってても、集中出来ない。

　小走りに近づいてくる足音がするたびに、ドキドキする。


　そして予定を１ｈ過ぎた頃、生まれ変わった（？）旦那が戻ってきた。


　ＩＣＵに入るとかしゃべれないとか寝たきりとか聞いてたから、どうなっちゃうんだろうって思ってたけど、病室に戻ってきたという事は、結果オーライという事で・・・。

　手術後ベッドで横になっている旦那はＴＶドラマそのモノだったけど、予想よりいい状態に、一安心出来ました。


　そして今日、またお見舞いに行った。

　点滴も酸素を送るマスクも外れていた。

　そしてもう流動食を食べ始めた。

　歩いてトイレにも行った。

　焼き切った喉の周りは真っ黒で痛々しいが、人間の回復力ってすごいな～と改めて思った。


　それにしても看護婦さんって、やっぱり大変ですね～。

　いろいろと・・・。

　もうしばらく、お世話になります。