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ギターのリック・ニールセンを中心とし、1977年アメリカから突如出現したハードロックバンド『チープトリック』。
(というのが当時の定説だったが、実際は結構キャリアの長いベテランだった。) 実際デビュー当時はメンバーのプロフィールも「どこまでが本当なの?」といった謎多きバンドだった。 ジャケットも色男2人に色物男(?)2人が並んだモノクロ写真…一体どんなサウンドを鳴らすのか皆目見当がつかなかった。 しかしその音を聴いた瞬間「うわっ、本物!」と思った。 ただね、当時の日本におけるロックの捉え方ってのは本物志向ではなかったのよ。例えばベイシティーローラーズだとかクイーンだとかに代表される「女の子がキャーキャー叫ぶ」ロックにスポットを当てアイドル的な売り方をしようと躍起になっていたのは事実(特に○usic Life誌。あ、In ○ock誌なんてのも出てたなぁ)。 チープトリックも運良く(?)色男が2人もいたからそんな仲間のひとつになろうとしていた。 ボクは「勿体ナイ!」と思ったのだが、実際に2ndや3rdがリリースされると実はそう望んでいたのはご本人達だった、みたいな流れになってしまった…そう、明るくポップなロックバンドになってしまったのだ。 あ、いや、この文章を読むとものすごく残念がっているみたいに読み取れるけど、当時のボクはそれなりにポップなチープトリックも大好きだったりした(苦笑)。 その後、アメリカで彼等のライブアルバム『at武道館』がバカ売れ! 世界的に彼等の人気を決定的にした。 しかし、このライブ盤、最初レコードに針を落とした時ビックリした! (;´Д`)<あれ? 45回転? 当時はCDなんてもんは無く(当たり前)ターンテーブルにアナログレコードを乗せてレコード針で…こんくらいは知ってるか (^^ゞ んで、LP用の33回転とシングル盤(別名ドーナツ盤)用の45回転という2通りの回転数が用意されていた。 45回転の方が回転が速く(45rpm=1分間に45回転するってこと)、33回転はそれより遅い。 さて、ボクがなぜビックリしたか? ライブ盤冒頭は観客の歓声から始まるんだがその歓声が恐ろしく高く、まるでテープを早回ししているようなのだ。 ボクは今この日記を書くためにその感覚を取り戻そうと改めて聴いてみたのだが、やっぱり「45回転!?」と思ったくらいだ。 いかにその武道館に集まったファンに女性(黄色い歓声)が多かったかを物語る証拠である。 ふぅ~、また今回も長くなってしまった。 昨日の日記「SOPHIA」が相当プログレヲタ話になってしまったため、今日はもう少しみんなにもわかるようなバンドを紹介しようとしたんだけど、またまた結構コアな話になってしまった。 さて、ここから本題です。(´。`;) チープトリックのデビューアルバム『CHEAP TRICK』は冒頭で書いたとおり、本物のロックバンドの登場を感じさせた。 その要因はたぶんプロデューサーの「ジャック・ダグラス」のサウンドメイキングによるところが大きいと思われる。彼は今でもロック史に燦然と輝く名盤エアロスミスの『ROCKS』(1976年)を作り上げた敏腕プロデューサーである。 ロックという音楽には欠かせない“ライブ感”を出しながらも他方では緻密な音作り(バランスやエフェクト処理など)をするという職人技は、チープトリックのそのアルバムにも充分すぎるほど発揮されている。 1曲目の「Hot Love」はスピーディーなハードロックンロール・チューン。たった2:30という短いナンバーなのにもうお腹いっぱいになる感じ。 途中ロビン(Vo.)がウィスパリングヴォイス(囁き声)でメロディーを奏でるとそれに合わせてリック(G.)がギターをユニゾンで歌わせる。 カッコいい!! 2曲目の「SPEAK NOW ~(略)」もイントロからリックのギターがまるで話をするように音を操る。 元祖スティーブヴァイである!(言い過ぎ?) そして、ここからボクの個人的に最も好きな楽曲が並ぶ。 3曲目「HE'S A WHORE」はノリのいいロックナンバーなんだが、このトム・ピーターソンの8弦ベースが素晴らしい音を出しているのだ。 とても存在感のあるベースサウンド。 超気持ちいいっ!!by北じ…ry 4曲目はスローなロマンティックナンバー「MANDOCELLO」。ホント、ロビンの声は聴いてて飽きない魅力がある。シャウトした声もカッコいいがこういう優しい声もとことん優しいのだ。 そりゃ~、キャーキャー言われるわな(悔)。 おっと、ここで聴かれるリックのギターソロの美しいこと! でも、彼はキャーキャー言われない…(^^;.... 5曲目「THE BALLAD ~(略…長いんだもん)」はポップさとハードさを上手く掛け合わせたチープトリックらしい曲。後半のギターソロは実はものすごいことをやっているんだけど、そんな風には聴こえないところが凄い。 B面に裏返して(^^ゞ「ELO KIDDIES」はやっぱリックのオクターブ奏法が気持ちいいナンバー。 次の「DADDY SHOULD~(略…ホント長いんだよ)」もイントロのギターの音がハードロックしているんだけど、どこか大人の余裕を感じさせるんだよなぁ…、不思議。 ちなみにこの曲のサビメロをボクはいまだに知らず知らずのうちに口ずさんでいることがある♪ 「TAXMAN,MR.THIEF」は明らかにビートルズを意識した曲。実際、歌詞にも「BEATLES」って出てくるもん。 しかし、正直に白状するとこの曲と次の「CRY,CRY」はいつも飛ばしてた…(^^ゞへへ、ごめんよ。 最後の「OH,CANDY」は次の2ndアルバムに通じる黄金のポップソング。コーラスの付け方とかね、キャッチーなんですよ。ま、消化されていないと言えばそうなんだけどさ。っていうか、ジャック・ダグラスには無理だろ、って話ですよ。 当時、この敏腕プロデューサーはエアロスミスの『ドロー・ザ・ライン』に付きっきりでチープトリックの2ndアルバムに費やす時間がなかったなどという噂も出たんだが、実際トム・ワーマンという人に代わってチープトリックは変貌を遂げた。 その新プロデューサーとチープトリックとの相性が良かったのか、その後ポップロックバンドに変身した彼等は次々にヒットを飛ばしていった。まぁ、ボクはこの1stアルバムが断然好きだけどね! そんなわけで長々と書いてきたがまた今回も自己満足なレビューとなりましたね。はい。 あ、いやね、こんなに書くのには理由があるわけですよ、実は。 それはまた明日の続編をお楽しみに…ということで♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年11月10日 06時25分23秒
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