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カテゴリ:高知県
小泉改革で勝ち組と負け組との格差が拡大したと言われます。地方自治体にも企業からの税収が見込める都市部と地方都市との格差が拡大してきましたが、地方都市にも責任の一旦はあります。自己努力が欠けている面があるからです。
地方都市は中央からの助成金に依存する体質を変えなければ、地方自治は建前だけの張り子の虎にすぎません。先ず行政のスリム化が欠かせませんが、職員に阻まれている自治体が多すぎます。団塊の世代の退職がリストラのチャンスです。 お役所仕事は非効率の代名詞ですが、公務員時代に知事から始まる判子の数を数えたら10個を超したのを覚えています。事実上は担当者である私の判断で支出を決めたものでしたが、あまりの非効率さに新米公務員は驚かされました。 民間では改善されていると思いますが、お役所では大なり小なりこのシステムが生きているのでしょう。社会保険庁の不祥事は異常だと思えません。彼らは運悪くマスコミに取り上げられ、政治問題化されてしまっただけだろうと思います 日本の役所では社会保険庁のような仕事振りが普通なのでリストラができないのでしょう。年功序列、終身雇用が生きているのは公務員の世界だけです。管理職が職員の内に占める割合が3割を超すような制度は既に破綻しているのです。 しかし、公務員が自らリストラに励むとは考えられませんから、予算を削るしかありません。入るを量りて、出るを制するのが王道でしょうが、夕張市のように破綻させたくないのならば、入るを制して出るを量らせるしかないでしょう。 夕張市民には気の毒ですが、ショック療法としての効き目はあったと思います。明日は我が身と不安を感じている公務員は少なくないと思いますが、組織としてそれが機能していません。相変わらず箱物行政に頼ろうとしているからです。 政府の税収が激増しましたので、自民党からは地方つぶしだという声が上がり、首相は構造改革路線から上げ潮路線に転換しようとしています。日本経済のバブル崩壊からの再生は厳しいリストラに耐えた結果であることを忘れています。 中央、地方を問わず小泉改革を継続し、公務員の世界を再生しなければ日本は真に再生したとは言えません。バブル崩壊で失った富は計り知れませんが、それで日本が21世紀にも成長できる社会システムに変われれば安いものだからです。 日本の戦後の国造りは平等がコンセプトでした。廃墟の中から日本を再生するためには必要な概念でしたが、飢えとは無関係な社会になった現代では個性が尊重されるべきです。ミニ東京が全国各地に散らばる奇妙な国になったからです。 個人の働き方も収入を重視するか自由を重視するかに二分されたように、地方都市も産業を重視するか、文化を重視するかに二分されるかも知れません。地方はそれぞれの文化を生かし、個性ある地域造りができれば自立できるでしょう。 道路を造り工場を誘致する箱物行政はバブル崩壊で破綻したはずです。箱物に頼った地域再生は夕張市の二の舞になります。ハードさえ整えれば良い時代ではなくなり、いかに付加価値の高いソフトを開発するかが問われる時代なのです。 地方自治体はトップさえ変われば思い切った改革ができます。滋賀県嘉田知事は新幹線の駅の建設を見送りました。100億円を越す財政支出が避けられました。高知県でも新堀川暗渠工事を見送れば100億円を越す財政支出が避けられます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007/01/07 08:30:15 PM
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