瀬戸キリスト教会牧師 西風の会代表 堀 俊明  精神障害2級 (躁鬱病,アルコール依存症)

2008/10/23(木)20:38

国際社会に拉致を訴え続けよ

政治(262)

 日本の対北朝鮮支援をオーストラリアなどに肩代わりさせるような話が持ち上がっているようですが、日本は静観を決め込むべきです。ブッシュ大統領は北の意向を日本に押しつけようとしていますが、正義は日本にあるからです。  福田首相ならば慌てふためいたところでしょうが、麻生首相の毅然とした態度は評価されるべきでしょう。大統領が金融危機の対応に追われている隙に、ヒル・ライスラインが自らの実績造りのために日本の意向を黙殺したからです。  核兵器の開発は北の切り札ですから、絶対に手放すことはありません。クリントン大統領の原発供与は北に核兵器開発のための資金と時間を与えました。今回のテロ支援国の指定からの解除も前車の轍を踏む公算が大だと思えます。  アメリカ大統領は二期目に入ると実績造りのために脇目も振らず奔走します。日本のころころ変わる首相などは大統領の眼中にないでしょう。アフガニスタンの洋上給油から一方的に離脱した日本は日米同盟の信義を裏切ったからです。  北の対応次第では再びテロ支援国に指定することも示唆していますから、日本への警告なのかも知れません。金融危機に対する日本からの援助を期待しているでしょうから、洋上給油継続が両国の落としどころなのかも知れません。  アメリカは理念の国ですから拉致を訴え続ければ無視することはできません。北の拉致は国際社会でも認知されてきましたから、日本は堂々と訴えかけ続ければ良いのです。取引材料にすれば国際社会から侮られるだけだからです。  韓国からの風船によるビラ配布に北が異常に神経質になっていますから、金正日の健康不安が北の政情を不安定にしているのかも知れません。権力の委譲がうまくいくか分かりませんが、中国は北の崩壊を座視しはしないでしょう。  アメリカの核の管理を中国に任せる戦略は正鵠を得ているのかも知れませんが、国内の世論は中国が日本への切り札を掌握するのには反発を示すでしょう。中国が核の管理を保証するだけではなく拉致を解決してくれればベストです。  中国の基本戦略は北をアメリカとの緩衝地帯にすることですから、体制崩壊は望んではいません。中国は北の生殺与奪の権を握っていますから、生かさず殺さずが基本戦略なのでしょうが、核開発は中国の思惑を超えた行動です。  中国には飼い犬に手をかまれた思いがあるでしょうから、アメリカの提案は北に介入するチャンスでもあります。中国が金正日に医師団を派遣しましたから、アメリカには日本に伝えられていない情報が伝えられているのでしょう。  拉致は基本的には日本の国権が侵されたのですから、日本独自で解決すべき問題です。アメリカが日本に好意を示したのは日米蜜月関係であったからです。日本がアメリカに後ろ足で砂を掛けたのですから、アメリカの背反は当然です。  小沢代表の何でも反対、洋上給油からの撤退が拉致にも暗い影を落としたのですから、自らの憲法観を党首討論で国民に明らかにする義務があります。彼の政策ではなく政局を好む強引な政治姿勢が日本の政治を蝕んでいるからです。

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