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カテゴリ:教育
神奈川県の県立高校の校長が受験時の身なりや態度をチェックさせ、問題のある生徒を合格ラインに到達していても合格させませんでした。その責任を問われて更迭されましたが、マスコミに迎合した安易な人事としか思えません。
この高校は全校生徒340名の内年間100名もの退学者を出す問題校です。校長は規律刷新に先頭になって取り組んでいたそうですから、問題を起こしかねない10名足らずの生徒の入学を拒否したのも教育的な配慮ともいえます。 教育委員会はマスコミに大きく報道されたから校長を更迭したのでしょうが、反対の電話やメールが殺到しているそうです。入学を拒否された子供の人権を尊重したのかも知れませんが、在校生の教育を受ける権利を考慮していません。 いわゆる良識ある知識人に評価される処分かも知れませんが、在校生、教師、父兄からは反発されているようです。高校は義務教育ではありませんから、校長には学校の規律を乱す可能性の高い子供の入学を拒否する権限があります。 日本の教育を乱す最大の原因は悪平等主義、少数者の権利乱用にあります。高等教育に値しない人間を除外しないから、学校が荒れるのです。最低限の規律を守れない人間を教育の場から追放するのも教育者の重い使命だからです。 教育の場から追放される子供の人権ばかりが問題にされますが、教育を受ける権利を侵害された子供の人権が問題にされない社会は公正ではありません。マイノリティ、少数者の人権を過大に評価する社会は公正ではないからです。 ニューヨークで学校にゼロトレランス、非寛容政策を取り入れたら、学校の規律が革新的に回復したそうです。規律を乱す者を例外なく厳罰に処したからです。自由には責任が伴うことを子供の時から身をもって教え込んだのです。 私の友人は国家公務員試験の結果が2番でしたが採用されませんでした。伝え聞くところによると、長髪、ジーパン姿で面接を受けたから過激派と間違えられたそうです。この経歴が数年後になっても彼の人生を大きく左右しました。 全共闘時代には学園は無法地帯でした。この世の秩序に反乱するのが流行でした。多くの学生は卒業時には常識を取り戻し、企業戦士として高度成長経済を支えましたが、常識を取り戻せない者は社会から落ちこぼれてしまいました。 オバマ候補も通過儀礼としてマリファナ、大麻を吸引していた時代もありましたが、ハーバード法律大学院を卒業しました。通過儀礼を終了出来なかった友人はホームレスだそうですから、敗者復活戦に勝利するのは自己責任です。 艱難汝を玉にすると言います。高校時代の失敗はいくらでも取り返しが付きますが、社会人になれば致命傷を負います。本人のためにも、在校生のためにも権利には義務が伴い、秩序を乱す者は追放されるのを教えるのが教育です。 日本はマイノリティに過剰に反応しすぎます。障害者に優しい社会は誰にでも優しい社会と思い込みがちです。民主主義は最大多数の最大幸福を求めますから、少数者に配慮はしても最低限の秩序を守れない者は排除されるからです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008/11/03 08:55:11 PM
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